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今の子どもたちが社会人になる頃にはますますグローバル化が進みます。将来のため、小さいうちから生の英語に触れさせたり、海外の生活や文化を体験させたりしたいけれど、一人で留学させるのはちょっと心配…。パパの仕事が忙しくて、家族で海外旅行も無理…。

 

そんなママには、「親子留学」という選択肢もあります。

 

今回は、「親子留学」という言葉は聞いたことがあるけれど、実際どういうものか分からないというママのため、知っておきたい基礎知識・費用の目安や選ぶポイントなどをまとめてみました。

 

「親子留学」とは?


本来、音楽やダンス・スポーツなどの本場に滞在し親子で学ぶことも「親子留学」ですが、現在日本でポピュラーなのは圧倒的に「英語」を目的とした留学がメインとなりますので、今回の記事では英語留学について取り上げたいと思います。

 

滞在にあたっての宿泊場所・語学レッスンの形式については、国や地域によりいくつかのパターンがあります。 宿泊先は、ホテルやコンドミニアム・ドミトリー(寮)・ホームステイのいずれかがメイン。 子どもが5歳~小学生以上なら、宿泊先から親子で同じ語学学校に通い、それぞれのレベルに応じたクラスでレッスンを受けるパターンが多くなります。

 

まだ学校でレッスンを受けられない3~4歳くらいの子どもであれば、ママのレッスン時間中、現地の幼稚園や保育園などに通う、またはベビーシッターさんに預かってもらうことになります。 それ以外では、英語教師の自宅にホームステイして親子でレッスンを受ける方法もあります。

 

「親子留学」費用のめやすは?


費用は日数・行き先の国・レッスンや体験内容によって大きく変わりますが、基本的には、欧米やオーストラリア・ニュージーランドは費用が高めで、東南アジア諸国は比較的安く抑えられることが多いでしょう。

 

二週間滞在した場合の、親子でかかる費用の例は以下のようになりますが、コースによって大きく異なるのであくまでも参考として下さいね。(航空券とその他交通費・海外旅行保険は含みません。)

 

【各国費用の目安】

イギリス(ホームステイ) 45万円~ ハワイ(コンドミニアム) 35万円~ オーストラリア(ホテル) 35万円~ カナダ(ホテル) 30万円~ ニュージーランド(寮) 30万円~ フィリピン(寮) 20万円~

 

選び方のポイントは?


いざ行き先を決めようと思うと、何を基準に決めたらいいのか迷ってしまう人が多いかもしれません。 ここでは、子ども連れの場合に見落としがちな判断ポイントを紹介していきます。

 

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1.ステイ先(宿泊場所)

▶︎ホテル・コンドミニアム

ホームステイ先では食事を用意してもらえることが多いですが、国や家庭によっては非常に質素だったり、子どもの口に合わなかったり…という心配があります。コンドミニアムはキッチンがついているので、アレルギーのある子を連れて行く時も安心ですね。人気レストランに行くなど、旅行としても楽しみたい場合はホテル滞在がおすすめ。

 

▶︎ドミトリー(寮)

現地の学校の学生寮を夏休みのあいだ借りる、もしくは語学学校が専用の寮を用意しているプランもあります。日本人スタッフが駐在していることもあり安心感が大きいのがメリットですが、日本人留学生が多かった場合、つい日本人同士で会話してしまい、英語の上達が見込めないというデメリットも。

 

▶︎ホームステイ

ホテルや寮に滞在する場合、日中のレッスンやアクティビティが終われば日本にいるのと変わりませんが、ホームステイの場合、ホストファミリーとは英語で接するため、英語を使う時間が格段に多くなります。現地ならではの生活や年中行事をリアルに体験させてもらえるため、子どもにとってはかけがえのない経験となるでしょう。

 

2.語学のレッスン内容

肝心の語学を、ママと子ども、それぞれがどう学ぶのかは最も重要なポイントです。  レッスンは個別なのかクラスなのか、クラスの場合は20~30人の集団なのか10人以下の少人数制なのかなどは必ず確認しておきましょう。

 

子どもは、英語の発音などを覚えるのも早いですが、実は使い続けていないと忘れるのも早いという事実があります。語学のレッスンに特化して通わせても、2週間程度では帰国後すぐに忘れてしまうということも珍しくありません。 それよりも、現地の幼稚園や保育園、語学学校の研修プログラムなどを通じ、英語圏の子どもたちと触れ合ったり、クラスメイトの顔ぶれや園の活動で多様性を体感してみることを目的として選ぶと子どもにとっても有益だといえます。

 

3.参加条件、ビザなど

1~2週間の短期留学では、事前に英語でテストを受けるといった必要はないものがほとんどですが、「英語でかんたんな挨拶ができること」という条件はよく見られます。 また、留学先の国の社会的なマナーやルールなどは最低限事前におさらいしておくのは当然ですね。

 

小さい子に関しては、ホームステイでプライベートレッスンを受ける場合をのぞき、「トイレトレーニングが完了していること」が条件になっているスクールも多いので注意してください。 ビザは3ヶ月以内であればあらためて取得は必要ない(観光ビザでOK)という国が大部分です。

 

「親子留学」でおすすめの国は?


親子での留学となると、やはり治安が良く、子どもが過ごしやすい国を選びたくなると思います。

 

その意味で人気があるのは、のどかな自然の中でいろいろな体験ができて英語も学べる「ニュージーランド」「オーストラリア」「カナダ」など。アメリカの中では、ビーチやショッピングなどママのお楽しみも多い「ハワイ」が人気です。

 

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最近では、アジア諸国も英語を共通語としてビジネスをすることが増えているため、英語はしっかりと学べるうえ、滞在費用の安い「フィリピン」「マレーシア」「シンガポール」も人気上昇しています。 小さい子を連れての渡航ということもあり、日本との距離が近く、時差も少ないのも安心ですね。 中でもフィリピンは質のいいベビーシッターさんが安く頼めることでも定評があり、2歳~3歳の子どもを連れての親子留学でよく選ばれています。

 

まとめ


今回は、「親子留学、実は前からちょっと気になっていたんだけど…」というママ向けに、知っておきたい基礎知識を紹介しました。

 

中学や高校進学後に子どもだけで海外留学させたいと考えているママが、下見と思い出作りをかねて親子留学にトライするケースも増えているそうですよ。

 

今回の記事も参考に、ぜひ将来の選択肢に加えてみて下さいね。

 

文/高谷みえこ