初めての小学校を控えたお子さんとママ・パパは、初体験の学校生活に向けて期待と不安が入り混じっていることと思います。
しかし、いざ小学校に入学してみると、保育園と比べて「こんなに違う!」とびっくりするママが非常に多いとか…!?
育休明けのママには少し早い話ですが、将来の予習ということで、今回は保育園ママが小学校入学後に驚いたことを、アンケートに基づきまとめてみました。
こんなに頻繁に学校に行くことがあるなんて
小学生になると、子どもが成長したぶん、親の出番も少なくなるかと思いがち。
しかし保育園から小学校に入学すると、親の出番はむしろぐんと増えると考えた方がよいでしょう。
「保育園では平日の行事や参観はほとんどなく、懇談は夕方のお迎え時だし、音楽会や発表会も週末。それに対して、小学校は参観はもちろん懇談も午後2時~5時の間など、保護者が平日に学校に行く機会がすごく多いです」
「子どもが淋しがるので、1年生のうちは参観はできるだけ全部出席してあげたいですが、2週間前に詳細が知らされるので、休みを取るときにすごく肩身が狭いです…」
参観や懇談などは、働く保護者の立場を考えて1か月以上前に知らせてくれる小学校も増えていますが、学校によってはまだ対応していないことも。
なお、年度のはじめに「年間行事予定」をもらえることもありますが、こちらはあくまでも仮の予定であり、変更されることも多いので、参考程度に思っておいた方がよさそうです。
宿題チェックは親の仕事?地味に時間もかかる
多くのママやパパが悲鳴を上げているのが「宿題のチェック」。
漢字ドリルや計算ドリル、国語の教科書の音読などは、丸つけ・答え合わせや、音読表にサインをして提出するのが決まりになっている小学校がほとんどです。
高学年になってくると子ども自身が丸つけするようになりますが、低学年ではほぼ100%、保護者の役目と言っていいでしょう。
「計算ドリルに答えがなく、親が計算しながら丸つけしているので地味に時間がかかります。ご飯の支度やお風呂などがずれ込んで、寝るのが遅くなってしまうので困っています」
「子どもがやる気がなくても、励ましたりおだてたり叱ったり、あの手この手で宿題をやらせるのが本当に大変…!音読も実際にしていないのにサインをするわけにいかないので、毎日必死です」
学校でのようすが分からない
保育園では、毎日の様子が連絡帳で知らされますし、送り迎え時に保育士さんと保護者が顔を合わせるので、気になることをお互いに伝えられます。
しかし小学校では1人の担任の先生が30人以上の子どもをみており、保護者とも毎日連絡を取るわけではないので、保育園のようにはいかず不安になる人が多いようです。
「どうやら工作の材料がいるらしいんだけど、子どもに聞いても結局何がいるのかわからない。複数のママで連絡を取り合い、来週・お菓子・箱、という子どもの言葉をつなぎ合わせてなんとか正解にたどり着きました(笑)」
「プリントが多すぎて、準備するもの、提出するもの、検診の持ち物など、時々チェックしきれなくなりそうです」
「学校でのちょっとしたケンカやトラブル、子どもから聞いた話だと要領を得ないし、一方的ではないかと心配です。でも、先生が連絡をくれるときって、かなりこじれてからなんですよね…」
「今は小学校のクラス名簿や連絡網がないので、習字の時間に同級生の服に墨汁をつけてしまったらしいとか、何か貸してもらったなど、相手のおうちの人にお詫びやお礼をするのに困ります。お手紙を持たせようかと思いましたが、おおげさな気もして」
登校時間は保育園より遅く、帰宅時間は早い
多くの小学校では、8時から8時半ごろが登校時間です。
小学生が家を出るのは早くても7時半過ぎ、遅ければ8時過ぎということも多く、フルタイムで通勤する保護者より遅くなってしまいます。
また、学童保育も、夕方5時半~6時頃に完全帰宅ということが多く、お迎えも保育園より早く行く必要があります。
このために、
「朝は子どもがカギをかけて出ていきますが、これまでに数回、かけ忘れていて…幸い空き巣には入られませんでしたが、いつもヒヤヒヤしています」
