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お子さんへの絵本の読み聞かせを行なっていますか? 絵本の読み聞かせ効果は色々あると言われていますので、なるべく時間を取って行ないたいと思ってはいても、思うように時間が取れないこともあることでしょう。 そこで、短い時間で読み聞かせることが出来ないか探ってみることにしましょう。

◆読み聞かせの効果

まずは、読み聞かせにはどんな効果があるのか確認しておくことにしましょう。 意外に思われるかもしれませんが、ある研究機関が行なった調査結果によると、読み聞かせを行なうことによる効果はお子さんだけでなく、読み聞かせを行なっている親御さんにとってもストレスの緩和というプラスの効果を確認することが出来たそうです。 お子さんに対する具体的な効果としては次のようなものが確認されたようです。 ●語彙力のアップ 実施前の語彙力の平均は5歳3ヶ月相当でしたが、8週間読み聞かせを続けた結果の平均は5歳9ヶ月だったそうです。約2ヶ月間で半年分の語彙力アップが図られていたことになると言えるでしょう。 ●聞く力のアップ この調査では「トークン・テスト」と呼ばれるテストが行われたようです。トークンと呼ばれる小さなブロックを指示に従って動かしていくことで聞くことへの理解度を計る方法になります。 公開結果を見ると実施前の平均スコアと、8週間後の平均スコアを比較すると13スコアもアップしていたそうです。つまり、読み聞かせを行なうことによってより複雑な指示を理解することが出来るようになったと推測されているようです。 ●子どもの問題行動の減少 また、親御さんへのアンケート調査結果によると、読み聞かせを行なうことによって、お子さんによる問題行動の減少の確認も出来たようです。 読み聞かせを行なうことで、お子さんの不安感やストレスが軽減されることが期待出来ると考えられているようです。

◆子どもが読み聞かせに集中することが出来る時間

絵本の読み聞かせをする前に、お子さんが読み聞かせに集中することが出来る時間がどの位なのか把握しておくことは、効率的に読み聞かせを行なうためにも大切なポイントになりそうです。 お子さんの集中力が続く時間は、年齢プラス1分という説もあれば、年齢と同じ時間(分単位)かあるいは 1.5倍の時間(分単位)とも言われています。 例えば5歳のお子さんの場合お子さんが飽きずに絵本の読み聞かせを聞くことが出来るのは5分~7分半ということになります。 つまり、長い絵本を読み聞かせることは幼児の場合、難しいことになりますので、あまり長い絵本は最初から選ばない方が良いようです。もちろん、お子さんが読み聞かせに慣れて楽しむことが出来るようになれば、長い時間の読み聞かせも可能になるそうです。

◆読み聞かせNG行動を知っておきましょう

何とか時間を作ってお子さんに読み聞かせをしても、逆効果になってしまうケースもありますので、読み聞かせNG行動にはどんなものがあるか調べてみることにしましょう。もし、次のような読み聞かせを行なっているならすぐにでもそれはストップした方が良いかもしれません。 ●お子さんに色々質問してしまう 絵本の読み聞かせをしている途中で「どうしてだと思う?」などと質問をしてしまうことはありませんか?絵本の話が中断されてしまっては楽しい気持ちが途切れてしまったり、感想をいつも聞かれることを嫌だと思ってしまったりすることもあるそうです。 ●お子さんへの礼儀作法を教えようとしてしまう 絵本を通して様々な礼儀作法を覚えてもらうこともありですが、もし、あなたが毎回そんな話ばかりを読み聞かせられたとしたら楽しいでしょうか? ●無理に聞かせようとしてしまう お子さんが読み聞かせに興味が無くなってしまっているのに、無理に聞かせようとしてしまうもNGです。お子さんが集中力を持続するのは大変なことですので、無理に聞かせるのは止めましょう。 ●無理に情感を込めようとしてしまう お子さんに楽しんでもらいたくて、読み手である親御さんが無理に情感を込めようとしてしまうと絵本の話に集中出来なくなってしまうこともあるようです。