女性が病院で妊婦健診を受けているところ

おめでたく喜ばしいはずの妊娠。しかし、周囲への伝え方やタイミングとなると、迷ってしまう人も少なくありません。

 

特に、職場の上司や同僚、義理の両親などへは気を使ってしまうもの。さらに二人目ママになると、ママ友への伝え方まで加わってきて大変です…!

 

職場環境や相手のタイプなどでベストな伝え方は変わってきますが、できるだけスムーズな報告のためには、先輩の失敗談に学ぶのも有益です。

 

今回は、アンケート結果から「妊娠報告、ここで失敗した!」というママたちの声や体験談を紹介します。

目次

職場への妊娠報告で失敗した…!という先輩ママ


Uさん(当時30歳)は、上司への妊娠報告と、産休の申請などは特に問題なくスムーズに進んだそうです。

 

「でも、その後のランチタイムに大人数でおしゃべりしていた時、自虐のつもりで、“でも、ひと昔前だと、わたしもう高齢出産に片足つっこんじゃってますよ~”と言ったあと、ハッと気づくと、年上の独身の先輩がいて…。慌てて同僚が“でも今は20代で出産する方が珍しいくらいだしね!ね!”とフォローしてくれましたが、あの凍り付いた数秒間が永遠に思えました…」

 

反対に、同性の先輩に気を使ってなかなか言えずにいたら、周りから伝わってしまったHさん(当時28歳)。

 

「部内には、結婚後数年経つけれど子どものいない先輩が。あえて計画的に出産していないのか、欲しいけど授からないのか…デリケートな内容なので、そこまで話したことがなかったんです。」

 

そして、Hさんが先に妊娠したため、まず上司に報告。その後、大雪の日に全員で雪かきをすることになり、免除してもらう時に同僚にも事情を話しました。

 

「ただ、その時、先輩がたまたま有給でお休みだったので伝えそびれてしまい、どうしようと思っているうちに、誰かが話題に出して伝わってしまったようです。けして意図的に先輩にだけ言わなかったのではないのですが、そう思われても仕方ないですよね。嫌な雰囲気になってしまい、早く自分から伝えなかったことを後悔しています…」

 

同じ部署に、産休や育休を経験したことのある女性社員がいないため、なかなか切り出せなかったというYさん(当時28歳)。

 

「つわりで体調が悪く、あまり食事も食べられなかったんです。夫には早く伝えた方がいいよ、と言われていたのですが…。ある日、勤務中に具合が悪くなり、タクシーで病院へ行ったところ、切迫流産でそのまま入院となってしまいました。1週間ほどで無事退院できてホッとしましたが、職場の人も驚くやら、引継ぎができず迷惑をかけるやらで大変でした。」

 

妊娠していることを勤め先に伝えていないと、異動や昇進・出張などが予定されたり、力仕事や立ち仕事なども担当することがあるでしょう。また飲み会への参加や喫煙なども、妊娠中は避けたいもの。

 

「産婦人科で胎児の心音が確認できた初期に職場へ伝えたところ、その後、残念ながら流産してしまった」という話も時々聞きますので、できる限り妊娠16週まで待って報告した方が良いのですが、仕事内容や職場環境、妊娠中の体調などに合わせて、臨機応変に決めることが必要ですね。

両親&義両親…身内への妊娠報告にも落とし穴が


Iさん(当時26歳)は、

「夫の両親はもちろん、私の母にも、妊娠報告が早すぎてもしものことがあったら…と思い、安定期に入ってから伝えました。ところが、母から、早く言ってくれたらつわりの大変な時期に手伝ってあげたのに!もっと早く言わないと!何かあったらどうするの?叱られました」

と話します。

 

「だけど、私ももう母になるんだから、甘えてばかりいられないですしね。生まれてからも、もちろん母の世話にはなると思いますが、できるだけ夫婦でがんばりたいです」

と、スタンスを変えるつもりはないそうです。

 

「夫の転勤で故郷を離れて暮らしているため、近所に知り合いもいない状態で一人目を妊娠しました」

というKさん(当時31歳)の失敗談は以下のようなもの。

 

「当時つわりで本当に参っていて、実家の母や妹には妊娠がわかった直後からよく電話で体調について相談していました。夫側の両親には、心配をかけるといけないのでまだ知らせていなかったのですが、なんと、義実家からお歳暮のお礼の電話に私の父が出て、知らずに妊娠の話を出してしまったんです。その後、義理の母からお祝いの電話がかかってきましたが、非常~に気まずかったです!」

 

親世代へは、あまり早く伝えてしまうと、期待が大きすぎて何かあった時に落ち込みも心配。「早く教えてほしい」というお父さん・お母さんが大半だと思いますが、できれば3ヶ月頃までは待ちたいですね。

仲間のはずのママ友にさえ、こんな失敗の罠が


Fさん(当時29歳・上の子2歳)は、長男の育休中に支援センターで仲良くなったママたちと3人でよく集まっていました。ママ友の1人は最近下の子が生まれ、もう1人は早く欲しいもののなかなか…という状況。

 

「私が2人目を妊娠したことで、イヤイヤ期の上の子をかまってあげられず、親子とも気持ちが不安定になっていました。体調がすぐれないため、軽くノイローゼ気味になるほど…たまらず、下の子がすでに生まれているママ友に相談して、赤ちゃん返りの対応などアドバイスをもらっていたのですが、それを知ったもう一人のママ友は“どうせ下の子のいない私なんて、相談する値打ちがないのね”と傷ついてしまったんです…。一人授かっていても、こんな風になってしまうんですね」

 

Wさん(当時27歳・上の子3歳)は、

「当時、よく遊んでいるママサークルが3つあり、全部で20人ほどのメンバーがいました。一人ひとり直接伝えたいのはやまやまでしたが、次のサークルの時に発表しよう!と思っていたら上の子が熱を出して欠席したり、インフルエンザが流行って延期になったりでなかなか機会がなく…。時間差が出てしまうのがイヤで、一斉にSNSで知らせました!みんなお祝いのメッセージやらスタンプやらたくさん送ってくれたのですが、出産後、あるママが“SNSはないわー、寂しい”と言っていたと聞いて。そうなのか…と、少し考えさせられました」

 

残念なことに、二人目を含め、赤ちゃんが欲しいのになかなか授からないママ友に対しては、妊娠を報告してもしなくても、関係がうまくいかなくなることはあるようです。

 

もちろん、相手の気持ちを考えずに「まだ欲しくなかったのに~」「エコー見たら男の子みたい!女の子がいいのにな」等と不満を言ったりするのは論外ですが、気を使って「先にごめんね」などの発言もまた傷つけてしまうことがあります。

 

妊娠報告で疎遠になってしまった側のママからも、「相手にはまったく非はないが、うらやむ気持ちを抑えられず自己嫌悪に…距離を置いた方が心が穏やかでいられる」という声も聞かれました。

 

でも、いつまでもそのままだとは限りません。

 

実際に子育ての時期を過ぎればまた元に戻れたという例もよく耳にしますので、思いやりさえ忘れなければ、さりげなく報告してあとは相手に任せるしかないのかもしれませんね。

妊娠報告の失敗談まとめ


非常にプライベートなことでありながら、社会生活を送るためには避けて通れない妊娠・出産の報告。

 

相手の気持ちや立場を考えることは大前提ですが、時には少し時期を見たり、言いにくいけれど思い切って早めに伝えたりと工夫しながら、無事出産を迎えられる態勢を整えていきたいですね。

 

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文/高谷みえこ