今年の10月に増税がスタートするなか、中小企業の店舗や商品の購入時にクレジットカードや電子マネー、QRコードなどの「キャッシュレス決済」を選べば、一定のポイントが還元される施策を政府が推し進めています。つまり、キャッシュレスなら買い物がお得になるんです。
クレジットカードや電子マネー以外で身近なキャッシュレス決済といえば、「スマホ決済サービス」。店頭でスマホを読み取りリーダーにかざしたり、スマホでQRコードを読み取ったりするだけで、現金を使わずに支払いが完了するこの仕組みは、実はかなり身近なものになりつつあります。
今回は、初めてスマホ決済サービスを使う人でも気軽に始めやすい4つのサービスをピックアップしてみました。いずれもコンビニやスーパー、飲食店などで対応店舗が多いのが魅力なんです。
LINEアプリですぐに始められる「LINE Pay」
CHANTO読者の大半が利用しているであろう「LINE」。実はLINEのなかにも「LINE Pay」というスマホ決済サービスが入っており、LINEユーザーはすぐに使い始められるんです。
LINE Payで決済するには、あらかじめ残高をチャージする必要があります。チャージ方法は、登録した銀行口座からの引き落とし、セブン銀行とFamiポートからの入金が選べます。対応銀行の種類が多く、ゆうちょや三菱UFJ、三井住友、みずほなどのメガバンクに加え、地方銀行も使えるのはLINE Payならでは。
チャージ式は”使いすぎを防げる“というのがメリットで、こまめにチャージするのが面倒なら銀行口座からのオートチャージも設定できます。
店頭で決済するときには、画面上に表示されたバーコードかQRコードをレジで読み取ってもらいましょう。もしくは、「LINE Payカード」というプリペイドカードを発行することもできます。LINE Payカードがあれば、LINE Pay加盟店に加え、国内外のJCB加盟店でも使えるようになるので便利。
また、LINEスタンプやLINEマンガなどLINEの関連サービスを利用していれば、2%のLINEポイントが貯まります。利用開始時は還元率が0.5%なので少しお得感が薄いですが、ポイント還元率がアップするキャンペーンが開催されることもあります。貯めたポイントは1ポイント1円でLINEの各種サービスの支払いや、LINE Payカードへの残高チャージに使いましょう。
メルカリの売上金が使える「メルペイ」
フリマアプリ「メルカリ」でも、スマホ決済サービス「メルペイ」が使えるようになりました。メルペイは専用アプリではなく、メルカリアプリを起動して使います。
iPhone 7以降もしくはAndroid 5.0以降のおサイフケータイ対応スマホなら、
読み取り端末にかざしてピッと決済できる
メルペイは売上金を利用できるだけでなく、銀行口座からのチャージも可能。売上金をメルペイで使うには、「ポイント」を購入する必要があり、1ポイント=1円となっています。ただし、銀行口座からのチャージならポイント購入は不要。メルカリユーザーなら振込申請のために銀行口座を登録していると思うので、その口座を連携するだけでいいのでラクなんです。
対応している銀行はメガバンクや地方銀行などで、ゆうちょには対応していません。ただし、対応銀行は続々と増えています。
ポイントを購入しなくても使えるようになる
店頭決済するには、画面上に表示されたバーコードかQRコードをレジで読み取ってもらう方法と、スマホをレジの読み取り端末にかざすだけの「iD(アイディ)」を使う方法が選べます。
メルペイはポイントを貯める機能がないぶん、お得なクーポンを配信しています。コンビニのホットスナックがたった11円で買えたり、寿司チェーン店で中トロが無料になったりと、外食が多い人に向けた特典が用意されています。
楽天スーパーポイントを貯めるなら「楽天Pay」
「楽天Pay」は、楽天IDに登録しているクレジットカードで決済できるサービスです。楽天Payの対応店舗であれば、クレジットカードを出さずにアプリの画面を見せるだけで決済が可能。また、店頭のQRコードをスマホで読み取って、自分で金額を入力して決済する方法もあります。
このサービスの魅力は、なんといっても「楽天スーパーポイント」が貯まる&使えること。もし楽天カードを使っているなら、クレジットカードのポイントに加えて、利用金額の0.5%のポイントがもらえるんです。
普段から「楽天市場」や「楽天モバイル」など楽天サービスを使っている人なら、楽天Payはぜひ使いたいもの。利用できる店舗が多いのも楽天Payの強みでしょう。
「PayPay」はヤフオクユーザーに有利
最近CMでもよく目にする「PayPay」は、ソフトバンクとヤフーが共同出資して設立した会社が提供する決済サービス。支払い方法は、PayPay残高、Yahoo!マネー、クレジットカードの3種類から選べます。
支払いやキャッシュバックの内容はアプリ内で確認可能
PayPay残高は銀行口座からのチャージに対応しており、みずほや三井住友、りそな、ゆうちょ銀行などが利用できますが、残念ながら三菱UFJ銀行の口座からのチャージには非対応。Yahoo!カードを使ったチャージも可能です。
さらに、6月からは「ヤフオク!」の売上金をPayPayにチャージできるようになりました。これまでヤフオク!を使っていた人なら、手軽に始めやすいかもしれません。
店頭で決済する際は、店頭のQRコードをスマホで読み取って、自分で金額を入力して決済したり、店頭でバーコードを提示します。
通常時は支払いごとに0.5%のキャッシュバックが受けられ、クレジットカードで決済すると、PayPayでのキャッシュバックとクレジットカードのポイントがもらえるのが魅力。さまざまなキャンペーンが展開されるので、話題性の高いサービスでもあります。
今回紹介したサービスは、いずれも無料で始められます。登録方法なども簡単なので、まずはアプリをインストールしてみてください。
文/今西絢美