「お、ねだん以上。」でおなじみ、収納家具やインテリアなどを扱うニトリ。扱っているアイテムは約1万2千点にも及び、お値段もキャッチコピー通り良心的。それだけに、お店に行くとついテンションが上がって買い過ぎてしまい、結局はあまり使うことなく眠っている……という経験、ありませんか? 今回は、ニトリで上手に買い物をするテクニックをご紹介。ママスタイリストである白男川清美さんと一緒に、実際に店舗を回りながら、プロの目利きのワザを伺いました。職業柄、普段から「イイモノ」をたくさん見てきているスタイリストさんは、たくさんの商品があるニトリで、どんなふうにイイモノ探しをしているのでしょうか!?
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ニトリで自分にいいものを見抜く3つのルール
1.買い物するときは、必ず「目的を明確に」する
買い物するときは、「今日は何をメインで買いに来たのか」を必ず明確にしておきます。最近のテクニックとしては「スマホにメモ」しておくこと。これが、無駄なものを買いすぎないコツです。ニトリのような多ジャンルを扱うショップでしかも1個1個のアイテムが安いと、つい不要なモノまで買ってしまいがち。ショッピングしているうちに、目的以外の「欲しい」に出会ったとしても衝動買いはせず、一度持ち帰って冷静に考えるようにしています。
2.「周りに評判を聞く」ことで、いいモノと出会える
スタイリストという職業柄、新商品のニュースなどは耳に入ってきやすいのですが、なんでもかんでもいいからといって手を出すと「モノが溢れてしまって結局は使わなかった」なんてことが、過去にはありました。まず欲しいと思ったら、仕事仲間やお友達の評判を必ず聞くようにしています。自分のことをよくわかっている人たちの評判は、間違いがないから。
3.必ず実物を「見て、触って」購入を決める
いまはネットやSNS全盛時代。欲しいものがあったら検索し、通販などで手に入れることができてしまいます。簡単に手に入ったものは、案外心に残りにくく、簡単に手放すことになる結果に。もちろん欲しいものがあったら検索をしてチェックをしますが、買うとなればできる限り実物を手に取り、その良さを確認してから買うようにしています。
白男川さんの「ニトリ」活用術
・ニトリのアイテムは、カスタマイズしやすい!
ニトリの良さは「シンプル」「使いやすさ」「良心的な価格」。だからこそ、自分のライフスタイルに合わせて、カスタマイズしやすいのが一番の魅力! 例えばキャンドルだったら、これからの季節、たっくさん並べておうちをハロウィン仕様にするのも楽しそう。シンプルだからこそ並べても嫌味がないし、良心プライスだからまとめ買いOKなのもうれしい。“自分だったらこんなふうに使うな”と、夢が広がるのが楽しくて。時間があると、なんとなく寄ってしまうお店です(※でも、買うべきものの目的は、明確にしますよ!)。
・ニトリは、アイデアをくれる場所でもあります
スタイリストという仕事柄、撮影用にいろいろなグッズを用意することが多いので、そんなときにニトリをのぞくと必ずといっていいほど使えるアイテムに出会うことができます。時間がゆるせば、お店をぐるっと一周。アイテムを見ているうちに、使いかたのアイデアのヒントが思い浮かんだりすることもあります。お店を始めたいという人にも、オススメかも。
・リピ買いしているのは「ベッド周り」グッズ
私がニトリでリピ買いしているのは、寝具関係のグッズです。いままでは、寝具というと大きい買い物だけに、エイヤっと重い腰をあげて買いに行くイメージでしたが、ニトリに出会ったからそれが大きく変わりました。リーズナブルなプライスと、用途やサイズ感などかゆいところに手が届くアイテムの豊富さで、気軽に寝具が買えるのはうれしいですね。シンプルなデザインが多いのも、好きです。
ニトリで見つけた収納雑貨16点!
白男川さんと一緒に、実際にニトリ渋谷公園通り店にてショッピングして、セレクトしたアイテムをご紹介。1万2000点以上もあるといわれる商品のなかから、働くママにうれしい“5つの視点”をもとに、白男川さんが選んだアイテムがこちら!
