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夏休み、帰省や旅行のために、初めて赤ちゃんや子どもと一緒に新幹線に乗ったママもいることでしょう。今回は、「大成功!」「ちょっと大変だったけどまずまず」「失敗…こうすればよかった~!」など、ママたちの体験談をもとに、赤ちゃん連れで新幹線を利用する時の注意点やコツを紹介します。

目次

新幹線利用の基本情報


まずは、子どもと一緒に新幹線を利用する時の、料金や予約方法などを簡単に説明します。

 

新幹線の赤ちゃん・子どもの料金

新幹線の子ども運賃(乗車券と特急券)は、その子が座席を必要としない場合、小学生は大人の半額、未就学児(幼児・乳児)は無料です(ただし、無料になるのは大人や小学生以上の有料の乗客一人あたり、乳児幼児2人まで)。

 

指定席利用で、ずっと膝の上に子どもを座らせる場合は無料ですが、子ども用に1席確保する場合は、赤ちゃんや幼児であっても運賃は無料にならず、子ども料金(乗車券と指定席特急券)が必要となります。

 

さらに、グリーン車では指定席特急券は子ども料金の設定がありませんので大人と同額で、乗車券のみが子ども料金となります(赤ちゃんを膝に乗せるのであれば原則無料です)。

 

予約はいつから?

新幹線は必ずしも予約が必要ではありませんが、夏休みや連休などは当日では指定席が取れず、自由席で赤ちゃんを抱っこして立ちっぱなし…というのは、パパママにも赤ちゃんにも負担が大きすぎますので、基本的には予約することをおすすめします。

(「はやぶさ」「こまち」「かがやき」は、全席指定のため予約が必要)

 

発売時期は、乗車予定日の1か月前、午前10時からとなっています。

 

予約するには、駅のみどりの窓口や指定席券売機で買えるほか、旅行会社でも取り扱っていますが、最寄り駅に発券設備がなくて買えない場合もありますし、赤ちゃんがいると出かけるのも大変なので、インターネット(スマホ)がおすすめです。また、JR西日本とJR九州は電話でも予約購入が可能です。

 

JR各社で予約サイトは異なりますが、それぞれ無料会員登録すれば誰でも利用できます。新幹線は予約と同時に購入(決済)となるので、インターネットや電話で予約するにはクレジットカードが必要です。

 

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授乳やおむつ替えはどこで?

現在、新幹線ではほとんどが1両おきにトイレを設置しており、山陽新幹線では洋式タイプのトイレに「おむつ交換台」が、北陸新幹線では洋式タイプのトイレに「ベビーベッド」が設置されています。

 

授乳時には「多目的室」という個室(無料)を借りることが可能です。無断では使用できないので、使いたいときは乗務員さんに申し出なければなりません。また、身体の不自由な方や体調を崩した人が使用中には使うことはできません。

 

ミルクの場合、車内にお湯の用意はありませんが、東海道新幹線では水を持参すればレンジで温めてもらえるそうです。

 

なお、新幹線の主要な駅では、おむつ替えシートや授乳室を備えたベビー休憩室も設けられています。乗車時間が1時間ほどであれば、乗車前に済ませておけば、車内で授乳やおむつ替えをせずに乗り切れるかもしれませんね。

ママたちの反省会、「成功」と「失敗」の決め手は?


続いて、この夏に初めて赤ちゃんを連れて新幹線に乗ったママたちの体験談から、「こうすればよかった!」「こうしておいて良かった」などのポイントを学んでみましょう。

 

新幹線での失敗談

Iさん(26歳)は、生後4か月の赤ちゃんを連れて帰省しました。

 

「新幹線の乗車時間は約1時間20分。家を出る前に授乳して、うまく乗り継ぎすると、ちょうど次の授乳時間に実家に着くからとギリギリに家を出発してしまったところ…在来線がまさかの踏切トラブル!30分以上遅れたため、乗るはずだった新幹線に乗れず呆然としました。駅員さんにたずねると、同じ日の新幹線なら自由席に乗車可能ということだったのでホッとしましたが、自由席には1席しか空きがなく、娘もぐずり始めたので、夫と交替でデッキに出たり座ったりしてなんとか乗り切りました。今後は早めに出発します!」

