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公益財団法人1moreBaby応援団が、既婚と未婚の男女およそ4000人を対象にした「夫婦の出産意識調査2018」を実施。アンケート結果から、出産や育児に関する世間の意識が明らかになりました。

日本は「産みやすい」国に近づいていると思う?


まず既婚者に「日本は『産みやすい』国に近づいているか?」と質問。その結果「近づいている」と回答したのは27.3%で、「近づいていない」の72.7%を大きく下回りました。昨年の調査と比べると、「近づいていない」は2.7ポイントも増えています。また未婚者にも同じ質問をしたところ、78.6%が「近づいていない」と回答。既婚者よりも未婚者のほうがより「産みにくい」と感じていることが判明しました。

 

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さらに既婚者へ“理想の子ども数”を聞いたところ、「2人」と答えた人が43.9%で最多に。昨年の51.5%から大きく減少し、「1人」は昨年の13.8%から16.8%に増加。「子どもなし」が、昨年の6.5%から13.3%に大きく数字を伸ばしました。また、「3人」以上についても昨年から軒並み減少傾向になっています。

 

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続いて「2人目の壁は存在すると思うか?」と聞いたところ、「存在すると思う」と答えた人は既婚者全体の74.3%に。理由は「経済的な理由」(84.0%)が1位でした。2位になった「第一子の子育てで手一杯」(49.1%)は、昨年に比べて4.9ポイント上昇。3位になった「心理的な理由(特に育児のストレスなど)」(45.0%)は、昨年から1.4ポイント上昇しています。

2人目を産むには父親の育児参加が不可欠!?


「2人目の壁」をママの働き方別で比較してみると、フルタイム・パートタイム・専業主婦いずれも「経済的な理由」(フルタイム:81.1%、パートタイム:81.3%、専業主婦:85.8%)が1位。フルタイム・パートタイムの2位は「仕事上の理由(産休の取得しやすさ/職場復帰/転勤など仕事への影響)」(フルタイム:57.8%、パートタイム:50.8%)という結果に。働くママが増加する一方で、仕事と出産・育児を両立することは依然難しいことがうかがえます。

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一方、専業主婦の2位になったのは「第一子の子育てで手一杯」(53.1%)でした。この項目はパートタイムママでは3位(45.4%)、フルタイムママでは4位(41.0%)で、より長く子どもと一緒にいるママの方が感じやすいといえそうです。

 

同調査では、「現在のパートナーとの家事の分担に満足している」というパパが73.0%いたのに対し、ママは45.2%に留まっていることも明らかに。パパとママが協力しあって子育てや家事をすることが、「2人目の壁」を乗り越えるカギなのかもしれません。

 

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取材・文/原田美咲