「ダメな理由を言い聞かせる」ママ・パパの声
次に、できるだけ「ダメなものはダメ」で済ませずに、理由を伝えて言い聞かせる派のママ・パパの意見をいくつか紹介します。
「赤ちゃん時代から、口に入れない方がいいものを入れた時などは、ダメ!だけではなく、これはお口の中を怪我するかもしれないからやめようね、など、かんたんに説明しながらやめさせていました。まだ言葉は分からないかもしれませんが、親の方がそういう習慣をつけておこうと思い。もちろん、理由を伝えてもイヤだイヤだって泣くときもたくさんありますが、心の片隅には私の言葉が残るんじゃないかと思っています」(Mさん・35歳・4歳の女の子と2歳の男の子のママ)
「私の姉が問答無用タイプ。甥っ子は小さい頃から素直に言うことを聞いていたので成功しているのかなと思っていましたが、小学生になってから、友だちに強く”ダメ!”と言われて言い返せなかったり、スポ少のコーチに勘違いで怒られても黙って落ち込んだりしているらしく。ちょっと考え直すべきかも…と姉に聞きました。おとなしい子には、なんでも”ダメと言ったらダメ”で通してしまうのはよくないかもしれませんね。私もバランスを考えて叱るようにしようと思いました」(Yさん・29歳・1歳の男の子のママ)
「私の父親は高圧的なタイプで、子どものころ、悪いと知らずに何かしてしまったら問答無用で怒鳴られたり叩かれたりしてきました。怒られることが怖くて、何か決断するときや日常のささいな行動も、正しいかどうかではなく怒られるかどうかで決めてしまうようになりました。娘にはそうなってほしくないので、可能な限り、”いまなぜ叱るのか”を伝えています」(Rさん・30歳・3歳の女の子のママ)
「保育園の時間が迫っているのに、着替えの途中で逃げ回って言うことを聞かない時など、本当にダメ!と叫びたくなりますが、できるだけ笑わせたり、知恵を使って切り抜けようとは心がけています。また、食事のマナーなどは、由来をちゃんと話してあげた方が、自分で守ろうとしてくれますね」(Fさん・32歳・4歳の男の子のママ)
まとめ
同じ「ダメなものはダメ」でも、怒りながら大声で言うのと、子どもの目を見て真剣に言うのとでは大きな違いがあります。子どものことを思っての「ダメ」ならば、ちゃんと伝わるのではないでしょうか。
”わが家なりの基準”をしっかり持って、適切に「ダメ」と「言い聞かせ」を使い分けられるといいですね。
文/高谷みえこ