なんかイライラしちゃう、だるくて動けない、誰とも話したくない…。生理で起こる心身の不調は、男性から理解されない女性の悩み。彼女の行動で生理の過酷さを知り、男性の理解を普及させたいと立ち上がった男性がいます。正しく男性が生理を知るためのボードゲームを開発し、男性への生理に対する理解普及に務める元田享兵さんに話を聞きました。
彼女が重い生理になり救急車で運ばれたときの衝撃
—— 「男性に向けた生理」という発信方法は、あまり前例がないですよね。男性が生理を理解するべきだと考えたきっかけについて教えてください。
元田さん:
おつき合いをしていた女性が重い生理痛を抱えていて、救急車で運ばれる出来事が過去にありました。
一緒にいるときに痛みで顔面が蒼白になって、脂汗をかいてうずくまってしまって。当時の私には、生理痛で動けなくなるという認識がなかったので衝撃的でした。
何とかしてあげたいという気持ちと、何をすればいいかわからない不安から、生理について調べ始めました。
そこで「男性も無関係ではない」ことが見えてきました。これは社会の理解が必要だと思い、男性に向けた生理教育活動を始めました。
働く女性の負担を減らすことが第一歩
—— 重い生理痛の症状を目の当たりにして、心が動いたのですね。「男性も無関係ではない」というのは具体的にどういうことでしょうか?
元田さん:
例えば就職すると職場に男性上司や男性の同僚がいますよね。女性はそこで「今日は生理」「生理で体調が悪い」と言いづらいのが現状です。
この状況を招いているのは、男性が生理を知らない、無関心だからです。
日本は性教育が遅れているので、男性が生理に関心を持つきっかけがありません。生理に対する理解が、まだまだたりていないと思っています。
女性の生理に対する悩みを減らすためには、教育で社会を変える必要があると思いました。
インターネットで生理について調べると、情報は溢れていますよね。そのほとんどが女性に向けての発信。
男性として生理についてみずから学び行動できる、これを私は月経ジェントルマンと呼んでいますが、女性の社会進出が進む今の日本には必要だと考えています。