前回の記事「子どもの性教育って、いつから始めるべき?」では日本の性教育が世界と比べて遅れていることや、子どもの性教育は3歳から始めるべき!という内容をお伝えしました。今回は、具体的にどのように子どもたちに伝えていけばいいのかお伝えします。前回に引き続き、性教育アドバイザーののじまなみさんにお話をうかがいました。
特集INDEX
第2回 「なんで赤ちゃんってできるの?」子どもの疑問に親としてどう答える?
第3回 子どもから突然、性の質問が…そんな時に使える「魔法の言葉」
子どもの性教育は何を、どう伝えるべきなの?
「なんで赤ちゃんってできるの?」
子どもにこんな質問をされた経験はありませんか?その時、どのように答えましたか?「コウノトリが運んできたのよ」とか、「川から拾ってきた」などと答えた人は多いのではないでしょうか。「宅急便で届いた」なんて回答も意外と多いのだとか。ただ、とっさについた嘘のせいで、「自分は本当の子どもじゃないんだ、拾われたんだ」などと泣かれたりして、困ったという人も。
のじまさんによると、そんな時に親が一番やってはいけない対応は「そんなこと知らなくていいの!」と拒否してしまったり、黙ってしまうこと。
「性の話には『一度きりルール』というものが存在します。つまり、一度でも親子の間で性の話はタブーという雰囲気を作ってしまうと、子どもはわからないことや何か困ったことがあっても2度と親には聞けなくなってしまうのです」
たとえば一緒にTVを見ている時にラブシーンが出てきてその場の空気が凍ったとか、思わずチャンネルをパッと替えてしまったとか、子どもに見せないよう目隠しをした、という経験はありませんか?こういったことも同様に“性の話はタブー”と子どもに伝わってしまうといいます。
のじまさんによると、親世代はそうした環境で育ってきた人がほとんどのため、これまでに危ない目にあっても親にいえなかったという人がたくさんいるといいます。日頃からなんでも話せる、質問してもらえる関係を築いていくこと、雰囲気を作っていくことが大切なのです。 もし親に聞けないとなると、子どもたちが頼りにするのは“インターネット先生”になります。インターネット上にはさまざまな情報があふれているので、そこから正しい情報だけを得ることは難しく、かなりの負担になるもの。そこで目にする情報が間違ったものであっても子どもには善悪の判断がつきません。正しい情報を親から直接伝えていきたいものです。