春、子どもの保育園入園とママの仕事復帰はもうすぐ。
特に第一子の育休復帰を控えた人は、初めての環境の変化とあわただしい毎日の生活についていけるのか、以前のように仕事や家事ができるのか、不安もいっぱいだと思います。
そこで今回は、育休明けの職場復帰を経験した先輩ママに、復帰前に不安だったことは何か教えてもらいました。
不安解消のヒントもあわせて教えてもらったので、ぜひ参考にしてくださいね。
育休明けの不安:その1「子どもが病気になったら」
今回お話を聞いたママ100人がもっとも不安だったことは、圧倒的に「子どもの体調不良が続いたらどうなるか」で、半数近くの48人が回答していました。
「よくドラマなどで見るような、職場に保育園から電話があって早退します…というシチュエーション。実際に自分に起こった時、すんなり帰れる雰囲気なのか、”また?”と嫌味を言われるのか…と、とても心配でした」
「インフルエンザなどで何日も休まなくてはいけなくなった時、職場でどのくらい他の人にしわ寄せがいくのか、夫は私と交代で休みを取るとは言ったものの、しょっちゅう続いたら本当に休めるのか、不安は尽きませんでした」
仕事や家事はある程度自分でコントロールできますが、子どもの病気だけはコントロールも予測もできないので、仕事を休むことの影響を心配する声が非常に多かったです。
ママたちのとっていた子どもの病気対策としては、
「夫と連携して休むよう話し合った」 「症状が軽くなったら祖父母に見てもらうなど預け先を確保」 「病児保育の申し込み」
などいざというときの手配や、
「連日のお出かけは控えて、疲れがたまらないようにする」 と予防にも力を入れていたということです。
育休明けの不安:その2「時間との戦いに勝てる?」
朝起きてから家を出るまでと、仕事が終わってお迎えから就寝までは、文字通り時間との戦いですよね。
果たして家事や毎日のルーティンをこなせるのかが心配だったというママも100人中31人と、約3人に1人の割合でした。
「時短勤務で16時に退社しても自宅に着くのは18時半のため、そこから料理してお風呂に入れてご飯を食べさせて寝かせるまでを21時半まで終わらせる事。時間配分と時間に追われる毎日であることが不安でたまりませんでした」
「3人目の出産後、仕事復帰する前に帰宅後のタイムスケジュールを考えてみたものの、夕食作り・お風呂・宿題チェックなどやることが満載。夜9時の寝かしつけまでに、本当にこなしきれるか不安でした」
育休明けの不安:その3「私、ちゃんと働ける?」
「子どもがいることで、大事な仕事を任せてもらえないのではないかという不安は常にありました」
「復帰先は新しい部門なので、子どもの病気などで急に休んだりできる環境なのか、上司や同僚の考えが分からず、とても心配でした」
「業務量が多いので、定時退社できるのか心配でした」
「いつ休むかわからないので、社内社外の予定を入れるのが怖かったです。仕事を優先させて送り迎えに間に合わなくなってしまうという悪夢まで見る始末…」
「ホルモンバランスの影響で記憶力が落ちているなぁ…と痛感していたので、復帰後そのことが理解してもらえるのか、仕事内容についておさらいしたつもりでも“浦島太郎”になっていないかなど、不安は尽きませんでした」
出産前と同じ仕事内容の人は、時短勤務やブランク後の状態で同じようにこなせるのか、担当部署が変わる人は新しい仕事がすぐに覚えられるか、責任のある仕事を任せてもらえるのか…など、どちらにしても不安は消えなかったようです。
中には、 「育休中は話し相手が子供と夫がほとんどだったので(日中は子供に話しかけるか、近所の人やスーパーのおばちゃんと話すくらいだったので)口が回らない!」 という、思わずくすっとしてしまう心配をしていたママも。
育休明けの不安:その4「子どもの気持ちも心配」
仕事や家事もさることながら、育休中はずっと家族と過ごしていた子どもの気持ちも、大きな心配ごとだったようです。
「子どもが新しい環境になじめるか、さみしがらないか…仕事復帰前の1か月前ごろからよく不安になっていました」
「子どもに対してしっかり愛情を注げているのか後ろめたさはありました。また短くても愛情の質を上げるっていうのは 案外難しく、情緒不安定になってしまわないか不安でした」
そんな時には、 「まだ言葉が話せなくても、ママは〇〇ちゃんがおなかにいるときにお仕事してたの、またお仕事がんばってくるからね。〇〇ちゃんは、保育園でがんばろうね、と話しかけていました。半分は自分に言い聞かせていたのかも」 という先輩ママも。
育休明けの不安:その5「夫は環境変化についてこられるのか」
出産直後から生活が激変する女性とは違い、大部分の男性はそれほど大きく毎日の生活が変わるわけではなく、むしろ妻の育休終了時の方が、いろいろな変化に直面する時だといえるかもしれません。
そんな夫の気持ちや、家事育児に対する意識について不安を抱いていたという先輩ママもたくさんいました。
「夫が、早く帰宅して寝かしつけや風呂を代わってくれるかどうか不安でした。育休中も、いっぱいいっぱいやっても残っている家事に対して、できていないと怒る夫と大ゲンカ。復帰後、ストレスでどうにかなるのでは?と自分で心配になりました」
夫の協力があるのとないのとでは大きく変わる育休復帰後の生活。
「夫の実家は男に家事育児をさせるなというのがモットー。家事は男も出来て当たり前、家庭最優先家系だった私と感覚が合わず、十分なサポートが期待できませんでした」
という先輩ママもいましたが、
「事前の相談で夫なりに少しずつ理解と適応が始まり、子供が3歳を過ぎたあたりで、きちんと話を聞く耳が持て、イーブンな立場で家事育児に取り組めるように」 と話し合いの甲斐あって協力体制が整ったことを教えてくれました。
他にも、 「夫は毎日帰りが遅く、朝は私が早く出るので、全員揃って食事する時間が持てなくなるのが心配でした。結局それならそれで大丈夫ということが分かりましたが(笑)」 という話を聞くと、ちょっと安心しますね。
まとめ
お産については「案ずるより産むがやすし」などとよく言われますが、復帰後の生活はずっと続くもの。
子どもの病気など、どうしようもないことももちろんありますが、前もって対策できることはやっておき、少しでも不安の少ない状態で育休明けの日を迎えたいですね。
文/高谷みえこ (アンケート実施時期:2019年1月~2月)