「赤ちゃん研究員って何?」 「赤ちゃんが、何か研究するの?」 筆者も、初めてこの言葉を耳にしたときは、誰が何を何のために行うものなのか、イメージがわきませんでした。
今1歳になる娘は、いくつかの大学の「赤ちゃん研究員」となり、私と一緒に調査協力してきましたので、そのレポートをお届けしたいと思います。
- 赤ちゃん研究員とは?
有名大学などで、赤ちゃんの言語発達の仕組みや、言葉を話し始める前後の赤ちゃんの中でどのような変化が起こっているのか等について研究している研究室があります。 そのための調査の対象となる赤ちゃんを、「赤ちゃん研究員」と呼んでいます。
調査対象となる赤ちゃんの月齢は、研究室にもよりますが、1歳半くらいまでを対象としているところが多いような印象です。 いわゆる歩き始める前の、まさしく「赤ちゃん」と呼ばれる頃の月齢ですね。
- 赤ちゃん研究員になるには?
各研究室のホームページなどで、研究の対象となる赤ちゃんを募集しています。 ホームページの応募フォームやメールなどで赤ちゃんの名前と生年月日を登録しておくと、該当の月齢で調査を行う際に連絡が入ります。 大学によって、候補日も少なくすぐに満員となってしまうところや、数多くの候補日の中から都合の良い日程と時間を選べる大学もありました。 また、遠方で大学まで出向くことはできないけれど、赤ちゃん研究員になってみたい!という方には、郵送での調査協力を依頼している大学もあります。
- 調査では、どんなことを行うの?大学の研究室って、どんなところ?
有名大学の研究室なんて敷居が高くて、どんな方が出迎えてくれるんだろう!?とドキドキしていましたが、とっても気さくで話しやすい方ばかりでした。
赤ちゃんが緊張しないように、こんな可愛いぬいぐるみと、プレイマットを敷いて待ってくれていましたよ。 また、赤ちゃんが寝ていて起きない場合は先に同意書の説明や書類の記入など、臨機応変に対応してくださって、とても有り難かったです。
調査そのものの所要時間は、30分〜1時間ほど。 赤ちゃんのご機嫌を優先してくれるので、抱っこしながらなど、無理なく調査に参加できます。 映像をみたり、音声を聞いたり、積み木を移動する際の手の動きを赤ちゃんの目がどのように追っているのか、等、私自身もとても興味深い内容でした。
- 赤ちゃん研究員のメリット、デメリット
調査を行う前に、調査の目的や個人情報についての説明を受けるので、安心して調査協力ができます。
- メリット
赤ちゃんと一緒に有名大学の敷地内に足を踏み入れるという貴重な体験ができます。 我が子の10数年後を想像してみるキッカケになるかも? 普段接する機会のない有名大学の教授や学生さんとお話できるのも、子育て真っ最中で社会から切り離されているように感じがちなママにとっても、貴重な体験ですね。 また、研究の調査協力なので、社会貢献度が高いです。 一番のメリットとしては、図書カードや現金振り込みなどで、謝礼をいただける研究室が多いということでしょうか。 1,000円〜2,000円程度で、交通費の支給はありませんが、謝礼をいただけるのは純粋に嬉しいものです。
- デメリット
大学のキャンパスが自宅から遠い場合、赤ちゃんと一緒に電車に乗ったり、慣れていない場合は少し負担に感じるかもしれません。 また、研究目的とはいえ赤ちゃんの顔を撮影するので、「個人情報が記録に残るなんて絶対に嫌!」という方は参加しない方が良いでしょう。 また、遺伝子調査などでは赤ちゃんの切った爪を送ったりと、遺伝子に関わるものになるので、事前にご主人の了解を得るなど、確認をとっておいた方が安心ですね。
- 赤ちゃん研究員は、赤ちゃんでないとなれないの?
対象の月齢を過ぎてしまったら、もう研究員にはなれないの?
大学によっては、小学校6年生までを調査対象としているところもあります。 その名も「ちびっこ研究員」。 夏休みなどの長期休暇に募集が入ることが多いようなので、我が子の発達状況について、大学の研究室という視点から見てもらうのも、とても興味深いですね。
まとめ
「赤ちゃん時代にしかできないこと」を、子どもと一緒にとにかく体験してみたかった筆者。 赤ちゃんと一緒に赤門をくぐったり、東大の研究室に入れたりする機会なんて、こんなことでもない限り経験できません。 「社会勉強」として、体験してみてはいかがでしょうか? 日本の最高峰の場所を体感すれば、自分と赤ちゃんのセルフイメージがあがって、賢い子に育つことが期待できちゃうかも!?
対象月齢の赤ちゃんはもちろん、そうでない場合も、まずは登録から! 赤ちゃん研究員を募集している大学を調べて、ぜひ参加してみてくださいね。
CHANTOママライター/ささきけいこ