上方いろはかるたの中に「負うた子に教えられて浅瀬を渡る」というものがありますが、ご存知の方も多いと思います。こうしたかるたが残されていることから、母親が子どもから学ぶことというのは、昔からあることが分かります。
そこで、子育てを通してお子さんから学ぶことには、どんなことがあるのか探ってみることにしましょう。
楽しいことを見つけることの大切さ
お子さんから学ぶこととして、まずは、「楽しいことを見つける」ことの大切さが上げられています。
子どもの行動を見ていると、子どもは楽しいことを見つける天才だと思ったことはありませんか?
子どもは、毎日の何気ない暮らしの中に楽しいことを見つけて、楽しいと思ったことを行なうことに一生懸命ですよね。
子どもは、自分が楽しいと思ったことをやっているのですから、気持ちも前向きでワクワクしながら過ごしていることが見ている方にも伝わって来るものです。楽しいことを行なっている間は、その楽しみに集中していますので、子どもにとって時間が経つのはアッと言う間なのでしょう。
子どものときのことを少しだけ思い出してみて下さい。遊んでいるときは、時間が経つのが本当に早くて気が付くと夕方になってしまっていたことはありませんでしたか?
子どもが感じている幸せ度はかなり高く、ポジティブな思考でいることがとても簡単なのでしょう。
確かに、大人になってくるに従って、「~しなければいけない」という義務的なものが増えて来てしまいます。こうした義務的な考え方が増えて来てしまうと、それに反比例して子どもの頃に持っていた楽しいことを見つける能力は、日々衰えてしまっていることに気づかされてしまうことがあります。
おまけに、規則や常識と言ったものに縛られてしまうようになってしまって、自由な考え方が出来なくなってしまうようにもなって来ます。
その結果、気が付くとポジティブなことよりもネガティブなことに目が行ってしまって、愚痴や不平不満が多くなってしまっていることに気づかされてしまいます。
子どもの楽しいことを見つける能力には及ばないまでも、大人も意識して楽しいことを見つけてそれを行なうようにすることで、自分自身のポジティブなエネルギーをアップすることが可能になり、幸福感を増すことになることを理解することが出来ます。
他人からの評価に左右されないで自信を持つ
次に子どもから学ぶこととして、他人からの評価に左右されないで「自信を持つ」ことの大切さがあげられています。
子どもは何かを行なうときに、常に自信を持って行なっています。音楽に合わせて踊ったり、歌を歌ったり、絵を描いたりするときに、自分が上手いか下手かということを考えて躊躇することはありません。
絵を描くことや、音楽に合わせて踊ったり、歌を歌ったりすることが子どもにとって楽しいことで、それを行なうことが子どもから見れば上手く出来ていることだと信じていますので、常に堂々と楽しそうに行なっています。
けれども、年齢を重ねて来るに従って、他人からの評価というものが気になり始めてしまい、自分自身を信じて何かを積極的に行なうことが随分と出来なくなってしまっていることに気がつくことが出来ます。
例えば、絵が上手いか下手かとか、何かが価値があるかないかなどというものは、あくまでもそれを見ている人の尺度の上で判断されていることで、尺度が違えば評価や価値が違って来るものです。
子どもは、子どもの尺度で上手いか下手かを判断したり、価値があるかないかを判断したりしていることが分かります。
もし、自分に子どものような自信があれば、誰かから褒められるかどうかや、誰かから認めてもらうことに振り回されてしまうことはありませんので、常にポジティブに行動することが出来るのではないかと思います。
子どものこうした行動を目にすることで、自分に自信を持つことの大切さを学んでいきます。そして、自分に自信を持つことが幸福感につながることも教えられるそうです。
練習すれば出来るようになる
子どもから学ぶこととして、「練習すれば出来るようになる」ということもあげられています。子どもは親から止められない限り、練習を続けるそうです。
ドリーム・キラーという言葉を聞いたことがある人は多いと思います。ドリーム・キラーは誰かの夢を壊して諦めさせてしまう人に対して使われる言葉ですが、実に多くの親御さんが子どものドリーム・キラーになってしまっているとも言われています。
子どもが将来の夢を描いたり話したりするときに、「それはあなたには無理」だとか、「それは現実的でない」とか、助言してしまって子どもの可能性を狭めてしまっていることがあるのではないかと思いますが、どうでしょうか?
練習すれば必ず出来るようになると信じることは、自分の可能性を狭めてしまわないためにとても大切な考え方なのではないでしょうか?
母親が子どもから学ぶことについてご紹介して来ましたが、総合するとやはり子どもが持っているポジティブな思考は、いくつになっても失わずにいることが、幸福度をアップするためのキーポイントと言えそうです。