日本の平均寿命は年々長くなっており、「長寿社会」として世界的に注目を集めています。内閣府が発表したデータによると、2050年代には女性の平均寿命が90歳を超えるという予想まであるもよう。今回は、長生きするための秘訣についてチェックしていきましょう。

 

ご長寿村に学ぶ!長生きするヒント


今年8月放送の『よじごじDays』(テレビ東京系)では、“ご長寿村”の名前で知られる山梨県上野原市の棡原(ゆずりはら)を訪問。年齢の割にパワフルでエネルギッシュな村人たちが、若さを保つヒントを教えてくれました。

 

番組が最初にインタビューを行ったのは、今年で88歳になるという石井美和子さん。毎日1人で畑仕事をしている石井さんは、88歳とは思えないほどしっかりした足どりで坂道だらけの村を歩き回っています。

 

松生クリニック院長の松生恒夫先生は石井さんの様子を見て、「毎日ああいう坂道を歩くと足腰が鍛えられて腸の動きを良くしてくれる」「腸内環境が良くなると腸の病気を抑えられるから、いわゆる長寿に繋がると思いますね」と分析していました。

 

番組では続いて、棡原の郷土料理「おばく」に注目。「おばく」とは大麦から皮をとり除いた「丸麦」を柔らかく炊いたご飯で、村の人々からは主食として長年親しまれています。栄養抜群の「おばく」に含まれた食物繊維の量は、なんと精白米の約20倍。腸内環境を整えてくれるだけでなく、コレステロールの吸収を抑える効果も「おばく」には期待できるそうです。

 

視聴者からは「おばくって初めて聞いたけど結構美味しそう! 健康にも良いみたいだし、一度食べてみたいな」「やっぱり栄養があるものを食べ続けるのが大切なんだね」といった反響の声が上がっていました。

 

長生きするためのマル秘レシピ


棡原の他にも、住民の平均寿命が長い地域は多数存在します。昨年末に放送された『この差って何ですか?』(TBS系)では、長生きする人が多い市区町村のベスト10を発表。各地域に根づいた健康法について探っています。

 

男性の平均寿命が最も長いのは長野県にある松川村。長生きのヒントは、和食に欠かすことができない「みそ汁」の作り方に隠されていました。松川村では材料に「酒かす」を使用して、「みそ」の量を減らすのがみそ汁のメジャーな作り方。酒かすには塩分が含まれていないため、みそ汁から塩気を減らす健康効果が期待できます。長野県には各家庭が作る「みそ汁の塩分」を調査する指導員までいるというから驚きですね。

 

「おばく」や「酒かす」など、各地に伝わる伝統料理や調理法は、意外な健康効果を秘めているケースが多いのかもしれません。

 

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文/河井奈津