スマホ一つでさまざまな情報に触れられるデジタルコンテンツは、非常に便利なものです。無料のものはもちろん、有料のコンテンツ配信サービスを利用している方も多いのではないでしょうか。 しかしこの有料サービスの利用が、身内の死後に、思わぬトラブルをもたらしてしまう可能性もあります。利用者の死後、有料サイトへの支払いはどうなるのか、気になるポイントと共に、対処法を紹介します。
■注意するべきサービスは、「月会費」や「年会費」制
オンライン上にて、有料でコンテンツを配信するサービスは多くあります。 自分にとって必要な情報を手に入れたときに、その都度課金され、料金を支払うタイプでは、死後のトラブルにつながる可能性は低いです。 利用者が死亡すれば、コンテンツを利用することもなくなるため、「生前に利用した料金が、死後に請求される」というケースを除いて、トラブルは起きにくくなっています。 一方で注意が必要なのは、サービス利用の有無にかかわらず、月会費や年会費という形で、定額料金を支払い続けるタイプのサービスです。 こちらの場合、料金が発生するメカニズムにおいて、「利用の有無」は関係しません。たとえ「利用者死亡により全くコンテンツが利用されない」という状況であっても、時期が来れば、料金が引き落とされ続けます。
■残された遺族が、長期間支払いに気付かないケースも……
月額や年額で利用料を収めるタイプの有料サイトにおいては、「利用者が死亡した後、遺族がその存在を把握しておらず、利用料金が発生し続ける」というトラブルが報告されています。 もちろん、こうした有料サイトの利用料は、どこかで引き落とされているはず。 普段から口座引き落としやクレジットカードの明細をチェックしていれば、「よくわからない出費」に気付くことができるでしょう。しかし、こうした情報を確認しないまま、言われるがままに請求金額を支払い続けている方もいます。 基本的に、お金が問題なく支払い続けられていれば、有料サイト側から緊急性の高いお知らせを受け取ることはありません。またたとえお知らせがあったとしても、故人の秘密のメールアドレスに送信されていれば、遺族がそれを知るすべはありません。「利用者死亡により、利用実績がないにも関わらず、料金だけを支払い続ける状態」が長期化してしまう恐れは、誰にでもあるのです。