寝かしつけの最短記録は5分!
—— TikTokでバズった後、牧場に何か変化はありましたか?
川和さん:
ありました。もともとお客さんは50〜60代の女性がメインだったのですが、バズった後は圧倒的に10〜20代の若年層が増えました。小〜高校生の子が親にねだって「子ヤギを抱っこしたい!」と言って牧場に足を運んでくれます。
—— 小学生も上手に抱っこで寝かしつけできますか?
川和さん:
できますよ。牧場に来てくださる方はみんな優しい人ばかりなのですが、動物が好きで、優しい心を持っていて、包容力のある人なら、年齢問わず上手に寝かしつけできます。
あと、もともとヤギは人懐っこい動物で、優しくすると心を許してくれます。人懐っこいとはいえ、ベッタリはこない。ある程度の距離を保ちつつ、ふっと見ると、隣にいる、そんな動物なんです。
寝かしつけにはちょっとしたコツがあります。抱っこする側が緊張状態だとなかなかうまくいきません。「寝かそう、寝かそう」と力んではダメですね。自然体でヤギと触れ合うのがいいと思います。
でも、もうわかばちゃんはあとひと月もすると5〜6キロになるので、抱っこは難しいかもしれませんね。育児放棄されたわかばちゃんだからこそ生まれた企画なので、一般的なヤギでは難しい。この企画は7月末くらいまでかなと思っています。
—— 今まで何人の方が寝かしつけにチャレンジしたのですか?
川和さん:
始めてから今、ひと月ちょっとですが、下は小学2年生の子から上は70代のおばあちゃんまで、110名の方がチャレンジしてくださいました。寝かしつけまでの最短記録は5分、最長で40分です。
チャレンジしてくださった3割の方が「抱っこだけじゃものたりない!」とおっしゃって、牧場でやっている「1日飼育体験」を希望されます。
餌をやったり、掃除をしたり、爪切りをしたり、散歩したり、たっぷりヤギとの触れ合いを楽しんで帰られます。
—— これから夏に向けて何か他の企画を予定していますか?
川和さん:
いろいろと考えていますが、合宿も含めた子ども専用の飼育体験もいいなと。というのも、コロナ禍で子どもや学生がいちばんいろんな制限を受けて、疲れを溜めているような気がして。
牧場に来る方は、癒やしを求めて来られる方も多い。コロナ禍で疲れた子どもたちが、自然のなかで思う存分ヤギと戯れて、心身ともにリフレッシュできるような企画を考えたいですね。
取材・文/CHANTO WEB NEWS