education201812

保育園への入園が決まり、職場復帰が近づいてくると、仕事も育児も無事にこなせるのか不安になってくることがありますよね。 今回は、先輩ママたちに、産後の職場復帰を迎えた当時を振り返ってみて何が大変だったか教えてもらいました。 大変だった時にはどのように対処していたかも聞いてみましたので、ぜひ参考にして下さいね。

 

1:育休明け、こんなに仕事ができないとは…


Hさん(31歳・メーカー勤務・フルタイムで復帰)は、仕事のテクニックや勘を取り戻すのに、1か月ほどかかったと言います。

 

「産休と合わせて1年以上のブランクは、さすがに細かい仕事のテクニックを忘れてしまいますね…。エクセルでちょっとした対照表を作るだけでも、「どの関数使うんだっけ?」といちいちヘルプを見る状態。毎回周りの人に聞くのも迷惑だし、調べるのに時間をかけるのも人件費の無駄遣いですよね。自分で、分からないことは5分だけ調べる!それ以上は申し訳ないけど聞くと決めていました。そうすると意外と必死で思い出すので、1か月もせずに勘が戻りました」

 

また、Hさんは、産休に入る前に、忘れてしまいそうな細かい作業のコツをノートにまとめておいたそう。産休代理の派遣の女性からも、「ノートが参考になりました」と復帰時の引継ぎで言われたとのことなので、同じ職務に戻ることが確実ならば、おすすめの方法です。

 

いっぽう、産後は残業や土日の出勤ができないという理由から、営業・販売職を離れ事務職に配置転換になったというKさん(29歳・自動車販売会社勤務・時短で復帰)は、思わぬ苦労をしました。

 

「営業販売は忙しい土日の出勤が必須なので配置替えはやむを得ないのですが、これまで未経験だった事務職では新しく覚えることが多く、ミスを連発してしまいました。営業では毎月のようにトップクラスの成績をあげていたのに、自分の仕事のできなさが情けなくて…」

 

しかしKさんは次のように頭を切り替えて取り組んだそう。

 

「私が営業成績を上げる裏で、仮に書類手続きなどでミスがあってもこうして事務方できっちりと確認してフォローしてくれていたのでは?と気付きました。今は、どちらの立場も経験することで、将来営業に戻った時により良い仕事ができるはずと前向きにとらえ、仕事の流れを頭に叩き込んでいます。そして、子どもが成長したらいつでも得意な分野に戻れるように業界や市場の流れを勉強し、勘を養っているところです」 Fさん(27歳・IT関連企業勤務・時短で復帰)は、産休・育休の間に、細かい業務上のルール変更が多く、追い付くのに時間がかかったそうです。

 

「ルール変更は社内メールでバラバラと送られてくるのですが、期間が長すぎて追いきれません。なので、少し仕事が落ち着いた日に1時間ほど時間をもらい、該当のメールを一覧表にしました。さらに、総務に相談して今後は業務ルール変更メールには共通のタグをつけてもらうことに。これで、今後長期間仕事を離れていた人も、すぐに指定期間のルール変更を絞り込めます」

 

自分の経験から、今後の育休復帰ママ全員に役立つ業務改善を提案したFさんは、会社全体のルール徹底にもつながるとして評価されたということです。

 

その他、復帰後になかなか勘が戻らず困ったというママの対処法としては、 「勤続年数が長いからといって先輩ぶらず、最初は試用期間のようなつもりで、来客対応・備品の補充など、ミスはしにくいが面倒な小さい仕事は積極的に引き受けるようにしていました」 「気分を切り替え、仕事脳を取り戻すために、“仕事術”などの本を読んだらやる気が出てきました」 などの体験談が寄せられました。

 

出産後は、24時間続く赤ちゃんのお世話、夜間の授乳や夜泣きによる睡眠不足、ホルモンバランスの変化などから、日中の集中力が低下するのも無理のないことです。  特に、産休前とは別の仕事を担当している場合、最初はミスが発生することを計算に入れておき、ダブルチェックをお願いする、安請け合いしないなど慎重に対応した方が、けっきょくは周囲に迷惑をかけずに済んだというママの声も。

 

よく、育休復帰後に慣れるまでの期間の目安は「半年」だと言われますが、1ヶ月単位でルーティン業務を繰り返す職場もあれば、季節ごとに業務内容が大きく変わったり、プロジェクト単位で動いたりしている職場もあるでしょう。 職場によっては年間の仕事の流れをつかむのに1年前後かかる場合もあると考え、ミスで落ち込むことよりも、仕事の精度を少しずつ上げていくことに力を注げるといいですね。