ベビーカー利用には“お互いの配慮”が大切


公共交通機関でのベビーカー利用について国土交通省では、2014年から鉄道事業者などと協力して“ベビーカーを利用しやすい環境作り”を促すキャンペーンが展開されています。キャンペーンはベビーカー使用者と周囲の理解を深めるため、毎年定期的に啓発活動を実施。「ベビーカーは大切な命を乗せています」「ちょっと気づかう、そっと見守る」とコピーを添えたポスターを掲示して、利用者同士の譲り合いの気持ちやマナー向上を訴えかけてきました。

 

そうしたキャンペーンが行われつつも、公共交通機関と利用者の間にはまだまだ溝があるのも事実。2018年にはあるネットユーザーが、「東武鉄道」の車内で表示されていた文言をめぐって「頭にきた」と投稿しました。ベビーカー利用者に向けて“周囲の客への配慮・注意”を促す内容でしたが、投稿をきっかけに「なぜベビーカー利用者だけに配慮を求めるの?」「“お互いに配慮しましょう”って呼びかければいいのに…」と批判の声が巻き起こったのです。

 

公共機関でのベビーカー利用は、今後も活発な議論が行われるかもしれません。自分自身が同じ立場になったとき、「何ができるのか」もしっかり考えておきたいですね。

 

文/内田裕子