まだまだ利用場所が限られている現状

このように便利な「マイナ保険証」ですが、対応している病院や薬局が少なく、まだ十分に活用されていません。国は令和5年3月までに概ねすべての医療機関での導入を目指すと発表していますが、現段階では2割程度。原則義務化という方針も出始めました。

 

少し前に、マイナンバーカードの保険証を利用すると、窓口での負担金額が増えるというニュースがありました。負担金額が増える理由としては、病院や薬局がマイナンバーカードに対応する読み取り機などのシステムを導入するためです。

 

しかしこれに批判が殺到。それにより政府が現在、負担金の部分での見直しを行っています。受け入れる側の体制が整わないとマイナ保険証を取得しても、結局、私たちは紙の健康保険証を持ち歩かなければなりません。今後、どのようになるか、注目していきたいです。

 

PROFILE 風呂内亜矢さん

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者。「つみたてNISAの教科書(ナツメ社)」など約20冊の書籍のほか、テレビ、ラジオ、雑誌などのメディアで「お金に関する情報」を発信している。YouTubeチャンネル「FUROUCHI vlog」では日常の記録にお金のTipsを交えた動画を更新。

取材・文/酒井明子