スキルアップや高待遇など、ステップアップのため転職する人も多い昨今。「夫が転職を決めた」というご家庭も多いのではないでしょうか。それはよいことなのですが、なかには「転職を繰り返す夫」に困り果てている妻も多いようです。夫たちの身勝手な言い分とは、どんなものなのでしょう?

転職を繰り替える夫の実態と身勝手な言い分とは

「俺に向いてる仕事」を求め続けて転職ループ(りみさん/38/栄養士)

「試しに受けたら採用された」という理由で、塾の運営の仕事をしていた旦那。仕事そのものは順調だったようですが、最近になって「俺はもともとプログラミングの仕事がしたかった」と言い出したんです。

 

そして仕事から帰ると、リビングでプログラミングの勉強を始めました。そばで見ていると、「本業より、こっちの方が真剣なんじゃない?」と感じるほど熱心で。そんなある日、旦那はついに「俺、SEに転職したい」と宣言しました。

 

(どうせ口だけだろう)と甘くみていたのですが、転職活動の末、採用通知をもらってきてびっくり! 宣言通りSEへの転職が決まったんです…と、ここまでなら〝いい話〟だったのですが。

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最初は「念願の仕事ができる!」と喜んでいた旦那でしたが、その元気は日に日にしぼんでいき、ついには「俺はパソコンに向かうより、子どもに向かって話す仕事が向いている」なんて言い出したんです。

 

そして結局、また別の塾に転職してしまいました。以前と似た仕事内容ですが給料は大幅ダウンで、家計は厳しくなる一方。いつまた「転職したい」と言い出すか…戦々恐々としています。

他人のせいや言い訳ばかり(かりんさん/35/事務)

新卒で入社した金融の仕事を「残業が多くてハードすぎる」と2年で退職し、不動産の営業職に転職した旦那。しかし「上司と考えが合わない」という理由で、またしても短期間で別業種の営業に転職した経歴をもっています。

 

「さすがにもう落ち着いてくれるだろう…」と思っていたのですが、最近になってまた「上司が口うるさくて、俺のやり方で働けない」と不満を言いだしたんです。

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仕事のグチは誰にでもある…そう思って聞き役に徹しますが「もう辞めたい」「俺が働きやすい職場はほかにあるはず」という甘ったれた発言には、少々うんざりさせられます。

 

私も仕事をしていますが、会社なんてそんなもんだし、誰だって上司と意見が合わないことは日常茶飯事。それでもみんな、ぐっとこらえて働いているんじゃないですか。

 

なのに「事務と営業は違うんだよ」「働きやすい環境じゃないから」と言い訳ばかり。腹立たしさと不安が入り混じり、「いつになったら安定してくれるんだろう」と悩んでいます。

 

家族はアウトオブ眼中!簡単に転職を決める夫(さくらさん/37/出版)

学歴がムダに高く、コミュニケーション能力に長けている旦那は、昔から面接や試験だけは超得意。そのため、バイト探しや就職活動に苦労した経験がありません。

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それがかえって裏目に出テイルのか、就職先でなにかあればすぐに「辞める」と言い出します。「苦労もせずに採用された会社だった」ことに加え「どうせまたすぐ採用される」と言う自信があるせいで、いとも簡単に退職してしまうんです。

 

転職のたびに勤務時間や給料が目まぐるしく変わるため、生活パターンも家計の計画も、いつまで経っても安定しません。上の子がもうすぐ小学生になるのに、先日は「少し遠い会社に転職しようかな」なんて言い出して。

 

「子どもの学校どうするの? 単身赴任するってこと?」と尋ねると、「あー、どうだろうなぁ」と深く考えていない様子。全国転勤のある会社を受けようとしたり、高給だけど残業の多い会社をピックアップしていたりと、とても家族のことを考えているとは思えません。

 

〝バイト感覚〟で職を転々とする旦那、「今後もずっとこの調子なのか?」と不安しかありません。

夫婦でしっかり向き合うことを大切に

共働き夫婦では特に「妻の収入がある」という油断もあると思います。身勝手な夫に向き合うのは気力のいることですが、家計破綻して大変なことになる前にきちんと話をしましょう。いまの不安や将来のことを伝え、家庭を運営するには「夫婦二人の協力」が必要だと、しっかり自覚してもらうことが大切です。

 

ライター:楠 ゆず
娘と夫、茶トラの猫の3人+1匹で暮らすフリーライター。思い切ってマンションを購入し、ローンパラダイスへ突入中。幼児教育にハマってしまい、興味をもった教材は手に入れないと気が済まない。おかげで家には教材の山が…。断捨離欲と収集欲の葛藤に悩む日々です。