女性の社会進出は1985年に男女雇用機会均等法が成立されてから急激に進み、2016年時点では約43%の女性が働いています。さらにアベノミクス政策の中には女性の就業率を上げようとする施策もあり、育児休業期間の延長や育児休業後の復帰も支援される見通しです。 このように社会的には女性の働く環境が整備されていくのに対し、家庭内では家事の分担ができていないという問題もあります。あるアンケート結果によると、夫婦で家事を分担できている家庭はなんと30%程度だったそうです。 これは約6割の共働き家庭において妻に負担がのしかかっているということになります。 このような内面的な問題が膨らんでしまった結果、離婚という最悪の選択する夫婦もいます。表面化しないからこそ根が深い夫婦の家事分担問題。円満に解決するにはどういったことに気をつけるべきなのでしょうか。
■お互いの特性を理解し認め合う
まずは共働きの夫婦がモメる際の双方の言い分に着目してみましょう。妻側の主張は「自分はこんなに頑張っているのに相手は少しも手伝ってくれない」、「何かをお願いしても面倒臭そうにする」、「手伝ってくれたのはいいけど、中途半端で余計にイライラしてしまう」などが多いようです。 対して夫側の主張は、「自分の方が稼ぎは良いのでその分は妻に家事をしてほしい」、「家のことは妻にしか分からない」、「仕事以外の時間はゆっくり過ごしたい」などです。 これらの主張に共通するのは、お互い自分視点からしか問題を見つめていないということです。問題を解決する糸口は、こういった自分視点を突破する必要があります。具体的な対策として、お互いの得意/不得意を把握するために、一度本音で話し合いをしてみるのはいかがでしょうか。 話し合いをする上で重要なのは、男女の性質の違いを念頭に置いておくということです。 女性は基本的に家事が得意な傾向があります。多くの家事を同時進行したり、細やかな気配りができるのは男性より女性ですよね。反対に男性は一つのことに集中し、目的を達成することが得意です。女性脳=マルチタスク、男性脳=シングルタスクとも言われますが、これは狩猟・農耕などの原始的な生活を送ってきた時代からの男女の持つ特性なのです。 まずは根本的に男女の得意な分野は違うということを理解し、お互いを認め合うようにしましょう。真面目に話し合いをしていく中で、お互いの意外な特技が見つかるかもしれませんよ。 また、家事は妻がするものと決めつけてしまっている亭主関白なタイプの男性には、お願いする形で下から出てみましょう。頼られることで気分が上がりやすいのがこのタイプです。それでもダメなら、少しずるいですが子どもにお願いしてもらうのはいかがでしょうか。家事はしてくれなくても子どものことなら動いてくれるという方が多いのもこのタイプの特徴です。