視点1.「空間をおしゃれにして、仕事の疲れを吹き飛ばす」
仕事に家事に子育てに……と目のまわるような毎日。散らかってばかりの殺風景の空間だと、気分も沈んでしまいがちですよね。そこで、簡単に1点空間に取り入れるだけで、お疲れ気分を一掃してくれるようなアイテムを選びました。インテリアやライフスタイルに、ほんの少しの彩りがプラスされるだけで、疲れがちょっとやわらぐ気がします。
おうちの顔「ダイニングテーブル」を一瞬でおしゃれに
おうちの顔でもあるダイニングテーブルに、より存在感を与えてくれるテーブルランナー。「見た目にも夏の季節感を感じさせてくれる、ブルーを選びました。端についているタッセルが、素敵なアクセントですよね」。カラーの取り扱いも豊富なので、シーズンごとに衣替えしてインテリアの雰囲気を変えると、気持ちの切り替えにも一役買ってくれそうです。
完成度の高いフェイクグリーン
手入れ要らずのフェイクグリーンも、たくさんの取り扱いが。「フェイクグリーンを選ぶなら、多肉植物系がおすすめ。ボリューム感があるので、普通の観葉植物よりも置くだけでお部屋をトレンド感ある空間に。引っ掛け部分がついているので、ハンギングできるのも、さすがニトリならではの使いやすさですね」
グリーンを飾るグッズもたくさん
グリーンまわりのグッズも充実しています。こちらは、ナチュラルな麻ひもを使用したプランターハンガー。「小さな子どもがいるご家庭にぜひおすすめしたいのが、ハンギングプランツ。直置きの観葉植物だと、子どもが知らない間に土をいじってしまっていた……なんてこともありますが、子どもの手が届かないハンギングプランツならそんな心配もありません」。500円でお釣りがくるなんて、素晴らしい!
おもてなしがグンとおしゃれに!
天然岩石からつくられたスレートディッシュプレート。独特な天然素材の風合いと深い黒色が食材を引き立て、さまざまな料理に使えることから、欧米ではテーブルウェアとして食卓の定番アイテムとなっています。「おもてなしの食卓だけでなく、普段の食卓にぜひ登場させてください。このプレートがひとつあるだけで即おしゃれ感を演出することができ、食事の時間が特別なものに」
視点2.「時短グッズで家事の効率を上げる」
毎日、必ず立つキッチン。とくに夕飯支度どきは、キッチンでの作業の間に感じる手間がほんの一つだけでも省けるだけで、家事がスムーズにいくものです。そこで、毎日の家事の効率をあげるアイテムをセレクトしました。「そうそう、こんなのが欲しかった!」とかゆいところに手が届くグッズで、家事のストレスを減らしましょう。
1人前をサッと取り出せるおしゃれなパスタケース
ふたをスライドすると、約一人前・100gのパスタを穴からサッと取り出せるアイデアデザイン。本体はクリアだからパスタの残量もひと目でわかります。「便利なだけでなく、スマートなフォルムと涼しげなガラスのデザインもいいですね。キッチンにスッと溶け込んでインテリアとの相性もいいですよ」
繰り返し使えるエコなラップ
ラップの代わりとしてピタッとはれるエコラップ。洗って繰り返し使えるうえ、電子レンジ、食器洗浄機でも使用可。「これはいいですよね!帰りが遅い夫の料理だけを取り置くときとかに、ピタッと器の上にかぶせればいいんだから」。キャップや瓶のふたが開かないときに利用することもできる。
視点3.「用途をいろいろ選べ、子の成長に合わせて使える」
子どもの成長にともない、必要なグッズは数年で急激に変化するものです。小さな子どものいる家庭では、汎用性が高く子どもの成長に合わせていろいろな使いかたができるアイテムがあると便利。家族のライフスタイルの変化に柔軟に対応してくれる、そんな家族に寄り添うアイテムを選んでもらいました。
長年使えるバスケットと遊び心あるクッション
適度に深さがあり、目隠しの役割も担う「カゴ」は様々なものの収納に便利なアイテム。ニトリにも豊富な種類が用意されていますが、今回選んだのは天然素材を手作りで編み上げたバスケットです。「上に白のワイヤーでデザインされているのがかわいいですね」。隣に置いたクッションは、人気の食パンシリーズ。「子どもたちが喜びそうだから、今回はこちらをセレクトしました。枕代わりにもなりそうです」。このほかにも食パンモチーフのクッションはいろいろなタイプが。
