ロスフラワーの活動をする當間ローズさん。

児童養護施設に「ロスフラワー」(綺麗に咲いているうちに捨てられてしまう花)を届ける活動をしている當間ローズさん。「たった1本のお花をあげることで、子どもたちを笑顔にすることができる」といいます。ローズさんがロスフラワーに目を向けるようになったきっかけや、児童養護施設の子どもたちと接して感じたことは、何だったのでしょうか。 

ほんの少しの傷なのに

── ローズさんは「ロスフラワー」と呼ばれる花を児童養護施設に届ける活動をされているそうですね。これはどんな取り組みですか?

 

當間ローズさん:

ロスフラワーとは、まだきれいに咲いているのに廃棄してしまうお花のことをいいます。廃棄されるのにはさまざまな理由があるんですよ。

 

たとえば、茎に少し傷がついているもの。茎が曲がっていたり、出荷の規格を満たしていなかったり。また、在庫が余ってしまうと花の鮮度が落ちるため、廃棄することになります。

 

僕は、ある番組で造園業社さんを訪れたときにロスフラワーについて知り、それ以来、ロスフラワーを毎週100本ほど自宅に届けてもらっています。

 

── 100本とは、かなりの数ですね。

 

當間ローズさん:

まず、自宅に届いたお花はすべて水切りをして、バラなど棘があるものは処理します。

 

お花も生き物なので、愛情を注いであげたほうが、花持ちがいいです。たとえば、バラの花であれば、2週間ほど楽しめますよ。

 

── 自宅に届いたお花は、その後どうされるのでしょうか?

 

當間ローズさん:

その日にお会いする人に一輪ずつラッピングしてお渡ししたり、児童養護施設に送ったりしています。

なんていうのかな…。ロスフラワーってどこか自分に重なる部分もあるんですよね。

ロスフラワーの手入れをする當間ローズさん。

子どもの頃、誰かに「周りの人と違う部分」を指摘されたとき、「自分が変なんじゃないか」って自信をなくしてしまうことがあったんです。

 

お花も一緒で、茎が曲がっていたり、傷が少しでもついていると、規格外として出荷されません。でも、花瓶にその一輪をいけるとすごく素敵で、おしゃれでかっこよかったりするわけです。そう思ったら、100本のお花があったとしたら、100本全部違っていてもいいなと思うんですよね。