仲よしの友だちを家に招いてクリスマス会。誰を呼ぶか、プレゼントはどうするか、ケーキは何がいいか?小学生にとっては大イベントですが、それはママたちにとっても同じこと。
なかには思わぬ事件が巻き起こって「クリスマスの悲劇」となってしまったママも…クリスマス会で気をつけるべきこととは?
今どき小学生の“クリスマス会”事情
なぜうちの子は呼ばれない?(綾さん/35歳/受付)
娘が小1のとき「仲のいい友だちとクリスマス会したい!」というので、子ども数人とそのママでクリスマス会をすることにしました。娘と仲よくしてくれる友だちのことをいつもありがたく思っていたので、会場は喜んでわが家を提供することに。
娘の友だちもそのママたちもみんないい人で、クリスマス会は大盛り上がり。新しいママ友もできて、とても楽しかったんです。でも後日、騒ぎが起こりました。招待しなかった子のママから「なぜうちの子は、呼んでもらえなかったの!?」と詰問されたんです。
どうも娘がクラスでクリスマス会のことを自慢したようで、同じく数人のママからもクレームが…でも、特に仲のいい友だちではないようですし、もちろんそのママたちとも面識はほぼありません。「子どもたちが相談して決めたことだ」と説明したのですが、彼女たちがなぜそこまで怒るのか、理解できませんでした。
それからと言うもの、ママ同士の間に派閥ができてしまい、その距離が縮まることはなさそうです。こんな大きなことに発展するなら、クリスマス会なんてしなければよかった…。
料理は「要アレルギー確認」(宏美さん/34歳/パート)
小2になる子どもの提案で、子どもとママのクリスマス会をわが家で行うことになりました。「みんなでなにか持ち寄ったら?」と提案してくれたママもいたのですが、料理が得意な私は「たくさん作るから任せて!」と、張り切って料理担当を引き受けました…この軽率な判断を私は激しく後悔することに。
その日はうちの子どもが大好きな卵料理と、大量の鶏のから揚げを作ることに。卵焼きや卵のサンドイッチ、オムライスなど、「子どもならみんな大好き」なメニューばかり。しかし私が作った料理を見て、数人のママたちの顔色がサッと変わりました。
「ママ~、僕、卵食べたらダメなんだよね?」と母親に聞く子どもたち…なんと、来ていた子ども9人のうち6人が卵アレルギー、小麦粉アレルギーの子も2人いて、から揚げも食べることができませんでした。
自分の子どもにアレルギーがない私は、まったく念頭になく料理を作ってしまったんです。食べられるものがなくて明らかにガッカリする子どもたち…「だから持ち寄ろうって言ったじゃない」「確認しないのはちょっと…」などと、非難を浴びたのは言うまでもありません。
掟破りの高額プレゼント(綾香さん/30歳/サービス)
息子が小学2年生のとき、初めてのクリスマス会をすることになりました。子どもたちから「プレゼント交換がしたい」という希望が上がり、ママたちで話し合って「予算500円のプレゼントを人数分用意する」と決めました。参加する子どもは息子を除いて5人、合計2500円の出費で済みそうです。私は無難に、500円分のお菓子を袋に詰めて準備しました。
しかし当日、ひとりのママが持参したプレゼントを見て、私は驚いてしまいました。男の子には数千円はする組立式のおもちゃ、女の子にはこれまた500円では絶対に買えないかわいいポーチをもって来たんです。しかも周りのママたちも、少しずつ500円をオーバーしているようなものばかり…これでは、なんのための予算決めだったのか。
でも、親たちのそんな事情なんて知らない子どもたちは、「ゆうきくんのプレゼントしょぼ〜い!」と息子をからかい始めます。かわいそうな息子は、泣きそうな顔をしながら「ごめん…」と謝っているではありませんか!
(息子よ、悪いのは約束を破ったママたちなんだよ! 決して謝る必要はない)。心のでそう叫ぶことしかできませんでした。
子どもの行事と甘く見てると、なかなか厄介なことに。特に食べ物のアレルギーは命にかかわりかねないことなので、クリスマス会に限らず、子どもが集まるときには心に留めたいものですね。
ライター:葛西 明