慎重に求人広告をチェックしても、なかなか“ブラック企業”は見抜けません。ほとんどのの人は、入社してから「想像と違っていた」という事態に直面しているよう。ある匿名掲示板では、“ホワイト企業”の見つけ方を尋ねる投稿に様々な意見が寄せられています。
ホワイト企業とはどうすれば出会える?
「新卒で入った会社は残業代が全く出ませんでした。なかなか良い企業に巡り会えません」と嘆く投稿者。同じ轍を踏まないため、ホワイト企業に就職した人にアドバイスを求めました。
すると多くの人から、「こればっかりは運としか言いようがない」「自分はブラックだと思ったらすぐに転職。数打ちゃ当たる方式で行動してます」「究極的には評判良い企業でも配属先の部署によって変わってくるからね。入社前日まで神頼みよ」「宝くじを買うような感覚で就活してる」といった声が。
どうやら求人広告に載せられた情報を信用せず、半ばギャンブル感覚で就職活動をする人も少なくないようです。
そんな中、自身のリサーチ力でホワイト企業への道を切り拓いた人はどんなことに気をつけていたのでしょうか。
口コミ、募集要項、面接… プロはこんなところをチェックする!
ネット上には、ブラック企業の可能性を示唆する様々な“要素”が続出。「面接が良い意味で普通のところがいいかも。変な質問してくる企業は警戒してる」「家族経営の会社は危険なことが多い」「気にしてる人は多いと思うけど、経歴不問・未経験者歓迎は基本的にブラックだよね」「面接時に社内の雰囲気だけは注意して見てた。社員に活気があるかどうかを見極めよう!」「『急募』『アットホーム』『丁寧に教えます』といったワードは怪しいな。あと頻繁に求人出てるところも油断できないと思う」など、経験者たちがそれぞれ感じたチェックポイントを教えてくれました。
近頃は中小企業といえど、ネットで評判を確かめられる会社が増えています。転職活動の際、はじめに会社の口コミから調べるという人も少なくありません。
また新卒の就職活動においては、巧妙な手口でブラック調査を敢行する学生も話題に。その方法は夕方以降に電話をかけて社員が何時まで会社にいるかを確認したり、休日に出向いて出勤している人の有無を調べたりといったもの。ここ数年は、企業VS就活生という構図で高度な駆け引きが繰り広げられているようです。
ブラックの考え方は人によって違う!
別の掲示板では、「自分にとってのホワイト企業」という議論が大きく盛り上がっていました。単純にブラック企業・ホワイト企業といっても、人によって定義は変わります。例えば「有給取得率100%」「残業代満額支給」などの福利厚生をホワイトの基準にする人は多いでしょう。しかし人間関係や職場の環境によっては、ホワイト企業といっても理想的な仕事はできません。
一方ブラックの定義を語る人の中には、「仕事はめちゃくちゃ忙しいけど、その分給料が高いというのはブラックではない」「待遇面は悪くとも、職場の雰囲気が良ければヘタなホワイト企業より全然良いでしょ」「福利厚生がしっかりしてればホワイト企業って考え方は結構危険だよね」と指摘する声も見られます。
自分にはどんな働き方が性に合っているのかということも、長く働く上では重要になってきそうですね。
文/長谷部ひとみ