3月20日に放送された『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)では、「作詞家・秋元康のスゴさ」を特集。秋元さんのプロデュース業に対する考え方に対して、「業界や職種を問わず参考になる」と話題になっていました。
歌い手の「キャラクターを重視した歌詞」に注目
秋元康さんといえば、美空ひばりさんの『川の流れのように』など、数多くの名曲を世に送り出してきた人気作詞家。AKB48をはじめとしたアイドルグループの総合プロデューサーとしても有名ですよね。同番組ではシンガーソングライターのスガシカオさんらも登場し、ゲストからのさまざまな質問に秋元さんが回答していました。
なかでも注目が集まったのは、秋元さんならではの個性あふれる歌詞の数々。作詞をする際は「誰が発する言葉か」を最も重視し、歌い手のキャラクター性を常に大切にしているそう。これはプロデュース業とも共通する部分があるといいます。
秋元さん曰く、「プロデュースとは“0を1にする”とか“無色なものに色をつける”ものではない。特にアイドルは“無色なものに色はつけられない”」とのこと。「メンバーを見て、そこに“0.1”を見つけるんですよね」「つまり、(その人に)すでにあるもの、(その人が)持っているものを歌詞にしているのかもしれないです」と語っていました。
「“0.1”を見つける」のはマネジメントでも一緒?
秋元さんの考え方に対して、作詞家・いしわたり淳治さんは「0.1って四捨五入したら0じゃないですか」「0.1のまま受け取って、それを作品にして返すってスゴいことだと思います」と感服。
スタジオゲストの乃木坂46・齋藤飛鳥さんも、秋元さんにソロ曲を書いてもらった際、“全部私のことが書いてある”と驚いたそう。とことんアーティストに寄り添う姿勢があるからこそ、人気アイドルたちの魅力を引き出せているのかもしれませんね。
このような秋元さんのプロデュース業に対する考え方は、私たちの日々の仕事にも活かせるはず。新人を教育したりメンバーの管理をしたりするポジションの人であれば、特に共感できるのではないでしょうか。
後輩・部下が得意としていることを見つけ出し、個性を大切にしながら成長させていく…。芸能の世界ではなくとも、仕事でマネジメントをおこなう際の心得として参考になりそうです。
「メンバーの育成」は会社の重要ミッション
株式会社リクルートマネジメントソリューションズは「マネジメントに対する人事担当者と管理職層の意識調査2021」を実施。企業の人事担当者に「管理職に期待していること」を質問したところ、「メンバーの育成」を挙げる人が半数近くを占めていました。
管理職層に対する「管理職として重要な役割」を尋ねた際も同様に、「メンバーの育成」という回答が多数。やはり企業において社員を育てることは優先度の高いミッションであるとわかります。
また日々の管理業務において困っていることとして、「メンバーの育成」「業務改善」「新価値・イノベーションの創造」が上位に。近年の働き方改革やビジネスモデルの転換も影響し、マネジメント業務における悩みも増えているのかもしれません。
仕事に行き詰まった際は、秋元さんをはじめ異なる業界で活躍するプロフェッショナルの言葉を参考にしてみてはいかがでしょうか。
文/内田裕子 ※画像はイメージです
参照/株式会社リクルートマネジメントソリューションズ「マネジメントに対する人事担当者と管理職層の意識調査2021」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000107.000029286.html