間もなく梅雨を迎えるこの時期、家事のなかでも特におっくうなのが洗濯です。室内までジメジメして洗濯物が乾かない、干した洗濯物のせいで生活感が丸見え、部屋干し臭が気になる…と、悩みがいっぱい!
でもこればかりは、気候によって起こってしまうこと。嫌なイメージをできるだけ払拭し、快適に乗りきりたいものです。
今回は、室内干しだからこそのメリットと、家事ストレスをためないための「室内干し空間の整え方」について、整理収納コンサルタントの瀧本真奈美さんに教えてもらいました。
メリット1.「干す」「取り込む」の時間に振り回されない
外干しの場合、朝に干して、日が暮れる前に取り込むという方が多いと思います。
でも、考えてみてください。毎朝いくつもの家事や身支度と並行しながら洗濯をこなすのは、シンドいもの。仕事前にぐったりしてしまいますし、仕事から帰ってからの取り込み作業もまた、疲れた体に追い打ちをかけます。
しかも季節によっては日没が早く、一度乾いたはずの洗濯物が湿ってしまったという事態も起こりがち。
それに対して、室内干しなら日照にまったく関係がないため、タイムスケジュールの自由度が上がり、湿った洗濯物に残念な気持ちになることもなくなります。
メリット2.「暑さ、寒さへのストレス」がない
夏の暑い日、冬の凍えそうな日に外干しをするのは辛いもの。我慢しながらの家事にストレスを感じる人も多いでしょう。
一方、室内干しなら一定の室温のなかで作業が完結するので、外気温のストレスから解放されることに。家事のモチベーションダウンを防ぐ一手になります。
メリット3.「強い紫外線による人とモノの劣化」が最小限に
在宅勤務がデフォルトになりつつある昨今、完全ノーメイクで洗濯物を干す人も多いのでは?このときに気になるのが紫外線です。短時間だから平気だろうと思いきや、積み重なると肌へのダメージが進んだり、いつの間にか日焼けをしまったりする可能性も。
こういった心配が軽減できるのも、室内干しの利点。しっかりメイクなしでもパジャマのままでもOKと思えば、気がラクになりますよね。ただし、室内にも多少の紫外線は入り込んできますのでご注意を。
また、人だけでなく洗濯グッズの劣化にも差がつきます。屋外で使う場合は長時間日光にさらされるため、劣化が早いもの。室内干しならその影響は少なく劣化が遅いため、より長く使えます。経済的にも嬉しい効果ですね。
メリット4.「急な雨風」に慌てなくてすむ
急な雨風に洗濯物がさらされて、濡れたり汚れたりしてガッカリ…という経験も多いでしょう。こうなるとまた洗い直さなければならなくなり、せっかく時間と体力を割いて洗濯したのに全部無駄になってしまいます。
予期せぬ天候変化も多いので、季節に関係なくリスクはつきもの。でも室内干しならそのリスクがゼロになり、心に余裕がもてます。
メリット5.「洗濯動線」が短く設定できる
外干しに比べて、干す場所をよりフレキシブルに変えられるのも室内干しのメリット。「干す、片づけるという洗濯動線を最短にするにはどこがベストか?」を考え、工夫することもできます。
自分のライフスタイルに合った動線を考えて干す場所を調整することで、家事の時短につながります。さらに干したハンガーのままクローゼットに収納すれば、たたむ手間が減ってますます家事がラクになりますね。
室内干し空間の快適に整えるためのテクニック
このようにメリットが多い室内干しですが、やはりデメリットもあります。室内干し空間の整え方は、このデメリットに対処することで、グッと快適になりますよ。
「コンパクトな洗濯グッズ」で部屋の狭さを克服
家族の人数分だけ、洗濯を干すためのグッズを揃える必要があります。当然、家族が多ければ多いほど、洗濯グッズに部屋を占領されたり、収納場所に困ったりしがちです。
このとき、簡単に折りたためるタイプの洗濯干しをチョイスすれば、使わないときの部屋への圧迫も心配ありません。軽量タイプの商品なら簡単に移動することもでき、さらに便利です。
室内干しスタンドを置く場所がない、あまりものを持ちたくないという場合におすすめなのがワイヤーの室内干し。必要なときだけ引き出して使うので場所を取らず、見た目もすっきりします。
サーキュレーターや除菌スプレーを有効活用
部屋干し臭は、濡れた洗濯物に菌が繁殖することによって起こるもの。嫌なニオイを防ぐためには、菌の繁殖をなるべく抑える必要があります。
サーキュレーターや除湿機を併用して、早めに乾燥させるのが一番の近道。そのほか、室内干し専用の洗剤や、すぐに洗えないものやニオイが気になるものには、衣類に使用できる除菌スプレーを活用する手も。自分の生活スタイルに合わせて選んでみてください。
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ジメジメとスッキリしない、なんだかモヤモヤするといった梅雨の洗濯ですが、最近は室内干しが快適になるグッズも多数発売されています。
自分に合ったものや方法を賢くチョイスして、快適な室内干しライフを過ごしてくださいね。
文・写真/瀧本真奈美