education201811

出産ギリギリまで仕事を続け、バタバタと準備や出産・退院。 落ち着いてふと考えてみると、赤ちゃんと家の中にこもって暮らす日々がこの先1年近く続くことに気付いて、戸惑っているママが意外と多いそうです。 特に、一人目の育休中は思ったより時間があることも多く、「こんな過ごし方でいいのかな」と不安になってしまう人も。 今回は、先輩ママたちが育児休業中、どう過ごしていたのかについてインタビューしてみました。

 

「のんびり派」ママの過ごし方


王道は「子どもと過ごす」こと

「育休」の正式名称は、「育児休暇」ではなく「育児休業」。育児はとても大切な仕事だから、会社の仕事は休んで育児を優先することが認められているという考え方ですね。 「外で働いている時はメリハリがある毎日だったのに、ずっと家で子どもとダラダラ過ごしているだけのような気がする…」と、育休中の生活リズムに「これでいいのかな?」と不安を感じる人も多いのですが、「育児だけしている」というのは、本来王道の過ごし方だといえます。 「最初は時間を持て余していましたが、その時間の流れにもすぐ慣れました…(笑)」というママも。

 

ママの体調を整えることも大切

産後すぐはもちろん、その後も夜泣きや抱っこなどでママは体調を崩しがち。 「一人目の育休中、あれもこれも頑張りすぎて腰を痛めてしまって苦労しました。なので、二人目育休中の今はあえてのんびりゆっくり過ごすようにしています。たぶん子供は二人なので、今後復帰したらずっと仕事仕事の毎日ですしね」(Wさん・34歳・4歳と0歳のママ)

 

復帰後はゆっくり取り組めないことを今のうちに

「復帰後も、もちろん子どもと遊ぶ時間は作っていきますが、今ほどゆっくり遊べないと思うので。支援センターや芝生広場などに出かけて思いきり一緒に過ごしています」 という声や、 「寝相アートに挑戦したり、写真を整理するアプリを使い慣れておいたり、フォトアルバムづくりを楽しみました」 など、一度きりの赤ちゃん時代の思い出づくりに取り組むママも多いですね。

 

育児の合間にこんな楽しみも

「育児休業中」と言っても、一切ママの好きなことをせず育児に専念するというのはありえない話。  ママがリラックスして楽しめることは、赤ちゃんにも家族全体にもプラスになります。 「フルタイムで働いている時はなかなかゆっくり会えなかった、専業主婦や幼稚園ママをしている学生時代の友達と、平日の昼間にランチが実現!」(Gさん・30歳・0歳のママ) 「意外とよく寝てくれる子だったので、定額制の動画配信見放題サービスに加入。片付けも終わった21:00過ぎから夫の帰宅する23:00頃まで、大好きな海外ドラマシリーズを一気見したり、恋愛リアリティ番組などを楽しんでました」(Aさん・28歳・1歳のママ)

 

自己投資派のママの過ごし方


要領よく家事を進めて、空いた時間を勉強や資格取得に充てるママも。 「子どもが生後6ヶ月頃から、週に1日、本業の経験やスキルを活かし他業種の人たちとボランティア・NPO活動に参加する“プロボノ”というものに参加していました。仕事の勘も忘れないし、子ども連れでも参加できるので良かったです」(Rさん・28歳・1歳のママ) 「この機会に、オンライン英会話のクラスに申し込みました。アニメ付きの音声もダウンロードできるので、子どもがもう少し大きくなったら一緒に勉強できるはず」(Hさん・30歳・0歳のママ) その他、リトミックやベビースイミングなど、親子で楽しめるクラスに通う人も多く、中にはそこで資格取得を目指す人もいました。

 

また、会社に「育休セミナー」があり、託児付きでヨガやマネープラン講座などが受講できるという、うらやましいママも。 ただ、育休中の余暇を利用して勉強しようと思っても、赤ちゃんが長時間まとめて寝るタイプか、そうでないかによって難しいこともあります。 「集中して勉強を始めるとすぐに泣き出して、可愛いはずのわが子に、“なんで起きるの?もっと寝てくれないと”と腹が立つことが度重なり、これでは本末転倒だと思って資格取得はあきらめました…」(Kさん・29歳・3歳のママ) という経験談もありました。

 

「どう過ごす?どころじゃない」育休ママの叫び


育休も二人目・三人目となるとかなり様子が変わってくるようです。 「上の子がいたので、保育園の送り迎え、習い事、公園などバタバタの毎日でした!しかも上の子がイヤイヤ期に突入するのと、下の子がハイハイやつかまり立ちを始めるのがほぼ同時期で…育休中より復帰してからの方が、はるかに心穏やかに過ごせた気がします…」(Tさん・3歳と1歳のママ)

 

他に、 「うちは夫の両親と同居だったのですが、まだ二人とも現役で働いていたため、育休中の食事作りは家にいる私が引き受けることにしました。家も、いくら乳児がいるからといって、あまりにも散らかしっぱなしにしておくわけにもいかないし。家事が大変で、のんびり何かするとか無理!」(Nさん・26歳・1歳のママ) という同居ならではの忙しさを訴えるママも。

 

さらに、 「育休はもちろん取得しましたが、私は専門職で、日々進化していく技術を追って行かないと復帰後スムーズに働けないと思ったため、子どもの昼寝中は社内会議の報告に目を通したり、業界の最新情報を仕入れたりする時間。あまり気の休まる時間がなかった感じです」 と、業種や職種によっては、常に職場との接点を持ち続けていないといけない場合もあります。

 

保育園の激戦区では、育休半ばから保育園の見学や申し込みなどが続き、「本当に入れるのかな…」と精神的に落ち着かない人も多いようです。

 

「園探し、復帰の準備、保育園グッズの準備…と、実家が遠く夫も激務でワンオペ状態なので、あっという間に育休終了してしまいました」(Yさん・30歳・1歳のママ)

 

まとめ


今回、色々な状況で育休を終えたママたちにお話を伺いましたが、バリバリと「資格取得しステップアップしました!」というママは意外と少なかった印象です。

 

産休に入るまで忙しく働いていたママは、それまでとは180度違う子どもとの生活にギャップを感じてしまうことがあるかもしれません。

 

でも、育休はあくまでも「育児休業」ですから、「私、何もしていない…」ということは決してなく、赤ちゃんと過ごせただけで100点。プラスアルファで何かできたらラッキーくらいに考えて、期間限定の赤ちゃんとの毎日を楽しんで下さいね。

 

文/高谷みえこ