「あんなに頑張って片づけたのにすぐに散らかるんです」と、多くの方が悩む収納のリバウンド。片づけ習慣から考えられる7つの原因を、整理収納コンサルタントの瀧本真奈美さんに教えてもらいました。

 

該当するものが多ければ多いほど、散らかり度が高まるかも…!?自分に当てはまるものはいくつあるかを考えながら読み進めてみてくださいね。

1.「無意識置き」がデフォルトに

帰宅後にバッグを椅子に置く。洗濯物を後で片づけようとソファに置く。買い物をしたものや袋を床に置く。届いた郵便物をテーブルに置く。こんなふうに「無意識置き」が重なると、一気に散らかった部屋になってしまいます。

無意識のうちに増えてしまった紙袋のイメージ

定位置に戻すことをルールにして、処理が必要なものはすぐ処理をするようにしましょう。

2.「また使うから」と元の場所に戻さない

暮らしは「もの」を使う行為の連続です。だから、「使ったら元に戻す」という行動がとても大切。

使いっぱなしの文房具のイメージ

「また使うからここに置いておけばいい」という考えはじめると、家のなかは大変なことに!とくに文房具、本、リモコン、爪切り、耳かき、お子さんのおもちゃ、衣類、化粧品、掃除道具、書類など、よく使うものは比較的使いっぱなしになりやすいものです。

 

よく使うものほど、そのまま置いておきたいと思いがちですが、いったん元に戻すことをルールとして意識してみましょう。

3.とりあえず「隅っこ」にかためがち

ありがちなのは、部屋に散らばったものをとりあえず隅にかためて片づいたと感じてしまうこと。机の上も同じです。

大量の洗濯物

これでは一瞬にして元の状態に戻り、片づけたことにはなりません。2.で書いたようにきちんと定位置に戻してはじめて、片づけが完了するのです。

4.できるときだけ「丁寧なしまい方」をして続かない

休日の比較的余裕のある時間を使って片づけたり、収納の見直しをする方が多いと思います。実はこれこそが、散らかりを生んでしまう場合も。

 

たとえば、時間があるときに丁寧にたたんできっちりとしまった衣類収納の場合、忙しい日常で同じようにできなくなることが多いもの。

クロスをすき間なくきっちり収納する様子

すると「とりあえずこのままにしておこう。休みに片づければいいや」となり、また休みの日の時間が奪われることに…。こういった場合は、たたまずハンガーがけにするなど、毎日簡単に片づく方法に切り替えることをおすすめします。

5.「すき間」が許せず詰め込んでしまう

収納において「空間の有効活用」は人気のキーワードです。収納庫の壁面、扉裏、棚の余白部分に収納グッズを取りつけ、たくさん収納できるようになると確かに便利に感じますが…その後、使いにくくはなっていないでしょうか?それを検証することがいちばん大切です。

 

引っかかって開きにくい、片づけるときに邪魔になる、手が入りにくくて時間がかかるといった状況が生まれている場合は要注意。結局、片づけなくなってしまいやすいからです。

引き出しにキッチン用品を詰め込む様子

引き出しにギチギチの状態で詰め込まれた収納も、散らかりの原因に。新しいものが増えると、すぐさま片づかなくなります。

 

「すき間がもったいない」とつい考えてしまいますが、「収納は余白も大切」と意識してみてください。

6.「見えなければOK!」が度を超えている

とくに押し入れ、クローゼット、冷蔵庫などが該当します。

衣類を詰め込んだクローゼット

「閉めちゃえば見えないから適当でいいや」と整理せずに詰め込んだものは、どこに置いたか記憶が残りにくいもの。そのため「探す」行為がセットになってしまい、ぐちゃぐちゃ収納まっしぐら…となりがちです。

 

少なくとも「重ねる収納」は避けて、どこに何があるか目で見てわかる収納を目指しましょう。

7.「ここにあったら便利」にこだわりすぎ

「ここで書類を書くから、ボールペンがあると便利だな」「ここで郵便物の整理をするから文房具を一式置いておこう」という具合に、家じゅうのそこかしこに便利ポイントをつくると、便利な暮らしが実現できる反面、片づけが必要な場所も増えることに。

 

あちこちにあるほど雑然としてしまい、散らかったようにも見えがちです。ときには、置き場所を厳選することも必要です。

 

 

いかがでしたか?該当する項目がある方は、少し見直しをしてみるといいかもしれません。「せっかく片づけてもどうせ散らかるから」と諦める前に、「なぜそうなるんだろう」と原因から考えることから始めてみましょう。

文/瀧本真奈美