これまで、事あるごとに「役員の押し付け合い」「仕事が休めないのに昔のまま主婦が昼間にやる前提」などと批判されてきた、小学校をはじめとする学校のPTA活動。
しかし今、コロナ禍の影響で、全国的にPTA活動のありかたが激変しているといいます。
今回は全国の小学生のママ・パパに聞き取りをし、具体的にどのような変化があったのか、Withコロナ・アフターコロナのPTAの姿について紹介します。
変化1:過大な負担がなくなった
2020年春からのコロナ禍と一斉休校を経て、それまで多くの学校で行われてきたPTAの活動は軒並み一時中止となりました。
それまでに行われてきた活動には次のようなものがあります。
- 朝のあいさつ運動
- 登下校の旗振り当番
- 地域のパトロール
- 学校の美化・清掃・園芸
- ベルマーク収集・集計
- 廃品回収
- バザー
- お楽しみ会
- 夏祭り
- 親子リクリエーション
- 保護者向け研修会
- 広報誌の作成
- 学校主催の行事の手伝い
学校により多少異なりますが、上記のいくつか、またはそれ以上をPTA会員である保護者が分担して行ってきた学校が大多数でした。
また「本部役員」「執行部」などと言われる役員になると、上記活動の取りまとめや運営、会計、記録、総会の準備と開催、地区全体の会議や行事への出席などが加わります。次年度の役員決めもプレッシャーの大きい仕事です。
しかし、これらの活動はほとんどがコロナ禍で2020年・2021年と中止になり、2022年も引き続き慎重な学校・団体がほとんどです。
小5と小2の男の子を育てているHさんが、お子さんの通う小学校のPTA活動状況を話してくれました。
「いくつかの活動はこのまま廃止になりそうです。バザーや学校の花壇の手入れなど、余裕があればもちろんやった方がいいでしょうが、これだけ共働きやシングルの親が増えた中で無理してまでやるのはどうかと...。ただ、朝の旗振りは危ない道路も何か所かあるのと、密にはならないのでうちの地域ではコロナ禍でも続けています」
小3の女の子のママKさんも、
「お祭りが2年ぶりに復活しました。ただ、以前は在学中にかならず当番をやるのが決まりで、何回も準備で仕事を休むのが大変でしたが、今年からはボランティアを募って運営することに。私も当日のお手伝いだけは立候補しました」
と、負担が軽減されたことを教えてくれました。