妊娠初期は、お腹の赤ちゃんが色々なことを感じたり、ママの声や外界に反応したりしている実感がなかなか湧かないかもしれません。でも、だんだんと胎動が感じられる頃になってくると、ママの声に反応して動いてくれた!と嬉しくなりますよね。
今回は、生まれてくる赤ちゃんのために何かしてあげたいと考えた先輩ママたちが「胎教」としてやっていたことを教えてもらいました。参考にしてみて下さいね!
目次
「胎教」を意識していたママは、いつから始めた?
「胎教」といっても、とらえ方や方法はさまざま。
早期教育的なものもあれば、安産のためママと赤ちゃんがリラックスできるように…という目的もあります。
ミキハウス総研の2016年の調査(418人)によると、「胎教を意識しましたか?」という問いに対し、回答は
- 積極的にした…18.9%
- 何となく意識した…58.1%
- あまり意識しなかった…23.0%
という結果になっています。
具体的な行動として特に多かったのは「いろいろ話しかけた」で76.3%。
胎教を「あまり意識しなかった」という人でも、赤ちゃんに話しかけることは日常的にしていたのではないでしょうか。妊娠が分かったその日から、いつでも始められる胎教だと言えますね。
また、「音楽CDを聴かせた」「自分で歌を歌った」「コンサートに行った」など、音楽に関する項目は最多となっています。
「お腹をマッサージ」「キックゲーム」など、触れ合いも胎教として重視されていたようです。
お腹の中の赤ちゃんは外を見ることはできませんが、聴覚は20週~24週頃から備わってくると言われていますので、音楽を赤ちゃんに聞かてあげたいならこの時期からがおすすめ。
羊水の中では音はクリアには伝わりませんし、ママの心臓や血流音も絶えず聞こえていますので、ママと同じ状態で聞こえているわけではありませんが、音や振動で赤ちゃんとコミュニケーションが取れたら素敵ですよね。
胎教におすすめの音楽はやっぱりクラシック?
胎教には「クラシック」がいいとよく言われます。中でも、「モーツァルト」が良いと耳にすることがあると思いますが、これはなぜなのでしょうか?
クラシック音楽、なかでもモーツァルトの曲には「f/1(エフぶんのいち)ゆらぎ」という周波数がみられ、自然界の音(川のせせらぎなど)に近いため、リラックス効果があるというものです。
また、日本語の周波数は1500ヘルツ以下と低いのに対し、英語は2000~12000ヘルツの周波数を持つと言われています。モーツァルトの曲には、3000ヘルツ以上の周波数が出現するため、幼い頃に聞き慣れておくと将来英語の聞き取りに役立つという説もあります。
ただ、これはあくまでもママがクラシックを心地よく感じられれば…の話。
前述のリサーチ結果では、胎教として赤ちゃんに聴かせていた音楽のジャンルは、
- クラシック
- J-POP
- ディズニーの曲
- オルゴールの曲
- 童謡やNHKの曲
- ジブリの曲
- ヒーリング・環境音楽
といったものでした。
生まれてきた赤ちゃんが、妊娠中にママがよく聞いていた曲が流れたとたん、反応して手足を盛んに動かした…といった話を聞いたことはないでしょうか?中には実体験のある人もいるかもしれませんね。
モーツァルトを聴いてゆったり眠くなるのは良いと思いますが、聞いていて退屈・苦痛に感じるようなら、大好きなJ-popや洋楽など、赤ちゃんが生まれてからも一緒に楽しめるジャンルの曲でも構わないのではないでしょうか。
胎教に英語もいいって聞くけど、赤ちゃんに伝わってるの?
幼児向けの英会話教材からは、「胎教のための英語ソング集」なども発売されています。
また、ママやパパが学生時代になじみのない英語のリスニングで苦労した経験から「同じ聞かせるなら将来の役に立つものを」と、英語の童謡や映画のテーマソングなどのCDを聞かせていたというママも。
生後1歳までの赤ちゃんは、母国語以外の言語も同じように身に付ける能力があることは研究から分かってきていますが、お腹の中で英語を聴いていたからといって、将来英語の勉強を始めた時にリスニングや単語の理解に結び付くのかどうかはまだ分かっていません。
ただ、英語は発音だけではなく、リズムが日本語とはまったく違いますので、ママが歌やせりふに合わせてリズムを取っていたことで、生まれた赤ちゃんが英語を耳にした時、何となくなじみがあると感じることはあるかもしれませんね。
絵本は見えなくても胎教には声だけで効果ある?
生まれてくる赤ちゃんに絵本を読み聞かせていたというママもいましたが、お腹の赤ちゃんは絵を見ることはまだできませんよね。
胎教として絵本を読むとしたら、生まれてきた後にこの絵本を読んであげるところを思い浮かべることで育児をイメージしやすくなったり、絵本の世界を感じてママがリラックスすることで、赤ちゃんもお腹の中で過ごしやすくなったりする、といった効果があげられます。
また、赤ちゃんが生まれてから、妊娠中に読んでいた絵本を読み聞かせると機嫌が直った・お気に入りの1冊になった…という話はよく聞きます。
妊娠中、時間にゆとりがあるうちに、何冊かママの好きな絵本を選んでおくのも良いかもしれませんね。
胎教のまとめ
「胎教」というと何だか大げさに聞こえますが、赤ちゃんに話しかけることなども含めると、実はほとんどのママは自然に実行しているのではないでしょうか。
お腹の中の赤ちゃんには、ママの血圧や心拍数・ホルモンの変化なども伝わり、ママが強いストレスを感じると赤ちゃんの体調も変化することが分かっています。ママがストレスから離れ、落ち着いたひとときを持つことも大切な胎教のひとつ。
無理せず楽しんでできることから気軽に始めてみるのが赤ちゃんのためにも一番だと言えそうですね。
文/高谷みえこ