スマホひとつで支払いができて便利なスマホ決済。たくさんサービスがあって何を使えばいいのか分からないのが正直なところ。スマホ決済サービスを使うメリットと選ぶポイントをご紹介します。
スマホ決済サービスを使うメリット
最近耳にすることが多いキャッシュレス決済。PayPayの「100億円あげちゃうキャンペーン」が大きな話題となり、興味を持たれた方もいいのではないでしょうか。これまで「現金社会」だと言われてきた日本では、諸外国と比べてキャッシュレス決済の普及が大きく遅れています。特にお隣の中国では、ほとんど現金を持ち歩かなくて済むくらいキャッシュレス化が進んでいます。
日本政府は、2019年10月の消費税10%への増税を機に、ポイント5%還元策を打ち出してキャッシュレス化を進めようとしています。そんな今こそ、スマホ決済（モバイル決済）などのキャッシュレス決済を使い始めるチャンスなのです。スマホ決済サービスを使うメリットには次のようなものがあります。
支払いの手間が省ける
何と言っても、現金を持っていなくてもスマホひとつで買い物やサービスの支払いができるのがスマホ決済の便利なところ。ピッとほんの数秒で簡単に支払いができてしまうので、急いでいるときや荷物が多い時にも、カバンから財布を取り出して、財布から小銭を数えて支払うという手間が省けます。
ポイントや割引キャンペーンでお得
ポイントを貯めたり使ったりすることができるのもスマホ決済のいいところ。特に今は利用者を増やすために各社ポイントアップや割引キャンペーンを多数実施していて、お得に利用できます。さらに、政府は消費税増税の景気対策として2020年6月末までの期間限定でキャッシュレス決済額の5%分がポイント還元される（コンビニなどのチェーン店は2%）施策を打ち出していますので、使い始めるならまさに今がチャンスです。
スマホ決済サービスの種類
ひとことでスマホ決済サービスといっても、決済方法は大きく次の2種類に分かれます。
非接触型IC決済
スマホに内蔵された非接触型のIC（NFC)を専用端末にかざして支払いを行う方法です。「Suica（スイカ）」などの交通系ICカードや「nanaco（ナナコ）」などの電子マネーで採用されている決済方法で、利用されたことのある方も多いのではないでしょうか。ユーザーは「ピッ」とかざすだけで決済が完了するため手間がなく簡単ですが、スマホの機種によっては使えるものと使えないものがあります。また、店舗側では読み取りのためのカードリーダーを設置する必要があり、中小店舗では導入コストがかかることが課題でした。
非接触型ICを使ったスマホ決済サービスには次のようなものがあります。
QRコード決済
スマホの画面に表示されたQRコードを店舗側で読み取ってもらったり、店舗に設置されたQRコードをスマホで読み込んだりすることで支払いを行う方法です。店舗側はこれまでのように読み取りのためのカードリーダーを設置する必要がなく、低コストで導入できるようになりました。一方で、ユーザー側は非接触型のIC決済と比較すると、支払いの際にスマホアプリを開いてQRコードを画面に表示させたり、画面を店員さんに見せて支払いの確認をしてもらうといったステップが必要になります。
QRコードを使ったスマホ決済サービスには次のようなものがあります。
スマホ決済サービスを選ぶポイント
たくさんあるスマホ決済サービスですが、どのサービスを使えばいいのか分からないのが正直なところ。今後さらに増える見込みのなか、スマホ決済サービスを選ぶポイントをご紹介します。
導入店舗数
スマホ決済サービスを利用する際、導入店舗数がまだ少ないため使える場所が限られていたり、店舗によって使えるサービスが異なるといった点が不便に感じることがあります。そのため、サービスを選ぶ際には導入店舗数が多いものを選ぶといいでしょう。今後は、コストが低いQRコード決済を導入する店舗が増えると見込まれています。
ポイント還元の有無
スマホ決済の利用でポイントが付くかどうかは選ぶ際の大きな決め手となります。PayPayの「100億円あげちゃうキャンペーン」をはじめ、楽天スーパーポイントが貯まる・使える楽天ペイなど、普段貯めているポイントがそのまま利用できるサービスもあります。キャンペーンやポイント還元率はぜひチェックしておきたいところ。 また、税府が実施するポイント5%還元も、全てのサービスが対象になるわけではなく、この制度への参加申請をして審査を通過した企業のサービスのみが対象になるだめ、注意が必要です。「
キャッシュレス・消費者還元事業」のホームページで最新情報をチェックしましょう。
今後、消費税増税のタイミングで一気に普及が進むと考えられているスマホ決済。手間いらずの簡単決済で便利に、さらにポイント還元でお得に利用しましょう。
文／遠藤奈美子（ECアナリスト／ネット通販コンシェルジュ）
