毎日のニュースで、耳にする機会も多いのが「日経平均株価」というキーワードです。なんとなく「株価に関する言葉なのだろう」と思いながらも、正確な意味を知らないまま、現在に至ってしまっている……なんて方も多いのではないでしょうか。 「お得さ」を強調するNISAや、つみたてNISAの登場で、投資についてあまり詳しくない人も積極的な資産形成を考える時代になってきています。実は「日経平均株価」は、投資信託との関係も深いキーワードとなっています。 今さら人に聞くのは恥ずかしい!?日経平均株価の意味と、投資信託との関連性について詳しく解説していきます。
■日経平均株価とは?
日経平均株価とは、東京証券取引所第1部に上場している銘柄の中でも、日本の株式市場を代表するような225銘柄を選び抜き、その平均株価を求めた数字となっています。 「数多くある銘柄の中から225種類だけを選び、さらに平均を求めるなんて……いったいどんな意味があるの?」と感じる方もいるかもしれません。確かに、自分自身が株式を保有していたからといって、その225種類に当てはまるとは限りませんし、たとえ当てはまっていたとしても、与えられる情報が「平均値」では、あまり意味がないようにも思えてしまいます。 ここでポイントとなるのは、日経平均株価の元となっている銘柄が「日本の株式市場を代表する225個である」という点です。代表する銘柄を一定数抽出して、その平均株価を産出することで、日本の株式相場全体の流れや水準をつかむための「指標」となります。 株式市場全体の流れをつかむためには、単一の銘柄のみに注目していても、正確な情報を得ることは難しいでしょう。このような場面で活躍してくれるのが、日経平均株価となっています。 当初は東京証券取引所が算出・発表していましたが、1970年になるとその業務を日本経済新聞社が引き継いでいます。225銘柄の選定も日本経済新聞社が行っていて、「日経平均」、「日経225」といった名前で呼ばれることもあります。 日本の株式相場を説明する際に使われる株価指数の中では、最も歴史のあるもので、さまざまな側面から注目されているのです。 ちなみに、日経平均株価に使われる日本株式255銘柄は、毎年1回定期見直しが行われます。毎年10 月初めになると、構成銘柄の入れ替えが行われ、「今の日本」を示す銘柄が選択されています。
■投資信託との関連性について
株式投資を専門に行っている方にとって、日経平均株価は非常に重要な意味を持つ指数だと言えるでしょう。この価格推移を見ながら、自身の取引状況について確認を行うことで、リスク回避につなげたり、より多くのリターンにつなげたりすることが可能となります。 一方で、投資信託で投資を行っている場合には、こうした指数に対しては、一歩引いた目線を持つケースも多いもの。投資信託の魅力は、投資家から集めたお金をプロが運用する仕組みの金融商品です。実際に投資を行っているのは、投資のプロであるファンドマネージャーで、個人の投資家が、その投資方針を細かく決定できるわけではありません。 とはいえ、投資信託においては、日本国内の株式に投資するファンドは少なくありません。こうしたファンドの多くは、日経平均株価をベンチマークとしています。つまりこの日経平均株価が、運用の指標となっているのです。 基本的に「お任せ」で運用できるのが投資信託の魅力ではありますが、自分自身の投資目的やライフスタイルに合わせて、ポートフォリオを組むことは、それぞれで行うポイントとなります。また日経平均株価が大きく動くような場面では、自身の投資状況に合わせてリバランスを行うことも大切です。 投資信託において、日本株式をポートフォリオに組み込んでいるのであれば、ぜひ日経平均株価についてもチェックしておきましょう。