母の日にプレゼントしたり、プレゼントされるカーネーション。せっかくの大切な想いは、少しでも長く楽しんでいたいですよね。母の日の前に知っておきたいカーネーションの選び方や長持ちさせる方法を、お花のプロである生産者(日本花き生産協会カーネション部会・部会長代理)の鳥居さんが教えてくれます。

1年中カラフルでリーズナブルな花

── カーネーションというと母の日のイメージが強いですが、それ以外にもよく使われる花なのですか?

 

鳥居さん:

カーネーションは時期によって産地が変わりますが、1年を通して日本各地で栽培されています。本来は高冷地で栽培される花なので、気候変動が起こりやすい夏は栽培しづらいですが、その時期もコロンビア、ケニア、中国などの輸入カーネーションがカバーしています。

 

カーネーションほど1年を通して安定して手に入る花は、他にはないと思います。

 

しかもカラフルでバリエーション豊か、子どもが気軽に親にプレゼントできるほどリーズナブルでもあります。幅広い世代に愛されているので、さまざまなシーンで使われています。

カーネーション

── 例えばどのようなシーンで好まれるのでしょうか?

 

鳥居さん:

カラーバリエーションが多いため、結婚式では会場装花やブーケなどに選ばれることが多いです。ベージュなどおとなしい色は「高砂デコレーション」としても人気が高いです。

 

また仏花として使われることも。仏花というと地味なイメージですが、カラフルなカーネーションを加えることで、彩りがプラスされ、墓石の前でも映えるようになります。

国産カーネーションは1か月もつ

── 店頭でカーネーションを選ぶときのコツはありますか?

 

鳥居さん:

店頭で花に触れることはおすすめしませんが、見た目で花びらに厚みとハリがあるカーネーションは花もちが良いです。同じように葉っぱにも厚みとハリがあると良いでしょう。

 

この条件を満たしていれば店頭での状態が、ツボミでも八分咲きでも満開でも関係ありません。入荷日(採花日)にもよりますが、管理がよければ1か月くらい花もちします。

 

また店頭で見分けるのはなかなか難しいのですが、輸入より国産のカーネーションのほうが断然おすすめです。

 

—— どうしてですか?

 

鳥居さん:

やはり輸入には時間がかかるため、それだけで国内産よりも花もちが悪くなります。ツボミのまま輸入するため、運ぶ間は長時間低温貯蔵に。そのせいで花や葉っぱが弱々しく、ハリがなくなることもあります。

 

また低温貯蔵してきたため、ツボミが自然に開くかは断言できません。無理やり開かせようとして、質が落ちてしまうこともあるからです。

 

── では購入後はどのようにすれば、花もちが良くなりますか?

 

鳥居さん:

花が弱ってしまう原因は、水のなかの雑菌です。そのためカーネーションを買ったら、まずは茎を1cmカット。その後も3日に一度、1cmずつ茎をカットすると良いでしょう。そうすることで雑菌が入らず、花への水揚げも良くなります。

 

また、水替えはできるだけこまめにしましょう。水の量は、例えば花瓶が20cmだったら、半分くらいの10cmがおすすめ。水につかっている部分の葉っぱは取り除くと、腐らずに長もちします。

 

そうすることで国産のカーネーションならば1か月くらいは咲いていると思いますよ。

 

── カーネーションはずいぶん長い間、咲く花なのですね。

 

鳥居さん:

そうですね。さらにおすすめなのが、キッチンなどで使う家庭用除菌洗剤(アルコールを含まない)を花瓶に1滴入れることです。もしくは市販の花もち剤を使ってみてください。水のなかの雑菌を除去してくれるため、より花もちがよくなります。ぜひ試してみてください。

取材・文/酒井明子