育休明け、仕事を再開すると最初にぶつかるのが「家事をする時間が取れない」という壁…。

 

育休中と比べると時間は絶対的に足りなくなるいっぽうで、保育園に通い始めた子どものケアにもちゃんと時間をかけてあげたいですよね。

 

行き当たりばったりで回らなくなり悲鳴を上げるまえに、事前にできる対策を夫婦でしっかり考えておきたいもの。

 

そこで、今回、編集部では先輩ママたち100人に「復職前にやっておいてよかった!」と思う家事や生活の工夫を、アンケートで教えてもらいました。

 

家事は夫婦で共有、担当決めを早めにしておこう


現在の日本では、男性はまだまだ育休をとれない人が大多数。

 

そのため、子どものいる家庭では日頃どんな家事がどのくらい必要で、復職後に何ができなくなるのかなど、ピンときていないことが予想されます。

 

そこで先輩ママたちは、復職直前ではなく少し前から計画を立て、夫婦で家事の内容を共有していった人が多いようです。

 

「家事分担の見直しは、復職の数か月前にいったん紙に書き出して、夫が引き受けやすいものから少しずつ渡していきました。家にいたときと同じペースで家事をやろうと思っても、すぐキャパオーバーになってしまいますよね」

 

「夫は仕事の帰りが連日真夜中なので、食事作りや掃除といった家事は難しいと判断し、朝、子どもの着替えや身支度、朝ご飯を食べさせるなどの役目を任せることにしました。復職半年前から移行していたので夫も習慣化して入園後もスムーズにできるように。子どもも”ママじゃないとイヤ”ということが減りましたし、父と子の触れ合いにもなって、一石三鳥ですね」

朝の支度~登園~出勤はシミュレーションを徹底


親子ともに朝の支度をして、保育園に預け、出勤するまでの流れは、直前に1回やってみる人は多いかもしれませんが、成功したママに聞いてみると、かなり入念に行っていたようです。

 

「月曜日は特にペースをつかむのが難しいと思ったので、夫と相談して、数か月前から月曜は本番のつもりで準備することにしました。お天気によって段取りも変わるので、実際に雨の日に娘をベビーカーに乗せたり、晴れた日は自転車に乗せたりして、夫婦交替で保育園まで行ってみました」

 

「実際に、登園準備を整えたうえで保育園まで行き、そのあとさらに会社のビルの前まで行ってみたこともあります」

 

「説明会や体験入園はいつもお昼頃の時間帯でしたが、朝は渋滞で思ったよりかなり時間がかかることが予想されます。何度か車で朝の時間帯に保育園に行って所要時間をつかんでおきました」

 

車通勤の場合、保育園の駐車場も混みあって順番待ち…という可能性もあるので、その時間も見込んでおきたいですね。

家事の時短、できることはすべてやっておく


共働き育児中の家事は、時短が命。先輩ママたちが夫婦で実行していた時短テクニックをまとめて紹介します。

 

「まずは、自走式お掃除機ロボットを購入!食洗機や洗濯機も、洗い物が増えるので結婚当時のものからワンサイズ大きめに買い替えました」

 

「生協やネットスーパーの申し込み。昼休みや通勤中にスマホから注文を送っておけば夜に届くので、夕方、疲れた子どもを連れて買い物に行く回数が減らせます」

 

「簡単に作れる晩ごはんのレシピを、育休中にせっせと集めて実際に作り、子どもが喜んで食べるものをいくつかレギュラー入りさせました」

 

「平日の夕食は、月曜日は焼き魚、火曜日は麺類、水曜はカレーやチャーハンなどご飯もの…と、ある程度ルーティンで回せるようにメニューを決めておく方が楽です」

 

「ひじきやきんぴら、切り干し大根など、作り置きの習慣をつけるようにしていました。おばあちゃんの知恵は偉大ですね」

 

「たまには仕事で疲れ切って何もしたくない…というときがありますよね。そんなとき、自分はコンビニ弁当でよくても、子どもにはちょっと味が濃く高カロリーなので避けたい…なので、解凍して出せる鶏野菜そぼろやトマト煮込みなどを冷凍庫にストックしておきました」

 

ところで、ロボット掃除機を導入するにしても、床がモノでいっぱいではスムーズに作動しませんよね。育休中に「断捨離」やモノを減らすことに力を注いでいた人も多かったようです。

 

「義理の両親やシッターさん、家事代行さんに来てもらう可能性もあるので、何がどこにあるのか分からなくて困らないよう、まずプロの整理収納サービスを利用しました。モノの在りかが一目瞭然になり、子どもや夫まで自分で自分のことをできるようになりました!」

 

ライフラインやお金のことも、焦らないように準備


お金の管理なども、平日に銀行手続きなどに行ける育休中に体制を整えておくのがおすすめです。

 

「銀行振込みなどはすべてネットバンキングに切り替えました」

 

「家計の把握をしておきました。育休中とはいえ、赤ちゃんと一緒だと取れる時間は限られているので、ファイナンシャルプランナーに依頼して、家計や保険の見直しと、休眠口座の解約と整理、適正予算をまとめて明らかに。育休中の収入を基準にしているので、仕事を再開してからも使いすぎることがなく、順調に貯金ができています」

 

また、「災害時に家族が連絡を取り合う手段や、集合場所を共有しておきました」 という人も。

 

復職すると毎日の忙しさでつい後回しになりがちなので、育休中に確認しておくのはとてもいい考えですね。

まとめ


今回紹介した、先輩ママの家事や生活のひと工夫は、まだまだ今からでも間に合うことがいっぱいでした。 もし「それ、まだやってなかった!」ということがあったら、順調な新生活のスタートに向け、ぜひ取り入れてみて下さい。

 

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文/高谷みえこ (アンケート実施時期:2019年1月~2月)