近年、ゲームやスマホ使用の低年齢化の影響か、外で思い切り遊べる場がなくなったことが原因なのか、子どもの視力がますます低下しているという調査結果が出ています。 子供の毎日の生活に欠かせないものとなった「眼鏡」、みんなはどこで購入しているのでしょうか? 今回は、スポーツでよく動く子向けの眼鏡や、女の子中心におしゃれが気になる年頃の子向け、敏感肌の子向けなど、タイプ別眼鏡の購入ポイントや実際に眼鏡を購入したママたちの声をお届けします。参考にしてみて下さいね。
小中学生の視力は年々低下している
文部科学省が発表した平成30年度「学校保健統計調査」の結果によると、平成20年から30年で比較した小学生から高校生の視力はいずれも低下していることが分かります。
裸眼での視力が1.0未満の子どもの割合は、幼稚園児こそ28.93→26.68%とやや改善していますが、それ以外ではすべてこの10年で割合が上昇。
- 小学生 29.87 → 34.10%
- 中学生 52.60 → 56.33%
- 高校生 57.98 → 67.23%
高校生では10%近くも増え、眼鏡やコンタクトがいらない子の方が少ない状況です。 中学生では約半分、小学生でもクラスの3分の1の子が眼鏡を必要とします。 子どもの眼鏡は、もはや洋服や運動靴などと同じく日常生活に欠かせないものになりつつありますね。
スポーツ時におすすめの眼鏡タイプ
サッカーなど激しい動きをするスポーツをする子には、汗や急な動きで落としたり、壊れてけがをすることのないような眼鏡を選びたいですね。
最も外れにくく安心なのは、ゴムバンドで頭に固定するタイプ。レンズも割れにくい耐衝撃性を使用しているものが主流です。 フレームも壊れにくく、顔を傷つけない樹脂製のものを使用し、鼻周りはパッドでずれにくく、下部はオープンにして汗がたまったりレンズが湿気でくもったりしないような工夫がされています。 スポーツ時はバンドで固定するタイプ、日常の授業ではふつうの眼鏡と使い分けている子がほとんどですが、予算もそれなりにかかります。
「そこまでハードな動きはしないが、スポーツにも勉強にも使える眼鏡がほしい」という場合は、鼻や耳にかかる部分のみずれにくい素材を使ったり、フレームは通常の形で、耐衝撃素材のレンズを使用した眼鏡も揃っています。
お子さんのやっているスポーツに合わせて選ぶといいですね。
おしゃれな眼鏡が欲しい子におすすめのタイプ
「眼鏡は顔の一部」というキャッチコピーもあるように、眼鏡をしているかしていないか、また眼鏡の形やカラーによって顔の第一印象は大きく変わります。 眼鏡が必要な状態なのに見た目が気になって使うのを嫌がる子もいるのではないでしょうか。
子どもにとって「おしゃれ」「かっこいい」と思える眼鏡を選ぶことで、授業中や読書時も嫌がらずかけてくれるといいですよね。 最近は子ども専用のおしゃれな眼鏡の専門店もあります。2018年~2019年でいうと、黒ぶちや茶色、べっ甲などの大人っぽいカラーが人気とのこと。 眼鏡チェーン店で購入するときも、専門店で人気のタイプと似たものを選ぶとおしゃれなものが手に入りやすいでしょう。
敏感肌の子におすすめの眼鏡
アトピー性皮膚炎や金属アレルギーなどのある子におすすめなのは、こめかみ部分のつるや鼻あてパッドなど、皮膚に直接触れる部分には金属を使わず、シリコンや弾性ナイロンなどの素材を使用している眼鏡です。
子供用の眼鏡にはやや少ないのですが、全体がプラスチックフレームの眼鏡なら金属アレルギーの心配もなく、気軽に洗えるので肌荒れの原因となる汗も取り除くことができます。
ちなみに、眼鏡を洗う時は水または少量の中性洗剤を使用します。熱いお湯や、せっけんなどアルカリ性(または弱アルカリ性)の洗剤はレンズのコーティング被膜が剥がれる可能性があるので避けましょう。
みんなは子どもの眼鏡をどこで買った?
子どもの眼鏡は、度が変わるだけではなく、成長とともに顔のサイズも大きくなり、定期的に買い替えていく必要があります。できれば費用は抑えたいもの。 また、うっかり落として壊す・出先で紛失などのハプニングも大人より多いので、保証制度がしっかりしているがいい…という人もいることと思います。 みんなはどこで子どもの眼鏡を買うのか、ママたちに聞いてみました。
「初めての眼鏡だったので、地域で昔から営業している眼鏡専門店に行きました。デザインはチェーン店と比べるとオーソドックスで値段も高めですが、地元密着型なので、合わなかったときや壊れた時に気軽に持っていけるんです。小さいねじがゆるんだだけでも、習いごとの帰りにふらっと立ち寄ったらその場で快く調整してくれるので助かります」(Eさん・38歳・6歳の男の子のママ)
「小学校3年生を過ぎたころから娘の周りでも次々に眼鏡をかけ始め、5年生になった時の視力検査で娘も眼鏡をすることになりました。友だちは全国チェーン店のいかにも今風な眼鏡を使っている子が多いそうで、娘に言われてそこで買うことに。はじめは大丈夫かなと思っていたのですが、今のところ問題なく使えています。レンズ込みで5000円は安い!助かりますね」(Mさん・40歳・6年生の女の子のママ)
「コストコでも眼鏡が買えるんですよ。ほかの商品同様、品質の割に値段が安いものが多いので良かったです。ただ、調整や修理はその日中に終わらないことが多いし、会員をやめると商品に不満があっても返品できなくなります。近所の人や必ず会員継続する予定の人におすすめですね」(Yさん・39歳・3年生の男の子のママ)
「デザインがとても素敵なショップで子どもと一緒に選びました。いずれサイズが変わるにしては高めかなと思ったのですが、お友だちとかぶらないので娘も満足だし、丈夫で壊れにくいと感じています」(Fさん・42歳・6年生の女の子のママ)
他にも、やんちゃな子なので、壊れたときの予備に2個作ることをすすめられたものの、かなり値が張るので、2個目は同じ処方箋で安いショップでオンライン購入したというママもいました。
まとめ
筆者の小学生だった昭和の当時、眼鏡をかけている子はクラス48人中に片手で数えるほどいうのが普通でした。 しかし、いま娘の小学校へ参観に行くと、高学年ではクラスの半分近い子が眼鏡をかけていることも珍しくなく、平成の子どもたちの視力が低下していることを実感します。
年齢が小さいほど視力の低下が急に進みやすい傾向があり、眼鏡を壊してしまうリスクも高くなります。お子さんの年齢や性質、眼科医のアドバイスなどをふまえて購入店を選ぶのが失敗しないコツといえるでしょう。
文/高谷みえこ
参考:学校保健統計調査 平成30年度調査結果の概要 http://www.mext.go.jp/component/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2019/03/25/1411703_03.pdf
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