理由その3:やり始めればできるんだけど…

宿題をやることの意味やメリットもわかっていて、授業内容も理解している。なのに、なんだか面倒だったり面白くないからなかなか始められない…。

 

そんな場合は、ちょっとした環境作りや声かけの工夫で取りかかれることもあります。

 

そして多くの場合、いったん取りかかればそのまま最後までやりきれることも多いものです。

 

今回は小学生ママたちに、効果があった方法や声かけも教えてもらいましたので、いくつか紹介します。

 

「毎日毎日、早く宿題やりなさいよ!と何度も言うのがイヤになって、あるとき、ねえ、いつからやる?と聞いてみたら、意外なことに時計を見て5時になったらやる…と。本当に5時に始めたのでびっくりしました」(Iさん・4年生の男の子のママ)

 

人には、誰かから命令・強制されたことは守れなくても、自分で決めたことは守るという心理があります。

 

上記のように「何時からやる?」も良いですし、「犬の散歩とおやつと宿題、どれから先にする?」のように2択・3択形式もおすすめです。

「小学校の先生に教えてもらったのですが、漢字や計算のドリルは、最初から全部やろうとすると気が重くなってしまうので、1文字だけ、1マスだけ書こう!と言うと良いとか。娘にそう言ってみたら、え~、1マス?といいながらも面白がって書いたんです。そして、もちょっと書こうかなと言いながら結局1ページ全部やってしまいました」(Mさん・小学校2年生の女の子のママ)

 

上記のように、やる前にいくら考えてもやる気が出ないのに、少しでも作業を始めれば急に調子が出てきてもっと進めたくなるのは、心理学で「作業興奮」と呼ばれる脳のはたらきによるものです。

 

「リモートワークのとき、ダイニングテーブルで親子で向かい合って仕事と宿題をしたら意外とはかどったんです。今は出勤に戻りましたが、役所や学校に出す書類を書いたり、仕事関連の本を読んでまとめたり、夕食後に小学生の次男とやっていると、中学生の長男も来て勉強することもありますよ」(Eさん・中学2年生と小学5年生の男の子のママ)

おわりに

今後、子供の学びも個別最適化が進み、その子に合ったレベルの宿題がタブレットに表示されるようになる可能性もあります。

 

そうなると、いま必死で親がやらせようとしている画一的な漢字の書き取りなどの宿題はいったいなんなの?と思うかもしれませんね。

 

しかしそうはいっても、学習内容の反復と定着、家で勉強をする習慣など、宿題には一定のメリットもあります。

 

お子さんの生まれつきの特性などからどうしてもできない場合は専門家どの支援が必要ですが、そうでない場合は、なぜスムーズに取りかかれないのかを見極めて、その子に合った声かけや工夫で少しでも楽しく取り組めるようにサポートしていきたいですね。

文/高谷みえこ
参考/書籍『脳はなにかと言い訳する ―人は幸せになるようにできていた!?―』池谷裕二著/新潮文庫