ママにとって子どもは何より大切な宝物…なのは間違いないですが、育児は本当にハードな肉体労働であり、この上ない忍耐力や精神力が必要。 ママだって人間、当然疲れるときもあります。 今回は、育児中のママが「疲れた…」とつぶやいてしまうのはどんな時か、疲れた時の対策はどんなことをしているのか…等をたずねてみました。

「育児にもう疲れた…」ママが思わず口にする時


いつもがんばっているママたちが、思わず「育児、疲れた…」と嘆いてしまった時の状況や気持ちを聞かせてもらいました。

年子・二人・双子育児は、体力の限界を超えがち

子どもの人数や歳の差・性格などで育児の難易度はかなり変わってきますが、やはり小さいうちほど年の近い2人をワンオペで育てるのはハードモード。

 

「年子を計画していたわけではないのですが、妊娠したら1歳差。分かった時、実家や親戚で年子育児を見てきた人たちから口々に苦労するよ、大変だよと脅されました。もちろん今、体力の限界は軽く超えてます…でも、分かってたでしょと言われそうでなかなか弱音を吐けず。疲れました。夫が子どもたちをよく見てくれるのだけが救いです」(Sさん・29歳・1歳児と0歳児のママ)

 

「年子ではないものの、長男3月・次男4月生まれなのでかなり年が近く、片方が泣けばもう1人も泣き出すし、私の取り合いでケンカもしょっちゅう。公園でも、それぞれが道路に出そうになったりブランコに突進したりと目が離せないので、私は常に走り回っている感じ。もう少し歳が離れた親子を見ていると、下の子をベビーカーで寝かして上の子の相手をしたり、上の子は1人で遊んでいて見守るだけで大丈夫だったりで、いいなあ…と思う時があります」(Hさん・34歳・3歳児と2歳児のママ)

 

「7か月の双子がいます。最近、寝る時間やミルクの飲み方がずれてきて。同時に寝てくれたらその間に家事ができるのですが、ここのところ常にどっちかが起きていて世話をしている感覚です。成長したら子ども同士で遊ぶから楽になるよ~っていう保健師さんやママ友の話だけを支えに毎日がんばっていますが、もう疲れました…」(Kさん・30歳・7か月の双子のママ)

共働きは仕事も家事も育児も…疲れないわけがない

「私はフルタイムで働いています。夫はさらに帰りが遅くて、平日はほぼワンオペ状態。何が一番つらいかって、やはり睡眠不足ですね。夜泣きが続くと、寝かしつけながら、明日頭がボーっとして仕事でミスしたらどうしよう、体調崩したらこの子の世話は、家のことはどうしようとグルグル回り、心底疲れます」(Yさん・28歳・10か月児のママ)

育児疲れを増幅させる夫にイライラ…


育児が楽ではないのは育児経験のある女性ならみんな分かっていますが、どうやらそれがピンと来ない男性も多数いるようです。

 

「母として、ちゃんと育てなきゃっていう意志はもちろんあるじゃないですか。でも、仕事と家事と育児をちゃんとするのは並大抵のことではなく、いつも気力と体力の限界を超えながらがんばってやっとキープしているんですよね。でもその必死でキープしている状態が、たぶん夫からは普通に見えるのだろうと最近気づき、どっと疲れました」(Iさん・31歳・1歳児のママ)

 

「子どもが機嫌のいいうちに煮物をセットして洗濯物を取り込んで…と大忙しなのに夫はテレビを見てるだけ。思ったより早く子どもがぐずり出して家事が進まないので、夫に洗濯物を頼んだりするのですが、こちらから言わないと動かない、言ってもすぐ動かない、動いても嫌な顔でめんどくさそう…ほんとに疲れます」(Rさん・27歳・5か月児のママ)

 

「2人の子育てで毎日バタバタ。でも、夫はお風呂も寝かしつけも自分がやるより私がやるほうが上手にできるし、子どももママの方がいいでしょ?…と他人事のようにスマホでゲームをしています。仕事や出張などでその場にいなければ平気なのですが、いるにも関わらず何もしないことにイライラします」(Wさん・36歳・3歳児と1歳児のママ)

 

「育児で疲れているところに、夫の態度でよけいにイライラする!」というママの声からは、実際に育児の分担や手助けがあるかどうかより、ねぎらいや感謝、関心すらないことへの怒りがうかがえます。

 

育児の疲れを増幅させる夫のイメージ

疲れたら休む。このシンプルなことができないのが育児?


最後に、育児に疲れた時はどうしてる?と聞いてみたところ、こんな答えが返ってきました。

 

「2人目妊娠中、お腹が大きくて動くのが大変でも上の子はパワーが有り余っていて遊びたがりますよね。疲れても休めないのが育児だと心から思いました。でも、これ以上疲れたら上の子もためにもよくないと思い、強制的に1人になるしかないと…週末、体調維持のために2~3時間だけ家で1人にしてほしいと夫に頼み、上の子を連れて出かけてもらっていました」(Fさん・30歳・2歳児と0歳児のママ)

 

「前は、家事が進まない上に、子どもが片付けもしないでイヤイヤばかりで、子どもに向かって暴言を吐いたり、物を乱暴に扱ったりして怒りを表現していました。でも、それって実は夫に対する不満だったんですよね。子どもをダシにしていることに気付いて、それからは夫の前に座って、本当に疲れたから10分だけ助けて、と直接頼むようにしました」(Fさん・31歳・2歳児と0歳児のママ)

 

「出産後、夫を見ていて、空気読んで手伝って、は無理だと悟りました。なんでもいいから手伝って、も無理。せっかくやってくれたのにそれじゃないと文句を言いたくなってしまうので、とにかく具体的に、8時にお風呂に入れたいから、それまでにタオルを洗面所に運んで!という感じで頼むようにしました」(Hさん・37歳・4か月児のママ)

 

「育児疲れた、と少し年上の子がいる友人に話したら、一時保育をすすめられました。でもいま専業主婦だしお金が…この子もなんだかんだ言って私じゃないとダメだし預けても大泣きだろうし…とウダウダしていたら、”他の人に預ける勇気も親には必要だよ”と言われて、迷いましたが預けることに決断。子どもは最初は泣きましたが、だんだん慣れてきたようだし、何より私が色々なことを冷静に見つめなおす時間ができ、格段に余裕を持って子どもに接することができるようになりました!」(Nさん・29歳・1歳8か月児のママ)

子育てサポートなども活用しながら休む工夫を


どんなに疲れていても、子どもの寝顔を見ると癒される…とはよく言われますが、ママたちの体験談からも、やはり短くても1人の時間を持ち、心身の休息をとることが何よりの育児疲れの特効薬ではないでしょうか。 夫や実家に頼れなくても一時保育や自治体の支援なども視野に入れ、ぜひママの休む時間を作って下さいね。

 

文/高谷みえこ