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寝る時はママでなきゃダメというお子さんは多いものですが、お風呂・食事・抱っこまで、絶対にママ限定で、パパが抱っこしただけで泣き出してしまう…となるとママは疲労困憊、パパはしょんぼりで困ってしまいますね。ここでは、そんな「パパ見知り」が起りやすい時期についてや、「パパ嫌い」になる理由や原因はあるのかどうか、対処方法などを探ってみました。

「パパ見知り」はある日、突然に


実は私も、上の子が生まれてまもない頃、同じマンションの駐車場で、2歳くらいの女の子が「パパいやー!あっち行ってー!」と絶叫していて、まさか虐待!?とドキドキしたのですが、後日仲良くパパと2人で歩いているのを見て安心したことがあります。

 

でも実は、これは珍しいことではないんですね。その後、わが子が成長して、ママ友と話してみると、およそ半分以上の家庭で「パパ見知り」時期がある印象でした。

 

「パパ見知り」がよく起こるのは、まず生後6~8か月頃。それまでパパが抱っこしてもニコニコしていたのに、ある日突然、目が合っただけで泣き出したり、全力でママの方へ逃げようとするようになってしまう…というものです。パパには心当たりがないだけにショックですよね。

 

次によく起こるのは、2~3歳頃。言葉で「パパきらい」とはっきり言われてしまうので、パパの悲しい心中は察するに余りあります。お風呂や遊びなど育児に関わりたくても、子どもが嫌がるのでパパも身を引きがちになり、ママの負担がさらに増えるというマイナス面も。

「パパ嫌い」に原因ってあるの?


そんな困った「パパ見知り」「パパ嫌い」ですが、これといった原因はあるのでしょうか?思いつくものをあげてみました。

 

0歳の場合、パパだけでなく、おじいちゃんおばあちゃん・近所の人なども嫌がるようであれば、それは「パパ」見知りではなく「人見知り」と思われます。 パパは「自分は他人じゃないのに」と思うかもしれませんが、個人差はあるものの、赤ちゃんは特定の一人を保護者と認識し、その人から離れたがらないという生きるための本能を持っていると言われます。「一人」となると、それはやっぱりママですよね。この時期にはある程度仕方のないことかもしれません。

 

2~3歳児になると、感情も豊かになり、小さいながらも色々なことが分かってきます。 でも、ボキャブラリーはまだまだ少ないので、「嫌い」の一言が、実はいくつもの意味を持っている可能性が。

 

「パパが遊ぼうって言ってくると、途中でいつもチュウしてきておヒゲが痛いからやだな。それがなければ遊びたい気持ちもあるんだけど…」

 

「パパはお風呂のときお湯をザアザアかけるから苦手なんだけど、嫌だって言ってもがまんしろって言われるだけだし、できれば一緒に入りたくないな」

 

「パパ、私が遊びたいときはテレビ見てて相手してくれないし、ママに言われて公園に連れてきてくれたけどすぐにあくびしてスマホ見てるよね。本気で遊んでほしいよ」

 

などと理論立てて説明することはできず、モヤモヤした思いをぜんぶ「パパ嫌い!」で表しているのかもしれません。

 

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また、やんちゃな子にありがちですが、ママが叱っても手に負えず、最終的にパパがいつもガツンと叱る役目になっているような場合、「パパ=叱る人」というイメージが固定している可能性もあります。

 

そして要注意なのが、ママが無意識にパパを悪く言ってしまうこと。子どもの目の前でのケンカはもちろんですが、パパがいない時に「また靴下脱ぎっぱなしにして、パパってホント最低!」などと口に出してしまうと、子どもも「パパってホント最低!」と思ってしまうかもしれませんよね。

子どもの「パパ見知り」…最悪の対応は?


周囲のお子さんの「パパ見知り」「パパ嫌い」を見聞きしてきて共通して言えるのは、それは一時的なものでいつかは治まるということです。

 

ただ、一時的といっても、数か月から、長い場合数年間かかった人もいます。「嫌い」と言われるパパからすると、とても長い時間に感じられますよね。

 

でも、そこで次のような点に気をつけないと、一時的な「パパ嫌い」が固定してしまう恐れもあるので注意したいもの。

 

一番よくないのは、「パパ嫌い」と言われるからといって、子育てに関わらなくなってしまうことでしょう。

 

原因を考えてみて、改善できる部分はパパ・ママともに改善し、それでも「嫌」と言われても、「そうか、でもパパは○○のこと好きなんだけどな~」と大きく構えて関わり続ける…しか、方法はないように思います。

 

怒ってしまったり、「パパだって嫌いだ」と感情的になったり、「じゃあもういいよ」とヘソを曲げてしまっては、歩み寄る機会はさらに失われてしまいますし、せっかくの「父親」として成長するチャンスも逃してしまいます。

 

ママの方も、もし、子どもがパパに良いイメージを持っていないと感じたら、できるだけ「パパに感謝していること」「尊敬できること」「助かっていること」などを意識して口に出すようにするといいですね。育児も「1回叱る前に3回ほめる」と言うくらいですから、パパにも同じ感覚で、パパがいないときでもいいので口に出してみましょう。

 

そして、パパと子どもが歩み寄るのに特におすすめな方法は、強制的にパパと子どもの二人きりの時間を作ることです。

 

ママ友親子の話を聞いても、「パパと二人になってしまうと、意外に普通に遊んだり話したりできた!」という人がとても多いです。それでも最初のうちは、ママが帰ってくると再びママにべったりだったのが、何度か回数を重ねるうちに、だんだん「パパ嫌い」が減ってきたとのこと。

 

パパの方も、子どもと二人きりで過ごすことで、その子の性格や好きな遊び方などがだんだんつかめてきますし、ちょっと公園に…というのではなく、食事作りなどまで取り組むことで、子どもも「パパは本気で自分と向き合ってくれている」と実感できるのかもしれません。

夫婦で協力して子どもの「パパ嫌い」を乗り越えて


「子どもは、自分がどんな態度を取っても見放されることはないと安心しているからこそ“嫌い!”と口に出せる」という説もあります。 子どもの根本にはパパへの信頼があると信じ、パパ・ママで協力しあって「パパ見知り」時期を乗り越えてくださいね!

 

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文/高谷みえこ