学校の授業ってなんの意味があるんだろう。誰でも一度は考えたことがある疑問ですよね。1月15日に放送された『まだアプデしてないの?』(テレビ朝日系)に登場した藤原遥人くんは、そんな疑問から全く新しい教育プログラムを作り出しました。

学校が教えてくれない最善の教育を

藤原くんは都内有数の進学校に通う、高校2年生。彼が高校に入学して3か月が経った頃に、ある疑問を感じたそうです。それは「学校の授業ってなんの意味があるんだろう?」ということ。勉強の内容や決められたカリキュラムに違和感を覚え、学校生活に身の入らない日々を送っていました。

 

“黒板を写すだけの授業に意味はあるのか?”“いらない教科をなくして、教科書も変えたい!”と、友人と語り合うなかでアイデアは膨らんでいきます。自分達が思い描く最善の教育を実現するために、自分たちで新しい教育の仕組みを作ろうと考えた藤原くん。

 

友人2人と共に動き始めた藤原くんは休業中のオンライン塾を譲り受けて、学校では教えないことを教えるオンライン塾『寺子屋ISHIZUE』を開設しました。ここでは現役高校生が小中学生に対して授業を行います。

受験のための授業ではなく、人間力を高める授業

『寺子屋ISHIZUE』では、学校とは違う「人間力」を高める授業をおこないます。例えば英語では、リアルで使える会話表現を勉強。また人気のTikTokから海外の動画を翻訳するなど、小中学生が興味をもって楽しめる内容になっています。こうした他とはひと味違う授業が人気を集め、入塾希望者はどんどん増えていきました。

 

ちなみに月謝は月1万円。この金額で国語と英語の授業を月に4回ずつ受けることができます。最初は5000円でしたが、良い授業だから申し訳ないという保護者の声から値上げを決めたそう。その結果生徒は減るどころか、信頼性が上がったのか逆に増加したといいます。自分の意見を発言する力、自分自身で問題解決していく力など、学校では習えないことを身につけさせてくれることから「こんな塾は他にはない」と人気を得ています。

 

独自の授業内容が評価され、中学校に訪問し授業をすることもある藤原くん。彼が授業のテーマに選んだ「僕たちはなぜ勉強するのか」には、目的意識をもって勉強してほしいという想いが込められています。藤原くんは『寺子屋ISHIZUE』での経験をきっかけに、教育を変える人や、海外に行って自分のやりたいことに突き進む人などが現れることを「すごく楽しみ」と語りました。

安さより、良い教育を受けさせたいという傾向

株式会社Daiが実施した通塾に関するアンケート調査では、「中高生の親の約6割がオンライン学習を利用しているか、興味をもっている」ということが判明しています。塾の月謝の目安は半数近い44.4%が2万円以上、塾に通わせる決め手については「塾の教育方針や講師」が37%と最多。金銭面よりも、質や内容の良さが重要視されていることが見えてきます。

 

またオンラインと対面式の塾に現在通わせている割合は1:9程度と、まだまだオンラインが少ないという結果が出ました。しかし新しい教育の方法として、多くの人がオンライン学習に目を向けています。世界中どこからでも同じ教育を受けられるのがオンラインの強み。『寺子屋ISHIZUE』のような新しいオンラインでの学び方が生まれてくるかもしれませんね。

文/内田裕子
参照/株式会社Dai「『通塾』に関するアンケート調査」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000049.000013191.html