写真だけじゃない! 使える「フォトフレーム」
ニトリでは多くのラインナップを誇るフォトフレーム。白男川さんが選ぶのは、あえてシンプルなフレームのもの。「子どもがいると写真が増える一方なので、その成長を見逃さないためにもお気に入りをセレクトして飾っておきたいですね。あくまでも、主役は写真。だからこそ、フォトフレームはシンプルなデザインを」。さらに白男川さんの活用術としては、「子どもが上手に折れた折り紙や絵を入れたり」や「押し花を入れて窓辺に飾っておいたり」とアイデアが光る。
視点4.「定番として長い間使えるから、持ちすぎない」
“持ちすぎないこと”は、“散らからない”ことにつながります。身の回りのアイテムをシンプルにしておくことは、毎日が忙しい働くママにとっては大切な考え方。持ちすぎないために、長く使える定番品という視点でアイテムを選んでもらいました。これからもずっと、毎日の生活にすっと溶け込むようになじむ。そんな、家族みんなが使えるアイテムです。
子どもが使いやすい木製食器は見た目も素敵
落としても割れにくい木製プレートとスプーンは、子ども食器としても大活躍。使うほどに味が出るのも魅力です。プレートは少し高さがついているのでいろいろな用途に対応しやすく、スプーンは持ち手部分が少しスリムになっているので手なじみがよい。「薄めの色の木製カトラリーは、飽きがこない。いつものアイテムとしてずっと使うことができます」。おしゃれなランチョンマットもニトリのもの。
プレートは「ホワイト」か「木目調」が狙いめ
ニトリの鉄板商品と言ってもいい食器類。白男川さん的なオススメは、無地の白の食器と木製のもの。「ポイントは、どちらかに統一して揃えること。そうすると、テーブルスタイリングの際も統一感がでます。どんな料理も引き立ててくれるのは白のテーブルウェア。『丸型大皿 しのぎ 白釉』なんかは、味がありますね。ナチュラルな雰囲気にしてくれるのは木製のテーブルウェアです」来客用として揃えておくのもアリ。
視点5.「子どもが楽しめるから、ママも笑顔になれる」
ニトリではおもちゃ自体の取り扱いはないですが、子どもが楽しめるアイテムがたくさんあります。そんな、“子どもの笑顔が増えること”を視点に、セレクトしてもらいました。子どもの笑顔が増えることで、忙しくて疲れ切っていたママの笑顔もふっとぶというもの。子どもと一緒に楽しい時間を過ごせるキッカケとなるようなグッズです。
ユニークなキッチングッズで子どもと台所を楽しむ
ホットケーキミックスなどをはさんで焼くだけで、簡単にたい焼きをつくることができるフライパン。包丁は子ども専用で、子どもの手に合う小さめのハンドルと丸い刃先で危なくない。「休日などの時間があるときに、子どもとキッチンに立つには最高の組み合わせですね」
危なくないキャンドル
火を使わないLEDキャンドル。炎が揺らぐ感じは、本物そのもの! 「子どもがいると使うのを躊躇してしまうキャンドルでも、これなら安全・安心。お風呂に置いて、電気を暗くして特別なバスタイムを過ごすのもアリ」これからハロウィンの季節ということもあるので、部屋の雰囲気を盛り上げるのにも重宝しそう!」
スタイリストさんならではの視点での、ニトリショッピング。印象的だったのは、どのアイテムを選ぶときも「自宅でどんな役割をしてくれるのか」を具体的に想像して、買い物をしていたことでした。上にご紹介した「5つの視点」に沿ってお買い物をすると、より大切にできるモノ選びに繋がるはずです。
※各アイテムにつき、在庫の数には限りがございます。
PROFILE・白男川清美さん
鹿児島県出身。平澤雅佐恵氏に師事したのち、1999年に独立。主にファッション&ライフスタイルを中心に雑誌、広告、カタログなどのスタイリングを提案。最近では趣味のアウトドアを生かしたスタイリングも行い、幅広く活躍中。プライベートでは、小学生の2児の母でもあり、家族でアウトドアを楽しんでいる。「季節柄、キャンプやピクニックのグッズは気になりよくチェックしています!」
取材・文/松崎愛香 撮影/斉藤純平 取材協力/ニトリ渋谷公園通り店