女性の冷え症は思春期や更年期に多くみられ、手足が冷たい、腰に氷をあてられているような感じがするなど、人によって症状の訴え方はさまざまですが、頭痛、腰痛、肩こり、イライラ、のぼせ、めまい、動悸などを伴うことが多いようです。 これらの症状は、主に血液の流れを調節する自律神経のはたらきが鈍ることで、血管が比較的少ない手足や腰の血液循環がわるくなるために起こるとされています。また、ホルモンのバランス異常、新陳代謝の衰えなどが原因のこともあります。
冷えが引き起こす病気も怖い
冷え症は体質的なものがほとんどで、それ自体が重症化することはまれです。けれど、神経痛や膀胱炎などを誘発しやすいほか、不妊や流産の原因にもなりやすいので、注意が必要です。症状の改善には、日ごろから自律神経のはたらきをよくして、血液循環や新陳代謝を活発にする生活を心がけることが大切です。 まずは積極的に体を動かすだけでも、全身の血行がよくなります。食事では、体の保温に欠かせない「たんぱく質」、血行をよくする「ビタミンE」、末梢神経のはたらきを強める「ビタミンBとC」、造血を助ける「鉄」が豊富で、エネルギーの多い食品をとるようにします。ビタミンEとBは小麦胚芽、緑黄色野菜、豆類などに、Cはピーマン、ブロッコリー、小松菜、カリフラワーなどに、それぞれ多く含まれています。また、鉄はほうれん草、レバー、ごま、貝類に豊富です。