みなさんは毎日上手にお米を炊けていますか? ちょっとした工夫で、自宅でもお米を美味しく炊き上げることが可能。2021年12月放送の『林修の今でしょ! 講座』(テレビ朝日系)では、米炊き達人に学ぶ“最高にうまいお米の炊き方”を特集していました。

家庭で簡単! マネするだけで炊飯器のご飯の味が激変

番組では、お米の新常識&テクニックを特集。研ぐ、さらす、炊くの3工程の手順を少し変えるだけで、おうちで食べるお米の触感と味が格段にグレードアップしますよ。

 

まずは、お米についたぬかや汚れを落とす“研ぐ”工程から。研ぐ際に使う1回目の水は、軽く研いだらすぐに捨ててください。最初に洗った水は、お米のほこりや汚れがいっぱい。長時間洗っていると、その水をお米が吸ってしまうため、風味が落ちてしまいます。

 

もう1つのポイントは、とにかく優しく研ぐこと。何度もゴシゴシとぎすぎるとお米の粒が壊れ、粘りが強い食感になり、旨味も逃げてしまうそうです。食感をアップさせたいなら、数回だけ優しくもむように研ぐことが重要。1回目の水を捨てたら、水を加えず軽くもみましょう(3合なら30回)。あとは3回、水で汚れを流すだけ。時短にもなる、かなりおすすめな研ぎ方です。

お米に水をより浸透させることが大切! 意外と知らない新常識

次は、お米に水を吸収させる“さらす”工程。ボウルにといだお米と水を入れてラップをし、冷蔵室でしっかりとお米に吸水させましょう。置いておく時間は6時間以上が目安。長時間吸水させることで、水がお米の内部まで浸透します。そのおかげでお米の芯まで熱が伝わり、多くのでんぷんが糖に変化して甘さがアップ。

 

また冷やしながら水にさらすと、お米の内部のでんぷんまで水分がいきわたり、より甘い味わいに。夜寝る前に冷蔵庫に入れて準備しておけば、朝に美味しいご飯が食べられますよ。

 

最後に“炊く”工程ですが、使用する水は軟水(硬度20~40度)がおすすめ。軟水を使うことで水の浸透が良くなり、ふっくら甘い触感のご飯に仕上がります。日本の水道水は軟水が多いので、住んでいる地域の水道水の硬度を1度確認してみるのもいいかもしれません。

ポイントを3つだけ守ればおうちでもプロの味に!

「米料亭 八代目儀兵衛」総料理長の橋本晃治さんも、YouTubeで「美味しいお米の炊き方 (炊飯器編)」を紹介。動画では家庭で簡単に実践できる、美味しいお米の研ぎ方から炊き上がりまでを伝授しています。

 

ポイントは「研ぐのは1回、すすぎは3回」「浸水は冷蔵室で1時間」「お米が炊けたらすぐにほぐす」の3つ。まずは硬度50度以下の軟水でお米を洗いましょう。さっとかき混ぜて水をすぐに捨てたら、お米を「優しく握っては離す」を40回繰り返します。次に水を注いで軽くかき混ぜ、捨てる工程を3回。ザルでしっかりと水けをきったら別容器に移し替え、1合あたり190gの水を加えて冷蔵室で1時間浸水させます。

 

時間が経ったらそのまま炊飯器に入れ、早炊きモードで加熱。フタを開けてすぐに、底から空気を含ませるようにかき混ぜてください。3つの手順を守れば、おうちでも本格的な味わいのご飯が食べられますよ。

 

プロのワザを盗めば、毎日自宅でふっくら美味しいお米を食べられること間違いなし。ぜひ試してみてくださいね。

文/内田裕子
参照/『林修の今でしょ! 講座』公式サイト「バックナンバー 2021年12月10日放送」https://www.tv-asahi.co.jp/imadesho/backnumber/#/?pageType=article&number=3
京の米老舗 八代目儀兵衛「美味しいお米の炊き方(炊飯器編)|京都八代目儀兵衛」https://www.youtube.com/watch?v=P_H-nJXGdl0