子どもは親の背中を見て育つもの。小さい頃に自分が親から受けた教育を、自分の子どもにも同じようにしてしまう人も少なくありません。人によって教育方針は様々ですが、どうやって育てるのが一番理想的なのでしょうか。
“怒らない育児”って本当にいいの?
子どもの頃からずっと怒鳴られながら育ってきたというお母さん。自分の子どもにも同じように教育するつもりでいたところ、旦那さんの方は親に怒られた経験がほとんどなかったことが発覚しました。旦那さんはとても優しい上に穏やかで、子どもの面倒もよく見てくれます。さらに義理の両親も、みんなに優しくて素敵な人。そのためお母さんは“怒らない育児”に興味を持ちましたが、本当にどんな時でも怒らないものなのか疑問もあるそう。
アドバイスを求めるお母さんに対し、ネット上では「怒らないとか極端な教育方針にする必要ある? 叱る時は叱ればいいし、叱った分いいことをした時に誉めてあげればいいじゃない」「怒らなくて良い子に育った例も知ってるし、悪い子に育った例も知ってる。その子によるんだよ」「褒めて伸ばすタイプと怒って伸ばすタイプの違いみたいなものだと思う。人によって違うでしょ」と様々な意見が飛び交いました。
また一方で、「“怒る”と“叱る”は別物。それを分かってなければ意味がない」「“怒らない育児”って注意しないってことじゃないと思う。注意しない育児はただの放置だから」といった声も。どうやら多くのお母さんは、“怒る”と“叱る”は違うものだと考えているようす。中には、「子どもが何かしてしまった時に、それを“悪いこと”だと自覚しているなら怒る必要は全くない」と断言する意見も。あえて叱る必要がない場合もあるので、しっかり見極めてあげるのが大事かもしれませんね。
『すくすく子育て』(NHK)の専門サイト「NHKエデュケーショナル すくコム」でも、叱り方について取り上げられていました。子どもを叱る時は目を見てしっかり話しかけることで、「本気で関わっているよ」というメッセージにもなります。そして必ず理由を伝えるようにしておくと、いずれ「世の中にはやっていいこと、悪いことがあって、そこには理由があるんだ」と理解するようになるはず。決して感情に任せて“怒る”のではなく、子どものためを思って叱ってあげましょう。
正しい子どもの叱り方!
以前放送された『ウワサの保護者会』(NHK)では、“子どもの叱り方”について特集していました。番組アンケートによると、81.4%の親が叱り方に悩んでいると回答。「叱った後に反省、自己嫌悪に陥る」「子どもに遠慮して叱れない」などの意見が。精神科医の原田正文先生曰く“叱れない親”が多い原因は、親子の距離が近くなりすぎていること。子どもを叱れば親子関係がギクシャクするので、叱れなくなっているといいます。
それでも叱るのは親の大切な役目。勇気を出して、自分の考え(価値観)をしっかり子どもに伝えることが重要です。また怒ってしまうと伝えたいことが伝わらなくなるので要注意。もしも子どもが悪いと自覚している時は、「大変だね」など共感の言葉をかけるといいですよ。
子育ての悩みはつきませんが、全国のお母さんの中には同じ苦しみを経験している人も少なくありません。1人で抱え込まず、周囲の人に相談してみては?
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文/河井奈津