「今まで担当していた仕事を続けるには、時短勤務では不可能なので避けたかったのですが、学童の迎えに間に合わないのでやむを得ず時短に…。夫も毎日遅いので、私がプロジェクトから断腸の思いで外れました」
「学童のお迎えは6時。定時でぎりぎり間に合うのですが、よく30分の残業が発生します。ママ友3人と、実家にも助けてもらい、子どもが自力で帰れるまでの期間を乗り切りました」
などの苦肉の策を取っていたママが続出でした。
「PTA役員」ワーママと専業ママの埋まらない温度差
小学校のPTA役員にも、保育園との違いにびっくりする人多数。
「保育園にも役員制度はもちろんあって、夏祭りの準備などの仕事がありましたが、基本的に全員が働いているので、いかに短い時間で打ち合わせをして済ませるかが共通認識。しかし小学校は専業主婦や短時間パートのママも多く、ワイワイとおしゃべりしながら作業して終わればお茶やランチ…と、交流が目的なのにびっくりしました。それが悪いというのではないですが、温度差はすごいですね」
「学級委員程度ならともかく、執行部役員になってしまったら夜と週末だけの作業では絶対に無理で、かなり仕事を休まないとできません。なのに、働いているというだけでは免除にならず強制的にくじ引き。毎年恐怖です」
学童保育=保育園ではない
学童保育は別名「学童クラブ」「放課後児童クラブ」ともいい、保育園同様、保護者が働いていることが入所の条件(地域によって定員に余裕があれば希望者は全員入れることも)です。
しかし、学童での生活は、少し前まで通っていた保育園とは大きく違う点もあり困っているママもいます。
「それまで、毎日の様子をきめ細かく保育士さんに教えてもらうのが当たり前だったのですが、人員の関係もあってか、かなりざっくりしているのに驚きました。子どもの膝に大きめのすり傷があった日も、誰もそのことを知らない…とかは普通ですね」
「夏休みの学童のお弁当は本当に大変でした。お弁当を注文できるようにならないかといつも願っています(笑)」
「学級閉鎖になると、本人が元気でも学童保育には行けないので、親も休む羽目に」
「うちの周辺は学童保育の数が足りず、義両親と同居の我が家は入所できませんでした。義母に、放課後返ってきた子どもの相手で疲れるし、自分の時間が持てなくなったと小言を言われてつらいです」
関連記事:低学年で学童を辞めた親子の理由とその後
こんな盲点も!保育園とは違う、小学校のこんなこと
そのほか、入学してみて気づいた、保育園との違いにはこんな声が寄せられました。
「小学校って、保育園と違って基本的に車で行ってはいけないんですよね。うちは学区のはずれなので、懇談の日などは一度勤め先から家に帰り、車を置いて歩いて学校に行くので、思っていたより30分くらい早く仕事を切り上げないといけないことに気づきました」
「校外学習や運動会が延期になった時など給食のない日がけっこうあり、思ったよりお弁当作りの機会が多いのですが、ついつい忘れてしまうんです。一度、朝にそのことに気付き、コンビニに走りおかずを買ってなんとか詰めたことも」
「学校を休む時、個人で学校に電話するのは禁止で、登校班の子に欠席届を渡すシステムです。顔も知らない子もいるので誰に頼んでよいやら、しかも集合場所が遠く、往復15分以上かかるので、病気の子を家に残すのも気になります」
「台風で午後の授業が中止になると、迎えに行かないといけないんです。前なんて、雷がなっただけで迎えに来てくださいと…」
台風時の対応は、前日のおたよりで学童に行くか迎えに来るか選び当日朝に提出する学校もありますが、そうでない場合は困りますね。
まとめ
今回は、ここで紹介した以外にも「保育園とは違う!」エピソードがたくさんありました。
とくに公立の小学校や大規模校では、保育園と比べ、保護者と学校の距離が遠いと感じる人が多いようです。
ただ、気になることを相談してはいけないということではないので、連絡帳や参観で学校に行った時などを活用して、担任の先生や他のママと積極的にコミュニケーションをとるのも、子どもの様子を知るための一つの方法ですね。
文/高谷みえこ (アンケート実施時期:2019年1月~2月)