赤ちゃんの仕草や行動を見ていると、どうしてそんなことをしているのかよく分からないことがあるものです。
赤ちゃんが不思議な行動をとってしまうのには何か意味があるのでしょうか?そこで、赤ちゃんの不思議に思ってしまう仕草や行動について先輩ママさんに教えてもらうことにしましょう。
新生児の頃の不思議な行動
まずは、新生児の頃に良く見かける不思議な行動から見てみることにしましょう。
新生児の頃、突然両腕を上げてまるでバンザイのようなポーズをしてしまうことがあります。
こうした行動は、「モロー反射」と呼ばれているもので、生まれつき備わっている原始反射のひとつになります。
このモロー反射は、大きな物音がしたり、明るい光が差し込んだり、赤ちゃんの身体が急に傾いてしまったりしたときに起こります。
こうした反応は、外からの刺激に対して身を守り、運動能力の発達に欠くことの出来ないものになります。
原始反射と呼ばれているものは、他にもいくつかあります。
赤ちゃんの足を床につくように支えて立たせると、まるで歩いているように足を動かす「自動歩行」と呼ばれている行動や、赤ちゃんの手のひらや足の裏に物が触れるとつかもうとする「把握反射」、口に触れたものに吸い付く「吸てつ反射」、足の裏をかかとからつま先に向かって撫でると足の指が自然に開く「バビンスキー反射」などがあります。
どの反射反応も、将来そうした行動を取るための素養が生まれながらにしてシッカリとプログラミングされていることが分かって、なかなか興味深いものがあります。
因みに赤ちゃんの不思議な行動「こぶししゃぶり」は吸てつ反射になります。
こうした反射は、生まれてから3ヶ月頃まで活発に見られますが、4ヶ月から5ヶ月頃になると見られなくなって行きます。
生後6ヶ月頃から見られる不思議な行動
次に生後6ヶ月頃から見られるようになる不思議な行動として「なめる」という行動があります。
赤ちゃんは、自分の手や足、床やおもちゃなど身の回りにあるものをとにかくなめ始めてしまうようになります。
ちょうどこの時期は、寝返りがうてるようになって這い這いが出来るようになり、赤ちゃんの行動範囲が随分と広がって来る時期と重なります。
行動範囲が広がることで、様々なものに対する興味が増してくる時期になります。そして、なめることで、自分に触れるものが何なのか確認を行なうようになります。
大人になると、目で見ることで物を認識するようになりますが、赤ちゃんにとって物を確認する方法は、口と舌で行なわれているため、何でも口に入れたりなめたりするという不思議な行動に出てしまうことになります。
赤ちゃんのものをなめて確認するのは1歳半位まで続いて、食べ物の区別が出来るようになれば、なめて物を確認するという方法は終了します。
また、この頃見られる不思議な行動として身体を反らせる「ブリッジ」や「飛行機」と呼ばれる行動を取るようになります。
これは、生まれてから4ヶ月頃までは身体を曲げる筋肉の働きの方が強いのですが、5ヶ月から6ヶ月頃になると身体を伸ばす筋肉の働きが強くなって来ます。そのため、その筋肉を使うための準備として、ごく自然な現象になります。
1歳頃から見られる不思議な行動
それでは、1歳頃から見られる不思議な行動について確認してみましょう。赤ちゃんが1歳頃になると、何でも頭に被るという不思議な行動を始めてしまいます。
紙袋や空き箱、本当に何でも頭に被ってしまうようになります。理由が分からないと、ついそれは頭に被るものではないので、止めるように言ってしまうかも知れませんが、それは決してやってはいけないことです。
これは、覚えた行動を他のものに応用しているという、智恵を働かせている行為になりますので、褒めてあげたりすることが大切になって来ます。
被るという行動だけでなく、覚えた行動を他のものに応用するという行動は、成長に欠かすことの出来ない過程ですので、赤ちゃんのアイディアや意外性を一緒に楽しんでみることも大切です。
また、不思議な行動として、ドアや引き出しを何度も開け閉めするという行動も見られるようになります。
こうした行動は、同じ動作を繰り返すことで、そのものが何か確認しようとしたり理解しようとしたりしていることになります。
お子さんにとっては、ドアや引き出しは未知なものですので、それがどんなものなのか理解しようとしているのです。そして、そうしたドアや引き出しについて理解出来た後でも、それらを開け閉めすることが楽しいと思えたなら、その行動を何度も何度も繰り返すようになります。
まとめ
赤ちゃんの不思議な行動について、そうした行動を取る理由や意味について探って来ましたが、それぞれに大切な意味があることがお分かり頂けたのではないかと思います。
親から見ると不思議に見えてしまう行動を初めて目にした時には、誰でも少なからず戸惑いを感じてしまうものでしょう。
けれども、事前にそうした行動の意味が分かっていれば、赤ちゃんの成長の現れでとても嬉しい兆候として見ることが出来るようになります。
これまではただ単に赤ちゃんの不思議な理解出来ない行動でしたが、これからは赤ちゃんの不思議な行動を発見することがとても楽しくワクワクすることになって来たのではないでしょうか?