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同じ環境で育っているのに、なぜか仲が悪い兄弟や姉妹もいますよね。親からするとできれば仲良くしてほしいと思うものですが、顔を合わせるとケンカを始めてしまう子どもたちもいます。

兄弟の不仲を解決するための5つの対策とは

子どもたちが不仲になってしまうのは、親の接し方が関係していることもあります。平等に接しているつもりでも、子どもたちからするとえこひいきをしていると感じたり、自分は嫌われていると思ってしまうこともあります。子どもたちが仲良くなるには、親はどのように接すれば良いのでしょう。

上の子どもに任せすぎない

兄弟や姉妹のいる家庭だと、つい一番上のお兄ちゃんやお姉ちゃんに、他の兄弟を任せがちです。

 

お兄ちゃんだから妹や弟の面倒を見るのは当たり前、お兄ちゃんだからちゃんとできるのが当たり前といったように、何かとお兄ちゃんに全てを任せてしまいます。

 

おもちゃを妹や弟にとられても、お兄ちゃんだから我慢しなさいと理不尽なことをいわれ、上の子どもは下の子どもたちに対して、かなりの不満を抱いていると思えます。

 

遊びに行きたくても下の子どもたちの面倒を押し付けられ、わがままな妹や弟たちを怒って泣かせてしまうと親から怒られ、妹や弟をかわいいと思える要素が全くないのが上の子どもたちの意見ではないでしょうか。

 

普段下の子どもたちの面倒を見てくれていることについて、「いつもありがとう、頼りにしてるよ」などと感謝の言葉を述べるだけで、上の子どもたちの兄弟に対する気持ちも変わってくるものです。

 

また、上の子どもの前で下の子どもの悪口をいうのもNGです。妹や弟のダメな部分を、つい上の子どもの前でいってしまうこともありますが、上の子どもは下の子どもたちが親を困らせるダメな子どもと思ってしまうので、ますます不仲になってしまいます。

下の子どもを極端に甘やかさない

一番末っ子の子どもは親からしても、とてもかわいく思えるものです。年が離れた末っ子だと、なおさらかわいく感じることでしょう。

 

他の兄弟が年が離れているから、末っ子を手放しでかわいがっても大丈夫と思う親も多いですが、自分のときと比較している子どももいます。

 

末っ子をかわいがらなくてはいけないと思いつつ、心の底からかわいがれないこともあるでしょう。下の子どもをかわいがる場合、同じように上の子どももかわいがることを忘れないようにしましょう。

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子どもを比較しない

兄弟の仲が悪くなってしまうのは、親が子どもたちを比較しているからかもしれません。

 

自分たちは比較しているつもりがなくても、つい「お兄ちゃんはできるのに」「なんであなたはできないの?」などといった言葉で、子どもを傷つけているかもしれません。

 

優秀と判断された子どもは親から愛されていると実感できますが、できが悪いと判断されてしまった子どもは劣等感を抱き、親からも嫌われていると感じてしまいます。

 

優秀な子どもはできが悪い子どもに対して、嫌悪感を覚えることも考えられます。幼いときにこのような感情を抱いてしまうと、相手を意味もなく軽蔑し続けてしまうこともあり、長期にわたって仲たがいしてしまうこともあるでしょう。

 

ひどい場合は大人になっても死ぬまで和解しないこともありますので、容易に子どもを比較する言葉を投げかけるのは避けましょう。

 

また、どちらか一方を褒めるのではなく、兄を褒めたら弟や妹も何かを褒めるなどというように、平等に褒めてあげるようにしましょう。

兄弟それぞれに違うことをいわない

子どもと何気ない会話をしているときは、親も自分が何を話したか覚えていないこともあるでしょう。しかし、親のたわいもない話でも、子どもはしっかり覚えているものです。

 

兄や姉にはAと話していたのに、弟や妹にBと話していると、どちらが親の本心かが分からなくなります。また、場合によっては、自分だけに本心を話してくれていると思うこともあるため、兄弟より自分のほうが信頼されていると優越感を覚えることもあります。

 

どちらも本心だったとしても、子どもが小さなうちは理解できません。また、ある程度成長した子どもだとしても、親がコロコロいうことを変えると思い、信頼できないと思えることもあります。

 

子どもに話をするときは、それぞれ違う話にならないよう、一貫性を持って会話をするようにしましょう。

男女で差別をしない

兄弟に男女が混じっていると、つい「男の子だから」「女の子だから」などといった言葉をいってしまうことがあります。

 

兄弟ゲンカをして男の子が女の子に手を出すのはもちろんいけませんが、女の子も決して手を出していいわけではありません。

 

また、料理や掃除などといった家事を女の子にさせてしまうことも多いですが、それ自体を不満に感じている子どもも多いことでしょう。

 

女の子だから家事をさせるのではなく、同じように男の子にも家事をさせるように心がけましょう。

子どもの気持ちに寄り添った対応をしつつ見守ろう

兄弟仲が悪いと、親の苦労も絶えないものです。小さなうちはともかくとして、大人になってまでそれが続かないよう、早めに対策を練りたいものです。

 

親の何気ないひと言が、子どもたちの不仲の原因となっていることもありますので、子どもに対する言動に気を付け、子ども同士がどのような解決をするか見守っていきましょう。