 

Nさん(30歳)は、8カ月の赤ちゃんを連れて乗車しましたが、授乳で困ったそうです。

「乗車時間が3時間半くらいあったため、多目的室で授乳しようと思っていました。乗務員さんに声をかけて使わせてもらうのですが、その日はなかなか乗務員さんが回ってこず、おなかが空きはじめた子どもを抱っこして隣の車両まで探しにいくのがまず大変でした。新幹線って意外とよく揺れるんですよね。ようやく乗務員さんが見つかり、多目的室まで行ってみたら、前の方が使用中で、20分以上待っても開かず…。これ以上授乳を待たせることは無理だと判断し、結局、自分の席で授乳ケープを使って授乳しました。こういうこともあるので、授乳ケープ持参は必須ですね!」

 

この方法で成功しました!

自分で「おタク級」と笑うほど、事前の座席調べにこだわったGさん(28歳)は、おすすめの座席を詳しく教えてくれました。

 

「私が帰省時に利用するのはN700系のぞみなのですが、この車体は、11号車に授乳にも使える多目的室があるんです。もちろんトイレもオムツ替え設備付き。しかも、トイレ寄りの2列は、通常3席が横並びのところ、車椅子対応で2席となっていて、ベビーカーを広げたまま置くこともできるので、乗車前から赤ちゃんがベビーカーで寝てしまっても安心なんです。また、万が一座席で授乳することになっても、横の方に気兼ねすることがないので、ママと赤ちゃんだけでの乗車ならイチ押しですよ。」

 

ただし、この席は、本来は車椅子など身体が不自由な方のためのもの。もちろん空いていれば利用可能ですが、利用できるかどうかは当日の状況によるそうです。

 

N700系の11号車は、上記のような理由でファミリーがよく利用すると言われ、赤ちゃんや子ども連れの乗客が多い傾向があります。どの車両でも、赤ちゃんが泣いたらあやす、デッキに出てみるなどの工夫はもちろん必要ですが、他にも小さい子が多いと、少しだけ気が楽かもしれませんね。

 

Tさん(30歳)からは、荷物置き場についてのアドバイスも。

 

「赤ちゃん連れの時には、ベビーカーを始めどうしても荷物が多くなってしまうもの。各車両、一番前と後ろには、荷物を置けるスペースが用意されています。ただ、どちらか一方は、座席の向きからいって他の乗客の足元に置くような形になってしまいますよね。なので、可能であれば一番前か一番後ろの席がおすすめですよ。デッキやトイレにも出入りしやすいですしね」

 

また、ファミリーで山陽新幹線を利用するなら「ひかりレールスター」の4人用個室もおすすめ。3人以上なら、一人あたり普通指定席料金と同額の特急料金で利用できます。

 

同じく山陽新幹線の500系こだま号(8両編成)の8号車には、本物の運転台さながらの子供向けミニ運転台が設置されています。パパは座席で赤ちゃんと過ごし、ママと上の子は運転手さんごっこ…といった楽しみ方もできそうですね!

「赤ちゃんとの新幹線」まとめ


海外旅行をすると、赤ちゃんが泣いていても嫌な顔をする人は少なく、フレンドリーに話かけてくれることがとても多いのですが、日本の公共交通機関ではちょっと赤ちゃんが泣いただけでも周囲に気を使ってしまい、乗車しにくいイメージが強いですよね。

 

でも、今回、体験談を聞かせてくれたママたちによれば、意外と温かい反応が返ってきた!という声がたくさん聞かれました。

 

プレママや、もうすぐ新幹線デビュー…というママも、準備や事前のリサーチは怠らず、思い切って利用してみれば意外と楽しい旅となるかも?今回の記事もぜひ参考にしてみて下さいね。

 

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文/高谷みえこ

参考/JRおでかけネット「小さなお子様連れのお客様へのサービス

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