生まれた時は抱っこが当たり前だった赤ちゃんも、成長とともに少しずつ歩けるようになってきます。
2歳、3歳ともなると体重も重くなり、長時間の抱っこはママやパパも大変ですよね。
また通園・公園の帰り道・買い物など、荷物がいっぱいの時などに「抱っこ抱っこ」と自分で歩いてくれないと困ってしまいますし、急いでいるとイライラしてしまうことも……。
そこで今回は、2歳・3歳・4歳の子が歩かない!というお悩みに対し、どうしたらイライラせずにすむのかを考えてみました。
2歳の子が歩かない理由と対処方法
赤ちゃんが歩き始める時期は個人差が大きいですが、2歳児になると多くの子が自分1人で歩けるようになります。
とはいえ、2歳代は一定の距離を歩ききれずに抱っこを求めてくることもまだまだ多い時期。
おもな理由としては次のようなものが考えられます。
- まだ脚力が発達していないため、少し歩くと疲れてしまう
- 眠い・お腹がすいた・暑い寒いなどの生理的不快感をがまんできない
- いわゆるイヤイヤ期で、「歩こう」という大人の指示そのものがイヤ
- 言葉が未発達なため、寂しい・甘えたい気持ちを抱っこで表現している
成長したとはいえ、まだ赤ちゃん時代の延長のような2歳児。
できるだけ自分で歩くように働きかけたり、ある程度歩けたときに「がんばって歩いたね」とほめてあげることは必要ですが、基本的には、抱っこしてと言ってきたときは頑として断らずに抱っこしてあげても良いと思います。
特に、断ったのに大泣きして最終的に仕方なく抱っこする…というのを繰り返していると、「大泣きすると抱っこしてもらえる」という認識が固まってしまう可能性もあるので、いったん「がんばって歩いてみよう」と提案してもダメなら、早めに抱っこしてあげても良いのではないでしょうか。
ママが妊娠中などで抱っこが難しい場合は、家では座った姿勢で膝に乗せてあげて、外出時はベビーカーを利用したり、パパや他の大人が抱っこしてあげるといいですね。
3歳・4歳の子が自分で歩かないときはどうする?
3歳児・4歳児になると、保育園や幼稚園で長距離の遠足に出かけることも増え、登園や買い物程度の外出ならじゅうぶん1人で歩ききれるようになってきます。
それでもなかなか歩こうとしない……という場合、次のような理由があるのかもしれません。
- 単純に疲れた・眠い
- 買い物など興味のない用事で退屈している
- 保育園や幼稚園などに行きたくない、気が乗らない
- もっと遊んでいたかった、家に帰りたくない
- 下の子が生まれた、ママが妊娠中などで寂しい(赤ちゃん返り)
- 1~2歳代でウロウロして危ないのであまり歩かせないようにしていた
3歳や4歳でも、まだまだ「眠い」などの生理的欲求はコントロールできないのが当たり前の年頃ですが、下の子が生まれたりするとどうしても「もうお兄ちゃん・お姉ちゃんなんだからがんばって歩いてほしい」と思ってしまいますよね。
そんなときは、もしさらに年上のきょうだいがいてこの子が末っ子なら…と想像してみると、「まだ3歳なんだから無理もない」と思えるのではないでしょうか。
こういった考え方の転換を「リフレーミング」といい、他のケースでも応用できるのでぜひ取り入れてみて下さいね。
3歳以上の子をベビーカーやバギーに乗せていると「あんなに大きいのに…」という目で見られないか、気になる人もいるかと思います。
同年代の子と比べて身体の大きい子だと特にそう感じてしまいがちですが、現在市販のベビーカーには「対象年齢6歳まで」(※体重などの条件あり)というものも多く見られます。
荷物の多い日やママやパパの体調がいまひとつの時などは、歩かない子供を叱って険悪な雰囲気になるよりは、割りきって利用するのも良いと思います。
また、子育て中は時間がどれだけあってもたりないくらいですが、もし可能であれば少しだけ余裕を持って家を出るのもおすすめです。
「このアリさんについていってみようか」
「パパの影を踏みながら歩けるかな?」
「向こうの電柱まで何歩で着くか当てっこしよう」
など、楽しく遊びながらであれば、たくさん歩いてくれるかもしれません。
おわりに
小学生の親御さんと話すと、小さい時は抱っこ抱っこで歩かなくて大変だった…という話もよく聞きますが、小学生になる頃にはほぼ全員がしっかり自分で歩いています。
身体が重くなってきて抱っこが難しくなる時期と、ひとりで歩く体力や持久力がついてくる時期は、その子の体格や発達度合いによって若干前後します。
一時的に「大変!」「無理!」とイライラすることもあるかと思いますが、身体・知的・発達に障害がみられない場合は、「いつか必ず自分で歩くようになる」と思って、抱っこやベビーカー、買い物カートなど使い分けつつ乗りきりたいですね。
文/高谷みえこ