めんつゆを使い倒してラクしよう!シリーズ第2回。今回は、めんつゆになにかひとつ調味料をプラスして使い回すワザをご紹介します。

 

これを知っていると作れる料理はぐ~んと広がり、もう「めんつゆ」を手放せない! 加える調味料はどこの家にもある基本アイテムですから、わざわざ買う必要もありません。

 

使えるちょい足し術、どうぞご活用ください!

 

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教えてくれたのは…料理研究家・大山史恵(おおやまふみえ)さん 武蔵小杉で「子ども料理教室spice」、大人のパン教室を主宰。現在大1、高2、中2の3人の子どもを手作りのご飯で育てながら2011年から自宅教室を開講し、専業主婦から料理の先生へ。のべ3500人が参加した子ども料理教室のレシピは、作りやすくておいしいとママたちにも大人気。http://s.ameblo.jp/fumie-kids-cooking/

 

「めんつゆ+みりん」=甘辛味の料理のほとんどが作れる!

まず最初におすすめするちょい足し調味料は、「みりん」。お酒を造る工程で生まれるみりんは、まろやかな甘みが特徴。

 

砂糖よりも甘味がきつくなく口当たりがいいので、わが家ではよく使うのですが、料理教室の子どもたちのママからは「どんなふうに使っていいかわからない」「家にないんです」という声も。

 

そのたびに「もったいないなあ、難しくないのになあ」と思っていました。

 

そんな方にもハードルが低いのが、「めんつゆ+みりん」。和風の甘辛味なら、これでほとんどカバーできちゃいます。なかでもおすすめは、働くママが大助かりの丼メニュー。この「豚丼」は安くておいしくて簡単で言うことなし!

 

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「めんつゆ豚丼」材料と作り方(2人分)
❶フライパンにサラダ油大さじ1を熱し、玉ねぎ1/2個の薄切り豚こま切れ肉200gを順に入れ、炒め合わせる。

❷豚肉の色が変わったら、めんつゆ(3倍希釈)大さじ1みりん大さじ1を回し入れて照りが出るまで炒め、ひと煮立ちしたら白いご飯にのせる。好みで紅ショウガをのせる。


※使用するめんつゆが2倍希釈の場合は1.5倍、4倍希釈の場合は0.8倍を目安に量を加減してください。

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夏本番を迎え疲れやすくなるこれからの季節には、豚肉の疲労回復効果はぴったり。もちろん、鶏の照り焼き丼もこの味つけでOKだし、少し水を加えれば親子丼も作れます。

 

野菜をもっと摂りたかったら、豚肉の下にちぎったレタスを敷いたりするとヘルシー! 生卵を落としたり、のりをかけたりと、オリジナルのカスタマイズで楽しんでくださいね。

 

「めんつゆ+ごま油」=野菜のおかず風浅漬けが即でき!

次なるちょい足し調味料は「ごま油」。油は、ちょっと料理に入るだけでうまみが加わり、とたんにおいしく感じるのですが、これにごまの風味が加わるので味に深みも出ます。

 

塩味の浅漬けもおいしいですが、なんだか物足りない…めんつゆだけで作った浅漬けもまたしかり。そんなとき、ごま油をちょっと足すとほんとに違うんです。たちまちおかず風に変身するので、やってみてくださいね。 

 

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「めんつゆ浅漬け」材料と作り方(2人分)
きゅうり1本は乱切りにしてポリ袋に入れる。

めんつゆ(3倍希釈)小さじ1ごま油小さじ1を加えてもみ、冷蔵庫で10分置く。好みで白いりごまをふる。


※使用するめんつゆが2倍希釈の場合は1.5倍、4倍希釈の場合は0.8倍を目安に量を加減してください。

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きゅうりのほかにも、大根、セロリ、アスパラ、長芋、プチトマト、かぶ、ゆでた小松菜など、相性のいい野菜はたくさん! 

 

辛みがほしかったら豆板醤を加えてもいいし、にんにくのすりおろしを入れても。さらにツナやゆでた豚肉を加えれば、食べごたえのある副菜にも。とにかく早くできちゃうので、お弁当のおかずにも重宝します。

 

作ったらすぐに食べられますが、10分ほどおくと野菜の水分が適度に抜け、味がしみ込みます。

 

「めんつゆ+酢」=さっぱり風味の副菜の救世主!

 夏はさっぱり味がほしくなりますが、酢の物って子どもにもあまり人気ないですよね。酸味が強くて、ご飯のおかずになりにくいからでしょうか。

 

そこでおすすめなのが、「めんつゆ+酢」のチョイ足し術。これは、酢の物というより和風ママリネの味つけ、と言えばわかりやすいでしょうか。めんつゆのうまみや風味で、すっぱさはさほど強くなく、でもサッパリ! 

 

しょうゆベースなのでご飯にもちゃんと合います。夏野菜ならなんでもおまかせのマリネをご紹介します。

 

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「めんつゆ野菜マリネ」材料と作り方(作りやすい分量)
なす2本は縦横それぞれ半分に切る。パプリカ1/2個は、ヘタを除いてひと口大に切る。

❷フライパンにサラダ油大さじ2を熱し、なす、パプリカを揚げ焼きにする。


❸火が通ったら、ボウルかバットに、めんつゆ(3倍希釈)大さじ2と1/2酢大さじ2しょうがのすりおろし少々(チューブでもOK)を混ぜ、なすとパプリカの油をきって浸す。


※使用するめんつゆが2倍希釈の場合は1.5倍、4倍希釈の場合は0.8倍を目安に量を加減してください。 

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簡単に言ってしまえば、野菜を切って油で焼き付けて浸すだけ。ほかにも、ピーマン、いんげん、スナップえんどう、アスパラなども。でも、とにかく油とマリネ液を吸ったなすがおいしいので、なすは欠かせません。

 

冷蔵庫で冷やしてもおいしく、日持ちもするので作り置きにおすすめです。夏はそうめんをつけていただくと、たまりません。

 

我が家では、春にはこれに新玉ねぎのスライスをどっさりのせて食卓へ。青じそやハーブも相性がいいですね。トッピングを工夫すれば見栄えもよく、おもてなし料理としても通用しますよ。

 

◆次回の最終回は、本格中華やエスニック料理までできちゃう、めんつゆの底力をお伝えしますね。

 

文/のざわやすえ
出版社での編集を経てフリーに。ライター・エディター活動の一方で、主婦雑誌で培った知識をもとに「暮らし方アドバイザー」として、整理収納や家事タスクのアドバイスでも活動中。また、趣味のソーイングではオーダー業も。働きながら育てた一男一女は、この春から高2、高1に。