先日「女性ルネサンス」というセミナーに参加しました。
「私が変える!地域が変わる!」とテーマということで、第一部は、東京都知事の小池百合子さん、北海道知事の高橋ひろみさん、昭和女子大学学長の坂東眞理子さんによるパネルディスカッションでした。有名人であるお三方を見るためか、会場にはたくさんの女性が参加していました。
お三方の共通点は、まず、「何かを変えたい!」という意志のもと、国会議員や国家公務員を目指してキャリアを積み、現在に至るということ。初入閣の時や働き始めた時など、政治という男性社会に入っていく際に、女性としてどういった立ち振る舞いが必要かというのをよく考えられたそうです。立ち振る舞いには、マナーやファッションも含まれます。また、これまでの“社会”になかった女性目線の施策を積極的にやっていったこと。これには同じ働く女性として特に共感でき、また改めて社会にどう貢献するかという本来の仕事の目的を再確認できました。
そのほかに印象に残ったのは、「女性であることを損だと思わない」ということでした。これまでは、結婚・出産・育児・介護などライフステージによって役割が変わるのは女性がメインであり、社会に出たあとも差別や偏見などが多く、ハラスメントなど最近ニュースになっているようなこともいろいろあります。しかしお三方は女性だから損をしたとは全く思わず、むしろ女性ならではの気づきを仕事に生かしていったとおっしゃっていました。 例えば、小池さんは防衛大臣時代に女性向けの防災ブックの制作や、海外では主流の液体ミルク(=粉ミルクの代用品として。お湯が使えないときに便利)を東京都の防災備蓄として海外から買い付けて採用しました。北海道地震の際にも東京都からこの液体ミルク備蓄を物資として送ったそうです。さらに今後国内でも生産できるように進めているとのこと。防災以外の観点でも、例えば夜中にお湯を沸かして粉ミルクを溶かさなくて良いとか、外出先などでもすぐミルクをつくることができるなど、子供を育てながら社会で活躍する女性の強い味方になってくれそうです。 坂東さんは、昭和女子大でNPOを立ち上げて早くから無認可保育所を設置し、いまでは認定こども園にまでなったそうです。 女性が社会で活躍していくために、お三方がそれぞれこれまでになかったものを実現させたというのも、女性ならではの視点があったからです。女性向けのビジネスをやれということではありませんが、女性ならではの創意工夫や気づきもビジネスには重要な要素で、それを発信していくことが大切だと思いました。 また、もし「損だ」と感じる時があれば、小さい声であっても、私たちのような立場の人が声を上げていくことが大事だそうです。
私の場合は、ワンオペ育児2年目となり、常日頃「ワンオペの行先」というのを考えています。子供はまだ保育園児だし、いまだに答えが出ていない部分もあるのですが、「ワンオペを損だ」と思わない自分に巡り会えたら、と思うようになりました。
仕事の時間が限られるというのがワンオペの損だとすれば、最近は仕事の時間を作るために“創意工夫”をしています。 4歳児クラスの秋になり、受験も意識し始めた我が家では、リビングダイニングにお勉強スペースを作ってみました。
子供に勉強やお絵かきなどの遊びをここでさせて、私も同じところで残りの仕事をしたりします。リビングで一緒にできるので子供と時間を共有でき、少し気持ちの余裕が生まれました。
まずはできることから考えてみませんか?
CHANTOママライター/長井美有紀