メディアでしばしば耳にする〝夫源病〟というワード…一般的に「夫の言動によって妻に不調が発生すること」をこう呼ぶのだとか。夫といるとめまいが起こる、帰宅が近づくと体が重くなる…「もしかして、この症状が〝夫源病〟なの?」と悩むワーママたちの相談に、心療内科医師の松本拓也先生のアドバイスをいただきました。

 

帰宅時間が近づくと…(ちかさん/41/ アパレル)

わが家は共働きですが、旦那はかなり激務で、休日出勤や深夜帰宅は当たり前の生活です。以前は「今度の休みも出勤になった」と言われると、子どもと一緒にがっかりしていました。 ところが最近、その気持ちに変化が…「今日も遅くなりそう」とメールが来ると、嬉しいと思うようになったのです。でも終電の時間が迫ると、「そろそろ帰ってくる…」と憂鬱な気分になってきて、体の全体が一気にだるくなるのです。

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昔は、いい奥さんだと思ってもらいたくて、凝ったメニューに挑戦したり、家事を完璧にこなしたりしていました。なのにこの頃は、自分でもあきれるほどの手抜きメニューばかり…旦那に喜んでもらおうという感情が湧かないのです。



私の仕事がハードになったわけでも、育児で行き詰まっているわけでもありません。むしろ、子どもが小学校に入学したため、負担は減ったくらいです。それなのに夫の不在を喜ぶなんて、これって〝夫源病〟なのでしょうか。

 

<松本先生のアドバイス>
まず、〝夫源病〟という診断名はないことに注意が必要です…これでは「夫だけが100%悪い」ような言い方になっていますから。夫婦も人間関係ですから、DVやそれに近い夫の場合を除けば、「どちらかが100%悪い」ということは、まずないと考えてよいでしょう。なので、精神医学的に〝夫源病〟をとらえると「夫との関係性が原因の適応障害」といえると思います。
さて、今回のケースでは「夫が帰宅すること」が原因で倦怠感などの症状がでています。それを考えると〝夫源病〟にあてはまるでしょう。完璧主義で無理をしがちな生真面目な性格も、ちかさんをしんどくしています。
いまの状態で旦那さまにイライラし続けるのは、ちかさん自身だけでなく家族や周りの人に悪影響を与えてしまいます。まずは「自分が楽になること」を最優先に。少し夫との距離をおいて、心を休めるのもひとつの方法です。そして夫のこと以外にストレスを抱えていないか、振り返ってみてください。