嫁と姑の価値観にミゾがあるのは、いつの時代も同じこと。でも最近では働く嫁が増えたことで、そのミゾが一層深くなったという声が多く聞かれます。 専業主婦が主流だった姑の時代とは価値観も異なり、摩擦は生じて当然かも…そんな昨今の時代背景もからんで、わかり合えない「異文化交流レベル」の嫁姑エピソードを聞いてきました。
息子が節約するなんて、かわいそう!(ゆりさん/29歳/出版業)
団塊世代の姑と考え方が合わず、ストレスを感じています。舅は一流企業勤めで給与も高かったので、姑はずっと専業主婦でいられました。退職金も数千万ほどあったらしく、比較的ゆとりのある暮らしをしています。 それに比べて旦那は、中小企業に勤めるしがない会社員。私もフルタイムで働いて、節約をしつつ貯金に励んでいます。
実家に行くと主人は姑に、よく「節約テク」について話していました。「このプランの方が電気代が安いから、母さんも変えたら?」 「イオンのポイントがだいぶ貯まったんだ!」など、主人にとっては日常の話題だったのですが…それがまさか姑の怒りをかっているなんて、思ってもみませんでした。
「ゆりさんのせいで、息子が節約なんかする小さい人間になったのよ! 我慢ばかりさせてかわいそう!」ある日突然姑から言われ、私はびっくりしてしまいました。 私が強要しているのではなく、旦那が自発的に節約しているのに「我慢させている」なんて、あきれてものがいえませんでした。 百歩譲ってそれが私の影響だとしても、怒られるようなことでしょうか? 歳とともに右肩上がりに給料が上がる時代を過ごし、いまも年金をたくさんもらえるあなた方と一緒にしないで! 説明しても無駄なので、ぐっとこらえていますが。
お嬢様→お姫主婦の姑には、もはや話も通じない(美千代さん/36歳/設計士)
お嬢様育ちの姑は、一度も会社勤めをせぬまま結婚し、専業主婦として暮らしてきました。バリバリ働いている私とは話が噛み合うはずもなく「家事と仕事の両立が大変だ」と私がグチをこぼすと、「いつも時間に追われて大変ね~。私には分からないわ~」とどこか上から目線で返してきます。
さらには、「そんなに女が働かないとやっていけないの? 美千代さんは、やりくりが苦手なのかしらね」とか言い出す始末。
「私が働かないと、子どもたちを人並みに養っていけません。旦那のお給料も昔みたいには上がらないんです。それに仕事はやりがいがあって、大変だけど楽しいですよ」。 ついにカチンときて言い返してしまいましたが、姑はきょとんとした表情でサッパリ理解できない様子でした。そもそも、舅に多額の保険をかけて他力本願で生きている姑と通じ合えるはずがないので、理解してもらいたいと思うこと自体が無駄だと感じています。